「まちづくり」と「都市づくり」は意味が違う。都市づくりはまちづくりの一部です。

こんにちは。やまけん(@yama_architect)です!!
YamakenBlogでは建築や都市計画、不動産に関して業務に役立つ豆知識を発信しています♪

今回は都市計画に関連する記事となりますが、まちづくりと都市(街)づくりを一緒ではないということについて解説していきたいと思います。




まちづくりと都市づくりではレベルが違う

まちづくりや都市計画(都市政策)において、いつも疑問に思うのが、「まちづくり」と「都市づくり」を一緒に考えてしまっている点です。実は、一緒に考えてしまうと、都市づくりをする場合に無理が生じてしまうと考えています。

特に都市計画マスタープランのような都市計画に関する基本的な方針を定めている場合に、計画書の内容が都市計画に関する内容のみならず、ソフト的な施策(自助共助の精神やボランティアなど)についても記載されることが多くなったため、そうした内容を含めてしまうと「まちづくりマスタープラン」になってしまうということです。

つまり、『まちづくり』=『都市(街)づくり』を同レベル(両方とも俯瞰的な視点)と考えているのは不自然。

まちづくりとは

まちづくりは、都市基盤の整備のほか、都市基盤(都市計画区域内)には都市計画制度上で関係性が低い中山間地域におけるインフラの整備のみならず、ソフト的な側面(医療、福祉、商業などにおけるまちを活性化させる取り組みや社会的貢献を含む活動など・・・)も含む、広義な意味で使われていること。

ソフト事業だけでまちづくりということが多くあるくらい定義が明確になっていない、まちの活性化に近い用語ともいえると思います。

極論を言えば、市町村が行うほぼ全ての事業を読み替えれば『まちづくり』と言っていい。

都市づくりとは

一方で、都市づくりは、『都市』や『街区』をつくること。

これは私の個人的な考え方ですが、CityをつくっているのではなくUrbanをつくっているということ。

都市計画法や都市再生特別措置法、建築基準法等の都市計画にかかる制度等を活用しながら、民間企業や都市に住む住民が都市活動を行う上で必要となる様々な分野での効率的な都市活動を支える『都市』をつくるということに視点を置いていることに着目した方がいいと思います。

このようにして考えてみると、都市づくりはまちづくりに比べて狭義ですし、まちづくりよりもよりハード的かつ土地利用をコントロールする側面が強いもので、個別具体な法制度の基に成り立っていることが分かりますよね。

『都市』の定義についてこちらをご覧ください。
▶︎「都市」の定義ってなんなのか。UrbanであってCityではない。

まちづくりという単語を用いた問題の本質

そして、問題の本質は、これらを混同しながらまちの活性化を考えているため、まちづくりが進まない理由を都市計画制度や建築制度などを批判することで、問題の解決を都市計画等に委ねようとしていると思っています。

確かに、都市計画制度や建築基準の制度は万能ではないし、定められたルールの中で都市づくりを進めていくので、全ての人が満足するわけではないですからね。

その前に、まちづくりと都市づくりは違うものなのですから当然、都市計画制度で解決しようとする試み自体が不自然ということ。

まちづくりはどちらかというと、市町村の総合計画に近い。
※総合計画は:旧地方自治法第2条第4項に規定されていた市町村の基本構想のこと。

そもそもまちづくりに正解はないです。
色々な形があってよくて、これが間違っているとか正解だとかは、まちによって異なりますよね。それなのに、都市計画制度だけを批判してもダメでしょ。

都市づくりの議論の難しさ

次に都市づくりについても考えてみたいと思います。

都市づくりは、常に行政批判に晒されているということ。

よく批判する方というのは研究畑の方々からでしょうか。

実務を知らない方には分からないこともあるし、実務をやっている方は狭義な視点になりやすく物事の処理に焦点が向いてしまっている傾向もあり、双方の意見のどちらかが正しいかは、都市づくりの理念等を受け取る側の市民や企業が置かれている立場によって変わってくる話です。

そのため、都市づくりが進まない理由を片方の行政批判だけに行っても仕方のないことなんですよね。

都市計画関係で民間企業を批判している書籍の内容をほとんど見たことがない。
それは、行政側からは訴えられることはないが、民間企業からは名誉毀損として訴えられる可能性がある。

ただそれだけのように感じてしまうことがあります。

民間企業が、ある自治体の都市づくりの理想と意図しない行為を行っていてもそれは、行政側の責任にあるとすぐに問題点をズラさずに、理論的に企業側の姿勢が変えられるように先導していくロジックをつくってあげていく考えにシフトさせていくことの方が重要だと思うんです。

民間企業は現在の法制度の中で利益の最大化を図るための経営を考えますから、それが都市づくりの理念と方向性とでずれていても仕方のないことですからね。

江戸時代ではないので、一人のリーダーによる自由な城下町はつくれません。

現代は、いわゆる市場原理の中で物事を考える必要があるので、定められたルールがあればその中で考え、その中で問題が発生すれば正していけばよい話で、既存の都市計画制度そのものに都市づくりの問題があるとする考えは正しくはないと考えられます。

おわりに

本題に戻りますが、まちづくりの全てを都市計画法や都市再生特別措置法、建築基準法等で解決できるわけがないんです。

だって、これらの法律の焦点が『都市』をつくるということに置かれているからです。

そのため、都市計画にまちづくり全てを担わせるには可哀想です・・・笑

また、都市計画制度に問題があるとする考えは、自治体が抱えている問題によって異なってくるので、偏った理論による一方への批判は都市の持続性を危うくする要因です。

ちなみに、近年では、多極ネットワーク型コンパクトシティの形成を進める立地適正化計画を、地方都市には馴染まないと批判しているケースをみますが、地方はそう言った方に馬鹿にされているんですよね・・・

地方にはコンパクトシティを形成する力もないと、地方にお住まいの方悔しくありませんか?

どうせコンパクトシティはできやしないから、もっと地域の実情にあった計画をつくるべきだって、でもね地域の実情を分かった計画というのはどういった計画なのだろうか。

理論的に正しいことなら、まずはやってみる(行動してみる)ことの方が大切な気がします。
何もしないと本当に机上で議論して何十年も経過してしまいます。

まちづくりも都市づくりも成功例はほとんど聞きませんよね?

それは、受け取る側の立場によって異なるからです。
ある人によっては喜ばしいことでもある人にとっては不利益を被っている可能性もあります。

それだけ、難しいということです。

今回は、そこを伝えたかったので、このような記事になりました٩( ‘ω’ )و
最後まで読んで頂きありがとうございました。






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