田園住居地域とは? 今後の都市農地のあり方と人口減少下における新たな土地利用

こんにちは、山好き建築士です。

田園住居地域が新たな用途地域として施行されてから半年が経過しました。

そこで、今回は田園住居地域を解説したいと思います。

その前に、そもそも、新たな用途地域が追加されたのは、実に25年ぶりです!!

これって、業界的には結構すごいことです。

これにより、用途地域は13地域となりました。




まずは背景と目的

都市農業振興基本法に基づく「都市農業基本計画」が平成28年5月に策定されたところからはじまります。タイトル通り都市部における農業振興について定めた計画となります。当然、所管は農林水産業。

この計画において、”都市農地は都市にあるべきもの” とされたことが大きな要因です。

まぁ、されたのではなく、したのでしょう。
また、生産緑地制度が2020年において30年を迎えることがきっかけでしょうが・・・

これにより、住宅と農地が混在し、両者が調和して良好な居住環境と営農環境を形成している地域を、あるべき市街地像として都市計画に位置付けられました。

ん〜なんだか難しいけど、、

これが、田園住居地域 となります。

 

どのような地域が定められそうか

想定ですが、田園住居地域の建築物の制限が、一種低層を根底としていることから、生産緑地制度による指定を受けた都市部の農地を有する第一種低層住居専用地域が考えられます。

また、今後は、人口減少により、空き家・空き地となった郊外の住宅団地などは、ゆとりある住環境の形成とかで、指定されるかもしれませんね。

ちなみに、国から出された技術的助言(平成30年3月30日)によると、

都市における農地の保全と建築物に対する建築規制を一体として行う必要がある場合、例えば、第一種低層住居専用地域等において戸建て住宅と一定量の農 地が調和しており、住と農が一体となった環境を将来にわたって保全する機運が醸成されている地域や、高齢化や空き家等の増加により、住と農の調和したゆとりある住宅地の形成が求められている地域等について、用途地域の積極的な見直しを行い、田園住居地域の指定を推進していただきますようお願いいたします。

だそうですので、三大都市圏以外の地方都市も指定されるかもしれませんね。

といっても、空き地が増える郊外の住宅団地が対象でしょうか。

概要をまとめるとこんな感じ

ここをクリックすると国土交通省が公表している資料へリンクします。
著作権の関係で画像のアップは難しいです。すみません。
※田園住居地域のイメージがわかるようになっています。


*出典:国土交通省

建築規制は? 「田園住居地域」の建築制限のまとめ

田園住居地域に建築することができる建築物のまとめ
一部抜粋なので、最終確認は法令等を確認してください

(ち)項 建築物の用途 注意事項 備考
一号 第一種低層住居専用地域内建築することができる建築物 過去の記事を参照
二号 農産物の生産、集荷、処理又は貯蔵に供する建築物 注)著しい騒音を発生する建築物を除く(乾燥、精揉等で原動機の出力が2kw超) 令第130条の9の3
平成30年国交省告示第236号
三号 農業の生産資材の貯蔵に供する建築物
四号 地域で生産された農産物の販売店舗 500㎡以内
注)作業場は、原動機等の制限あり(0.75kw以下、50㎡以内)
令第130条の9の4
五号 店舗、飲食店等
(第二種低層住居(ろ)項第二号と同じ)
150㎡以内
注)3階以上の階を左記の用途に供してはならない
注)作業場は、原動機等の制限あり(0.75kw以下、50㎡以内)
令第130条の5の2
六号 一号から五号の建築物に附属するもの 令第130条の5

 

まとめ

現時点では、田園住居地域が多くの地域で指定されることはないと考えられますが、都市部の生産緑地を適用していた地区や、地方でも5年、10年先を見据えると指定されなくはないのかなと思われます。

以上。ここまで読んでいただきありがとうございました!

(あわせて読む関連記事)
●低層住居専用地域内におけるコンビニ建築の緩和について