特別用途地区とは何か?〔都市計画法と建築基準法の関係:宅建士試験向け〕

こんにちは。やまけんです!!
※タイトル写真(MrJayWによるPixabayからの画像)

今回は、特別用途地区の解説です。
特別用途地区の意味を知り、どういった場合に指定しているのかを含めて紹介しまーす!!
なお、「特別用途地区」に似た名称として「特別用途制限地域」がありますので、少し触れてみたいと思います。

では、まず法律から見ていきましょう。

都市計画法における特別用途地区について

特別用途地区は、都市計画法第9条第14項に規定する「地域地区」の一つです。
その目的としては、次のように規定されています。

〔都市計画法第9条第14項〕
特別用途地区は、用途地域内の一定の地区における当該地区の特性にふさわしいと土地利用の増進、環境の保護等の特別の目的の実現を図るため当該用途地域の指定を補完して定める地区とする。

法律の趣旨としては、13種類ある用途地域を地域性にあわせて一部を制限もしくは緩和するために定めるために指定するものです。

例えば、準工業地域においては、大規模な店舗や飲食店が建築可能であるものの、都市の縁辺部などに準工業地域が広がっており、郊外型の大型店の立地を抑制するために大規模集客施設の制限をかける特別用途地区を指定する場合があります。
また、特別工業地区などの工業系の指定もあったりします。

では、次に建築基準法における特別用途地区の記載を見てみましょう。

建築基準法における特別用途地区について

まずは法律を確認するのが一番わかりやすいですので、みてましょう。

〔建築基準法第49条〕
特別用途地区内においては、前条第1項から第13項までに定めるものを除くほか、その地区の指定の目的のためにする建築物の建築の制限又は禁止に関して必要な規定は、地方公共団体の条例で定める。
2 特別用途地区内においては、地方公共団体は、その地区の指定の目的のために必要と認める場合においては、国土交通大臣の承認を得て、条例で、前条第1項から第13項までの規定による制限を緩和することができる。

第1項の規定は、特別用途地区の具体的な用途の制限(都市計画法において指定する特別用途地区については、どういった用途のものを制限若しくは緩和するか方針的なものを定めるにどどまる。
例えば「大規模集客施設制限地区」など)について、自治体の条例で定めることになります。

「特別用途地区条例」などでインターネット検索すると自治体ごとの特別用途地区が分かりますので、興味がある方は見てみてください。

第2項の規定は、13用途地域における制限の内容を緩和する場合の規定です。
自治体の条例により緩和することも可能になっていますが、注意点としては国土交通大臣の承認が必要となることです。

この特別用途地区は、全国で752地区(平成29年都市計画現況調査)あるそうです。
全国の都市で指定されているので、自治体ごとに地域特性などから用途制限でカバーしきれない場合に制限を追加等していものと考えられます。

地区計画よりも有効?

地区計画は基本的に街区が単位となっているため、小規模な範囲での制限には有効です。
一方、特別用途地区は比較的広範囲となる地域(用途地域が指定されている範囲など)で指定することが可能となるため、都市全体から見渡して都市づくりを進める上では有効と考えられます。

片一方だけでは、都市づくりはできませんので、地区計画と特別用途地区の両方を用いることが大切なことだと思われます。

なお、冒頭にも説明した「特別用途制限地域」がありますが、こちらについては、用途地域が定められていない非線引き都市において指定されるもので、用途地域内において指定される「特別用途地区」とは異なるものです。

非線引き都市についてはこちらの記事をご覧ください。
▶︎線引きって何?(都市計画法の解説)

終わりに

今回の記事をご覧になってお分かりかと思いますが、都市計画法と建築基準法は密接な関係にあります。
特別用途地区に指定のみでは意味をなさず、具体的な制限は建築基準法に基づく自治体の条例で定めることになっていることからも分かると思います。

それだけ両法は都市づくりの上では大切であるということ。

なお、補足として、特別用途地区については指定しても制限が及ばないケースがあります。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
▶︎用途地域が適用されない例外がある(港湾法と都市計画法の関係)

それでは、今回も最後までご覧いただきありがとうございました!!
では、また〜