4(四)号建築物[鉄骨造]の仕様規定について

建築基準法第6条第1項四号建築物(鉄骨造)の構造基準について
仕様規定のチェックポイントを紹介します。

こんにちは。山好き建築士です。

はじめに

今回は、建築基準法第6条第1項四号建築物は、原則として構造計算が不要ですが、仕様規定を守る必要があります。この仕様規定は、施行令と告示により構成されているため、簡単そうに見えても以外と理解は難しいかもしれません。

今回は、構造をチェックする側としての視点としての解説です。

なお、基礎に関しては、こちらの記事を参照ください。
▶︎建築基準法において規定する建築物の「基礎」を解説!(ブログ内リンク)

四号建築物(鉄骨造)とは

今回は、鉄骨造に限って解説します。

鉄骨造の四号建築物は、以下のすべてに該当する建築物です。

・階  数:1階
・延べ面積:200㎡以下
・建物用途:特殊建築物以外の用途

法の規定(建築基準法第20条)

法第20条第1項

(法第20条第1項第四号)
四 
前三号に掲げる建築物以外の建築物 次に掲げる基準のいずれかに適合するものであること。
イ 当該建築物の安全上必要な構造方法に関して政令で定める技術的基準に適合すること。
ロ 前三号に定める基準のいずれかに適合すること。
イ号:政令は「令第36条第3項」、「令第129条の2の4」
※令第36条第3項により、法第20条第1項四号の技術的基準(建築設備を除く)は、「第3章構造強度第1節から第7節の2」となっています。
→これが、いわゆる仕様規定とされている部分です。

鉄骨造の技術的基準(第5節)

鉄骨造の規定は、令第63条から令第70条まで規定されています。
概要版とすると以下のとおり。

条項 概要 備考
令第63条 適用の範囲 鉄骨造の部分に適用
令第64条第1項 材料 構造耐力上主要な部分の材料は炭素鋼、ステンレス鋼、鋳鉄とする規定 令第1条第三号:構造耐力上主要な部分
令第64条第2項 鋳鉄の使用箇所に関する制限(圧縮応力等がかかる部分)
令第65条 圧縮材の有効細長比 ・柱:200以下
・柱以外:250以下
令第43条第6項:有効細長比
令第66条 柱の脚部 柱の脚部はアンカーボルトにより緊結(大臣告示規定) H12建告第1456号
令第67条第1項 接合 ・炭素鋼:高力ボルト接合、溶接接合、リベット接合、大臣認定接合

・ステンレス鋼:高力ボルト、溶接接合、大臣認定接合・下記建築物を除く

・H≦9m、張り間≦13m(3,000㎡以下)の場合は、ボルトをコンクリートで埋め込む、ナットを溶接、
二重ナット…etcでもOK

令第67条第2項 継手・仕口 大臣告示仕様規定又は大臣認定工法 H12建告第1464号
令第68条第1項 ボルト間の中心距離 ボルト相互間の中心距離≧2.5D D:ボルト径
令第68条第2項 高力ボルト孔径 孔径≦D+2㎜
D≧27㎜の場合で、構造耐力上支障がない場合は、D+3㎜
D:ボルト径
令第68条第3項 2項の適用除外 大臣認定接合は第2項の規定を除外
令第68条第4項 ボルトの孔径 孔径≦D+1㎜
D≧20㎜の場合で、構造耐力上支障がない場合は、D+1.5㎜
D:ボルト径
令第68条第5項 リベット リベットは、孔に十分埋まるように打つ
令第69条 斜材、壁等の配置 軸・床・小屋梁組は、形鋼、棒鋼、構造用ケーブルの斜材等を釣り合い良く配置(構造計算を行なった場合を除く) 構造計算:昭62年建告第1899号
令第70条
*四号建築物は該当しない
柱の防火被覆 階数:3階以上(地階を除く)
の建築物(準耐火建築物等を除く)は、柱への防火被覆(30分)
H12建告第1356号

※出典:管理人が法を基に編集(概要版なので取り扱いには注意)

仕様規定のうち、特に重要な規定について

令第65条(圧縮材の有効細長比)

「構造耐力上主要な部分」である鋼材の圧縮材(圧縮材を負担する部材)の有効細長比(λ)は、以下のとおりです。
柱:200以下 柱以外:250以下

有効細長比とは、「断面の最小二次率半径に対する座屈長さ」のことです。

→ 構造設計者が初歩的な間違いをすることは、まずありませんが、華奢な鋼材の場合には、チェックした方が良い気がしますね。

令第66条(柱の脚部)

柱の脚部は、国土交通大臣が定める方法としなければなりません。

鉄骨造の設計において特に重要なのは、柱脚です。
柱脚は、地震時において上物の荷重をRC造基礎への伝達を担うからです。
この柱脚の設計をミスると地震時において、柱脚破断の原因になりますので、四号建築物においても正確に仕様規定を守ることが大切です。

大臣告示は、「平成12年5月31日建設省告示第1456号」となります。

一号:露出形式柱脚
二号:根巻き形式柱脚
三号:埋め込み形式柱脚

→柱脚の種類に応じて、仕様が決まっていますで、それぞれの号ごとに規定された内容をチェックします。分かりやすい解説書としては、以下のような書籍があります。
構造担当者じゃなくても、建築設計に関わる方であれば、構造を理解する上での必読書だと思いますので、手元にあった方がいいですね。
一級建築士の勉強している方も、お金に余裕があれば、買っておいて損はありません。

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注)一般財団法人建築行政情報センターより、「建築物の構造関係技術基準解説書2018年追補」が公表されていますので、書籍を購入したらチェックが必要です。

まとめ

今回は、四号鉄骨造建築物のうち、鉄骨の基準にかかる部分について解説しました。
ここまで読んで頂きありがとうございました。٩( ‘ω’ )و