【建築主事とは何者?】役割や建築主事になるための方法について解説。

建築基準法に携わった経験がある方や建築物を建築した経験がある方じゃないと『建築主事』ってな〜に?となる疑問が生じている話を聞きまして、今回の記事を書いてます。

こんにちは。やまけん(@yama_architect)といいます^ ^
YamakenBlogでは建築や都市計画、不動産に関して業務に役立つ豆知識を発信しています♪

実は、建築主事って、私も大学生になるまで分かりませんでした・・・
何の職業みたいな?主事って何様?な的な感じです・・・

ほとんどの方は分からないと思うんですよ!そこで今回の「建築主事」についての解説です。




建築主事とは

建築主事とは、建築基準法第4条において規定されており、第1項主事、第2項主事、第5項主事というものがおります。(業界的には何項主事という言い方はしてないです笑)

一般的には第1項と第5項主事(第1項が中核市・指定都市に置かれる市主事、第2項が第1項等の区域外の地域を担当する都道府県主事)に区別されます。

(建築主事)
第四条 政令で指定する人口25万以上の市は、その長の指揮監督の下に、第6条第1項の規定による確認に関する事務をつかさどらせるために、建築主事を置かなければならない。
 市町村(前項の市を除く。)は、その長の指揮監督の下に、第6条第1項の規定による確認に関する事務をつかさどらせるために、建築主事を置くことができる
 都道府県は、都道府県知事の指揮監督の下に、第1項又は第2項の規定によつて建築主事を置いた市町村(第97条の2を除き、以下「建築主事を置く市町村」という。)の区域外における建築物に係る第6条第1項の規定による確認に関する事務をつかさどらせるために、建築主事を置かなければならない。

建築基準法第4条第1項・第2項・第5項
  1. 第1項主事は、人口25万人以上の市(政令で指定される市のみ)は必ず設置
  2. 第2項主事は、第1項で主事を置く市以外で主事を設置した市町村
  3. 第5項主事は、都道府県(第1項・第2項主事エリア以外を担当)

ここまでが『建築主事とは』の初歩的な部分です。

なお、建築主事は、建築基準法第4条において、都道府県知事や市町村長の指揮監督の下に置かれると定められていますが、建築主事の権限は、これらの指揮監督者から独立して行うこととなっており、自治体の長であっても、建築主事に代わっての権限執行や、建築主事の確認処分(確認済証の交付など)を取り消すことはできない規定になっており、自治体の組織の一部と言えるものの、独立した権限を行使する建築行政の専門家となります。

>>参考記事

では、次に、この建築主事がどの様な事務を行うのかお話します。

建築主事が行う事務とは?

代表的な部分のみの紹介となりますが、建築確認業務です。

建築基準法第6条第1項において、建築主は建築物を建築する際には建築主事の確認を受けなければならないとされています。それから中間検査・完了検査です!

この業務がほぼ中心となっています。そのほかにもいつくか行う業務がありますが、ここで紹介しても煩雑な記事になるだけですので省略します。

それで、この建築主事ですが、行政だけではなく民間もいます!!

ご高齢の方は『建築主事は行政だけじゃないの?』って思う方が多いと思います。
しかしながら、今から約20年前に法令改正があり建築確認業務は民間に開放されています。そのため、民間主事という方が存在します。

法律でいうと建築基準法第6条の2になります。

この規定の中で民間(指定確認検査機関)の確認を受けることが可能となっています。
この表を見て頂くと分かりますが、現在は、民間指定確認検査機関)の確認を受ける件数の方が多い(平成27年の建築確認件数では、行政が7万件、民間が51万件ですね。理由としては、大きくは審査期間が短いことでしょうか。

※出典:「建築行政に係る最近の動向(平成29年10月6日 社会資本整備審議会 建築分科会・建築基準制度部会 住宅局資料 資料3)」

行政の場合、建築確認だけを主業務としていないことと、民間企業ではないため、そこまで利益追求型の業務体制していないことから、審査期間に大幅な差があることが要因だと考えられます。

指定確認検査機関の場合、窓口に直接行かなくても受け付けてもらえますし便利ですよね。

建築主事が行う主な業務をまとめると次のようになります。

内容法令
建築確認申請の受理・審査・確認済証の交付など
(国、都道府県、建築主事を置く市町村からの計画通知)
建築基準法第6条
(建築基準法第18条関係)
完了検査申請書の受理・検査・検査済証の交付など
(国、都道府県、建築主事を置く市町村からの通知)
建築基準法第7条
(建築基準法第18条関係)
中間検査申請書の受理・検査・検査合格証の交付など
(国、都道府県、建築主事を置く市町村からの特定工程にかかる通知)
建築基準法第7条の3
(建築基準法第18条関係)
完了検査申請書(国等による工事完了通知)受理後の建築物の仮使用認定建築基準法第7条の6
(建築基準法第18条関係)
建築物、建築物の敷地の所有者、管理者、占有者、建築主、設計者、工事監理者、工事施工者、指定確認検査機関等に対して工事計画、施工状況、建築物の敷地、構造等に関する報告を求めること建築基準法第12条第5項関係

次に、建築主事になるのはどうすればいいの?って思っている方向けに受験資格要件を解説します。

建築主事(民間主事を含む)になるには?

建築主事になるには、「建築基準適合判定資格者検定」に合格(建築基準法第5条に規定)する必要があります。受験資格としては、一級建築士に合格した者で2年以上の実務経験(政令第2条の3に規定)が必要となります。

政令第2条の3を要約すると
・建築審査会の委員として行う業務
・大学の学部等において教授又は准教授として建築に関する教育・研究等を行う業務
・建築確認審査・完了検査等を行う業務

となっています。

ですので、建築士事務所に従事している方は基本的に取得することはできません。あくまでも行政(建築確認審査・完了検査等に従事)か指定確認検査機関にて実務を積む必要があります。

将来、建築主事になりたいなら、建築系の大学を卒業して役所(中核市、指定都市、都道府県)に建築職として就職し、実務を経て一級建築士となった後に建築基準適合判定資格者検定を受験する必要があります。

おわりに

最後に、建築主事が行う確認業務は、一般的には裁量性が無いものとされていますが、実際には、柔軟に対応されているのが実情ではないかと思います。わたしも地方公務員時代に審査を担当していたときは、法律では想定していないような事案について個別に判断を行っていました。

また、地域によって慣習が異なるため、その地域ごとに法律の取り扱いが異なるのも建築基準法のおもろしい点です。

建築基準法の法はかなり細かいようにみえて実際には解釈に幅があるため、柔軟に対応している様に見えるという表現の方が適切かもしれません。

>>参考記事

最後までお読みいただい方、ありがとうございました!!






お役に立てたらシェアしてね!!