「高度利用地区」と「高度利用型地区計画」の違いを理解しよう!

今回の記事は、都市計画法において規定される「高度利用地区」と「高度利用地区計画」の違いについての解説です。

こんにちは。建築士のやまけんです!

記事のターゲット層
○都市計画法or建築基準法を勉強している学生
○都市計画制度の活用を考えている民間事業者
○行政職員

それでは、早速解説していきます。

結論(両制度の違い)

結論としては、再開発型なのかどうかの違いで、両制度の活用方法が異なるということです。

○再開発型とは、土地が細分化された公共施設整備(道路など)が不十分な地区等において行う再開発型が「高度利用地区」となる。

○再開発型以外とは、既に公共施設(道路など)が整った土地の区域において行うのが「高度利用地区計画」となります。

※今回は、それぞれの制度の違いのみ説明していくので、おのおのの制度を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。なお、現時点では、高度利用地区計画の制度についてはブログ未作成です。ごめんなさい。
▶︎高度利用地区とは?建築基準法との関係[都市計画法の解説](ブログ内リンク)

では、次から、それぞれの制度の特徴を解説していきます。

高度利用地区と高度利用地区計画との違いのまとめ

両方とも容積率の緩和を行うことに重きをおいた制度となっているので、どちらも高度利用を図ることを目的に制度化されています。

しかしながら、先に結論でお伝えしたように、再開発型かどうかによって変わってくるわけです。
「都市計画運用指針」等における制度の趣旨のまとめです。

高度利用地区 高度利用地区計画
創設年 昭和44年 平成14年
都市計画法における制度 地域地区の一つ 地区計画の一つ
趣旨 土地が細分化され公共施設整備が不十分な地区等において、建築物の敷地等の統合の促進、小規模建築物の建築の抑制、敷地内の有効な空地の確保により土地の高度利用と都市機能の更新を図る。 適正な配置および規模の公共施設を備えた土地の区域において、建築物の敷地等の統合の促進、小規模建築物の建築の抑制、敷地内の有効な空地の確保により土地の高度利用と都市機能の更新を図る。
その他 都市計画の決定により法的拘束力が発生 建築基準法に基づく条例化が必要

 

[その他]
再開発型である高度利用地区は、都市再開発法に基づき、市街地再開発事業を行う場合の都市計画要件の一つとされていることも再開発プロジェクトであることが分かります。
▶︎参考記事:市街地再開発促進区域とは何か[都市計画法の解説](ブログ内リンク)

 

一方で高度利用型地区計画は、地区計画の一つであることに注目です。

地区計画とは、街区単位できめ細かな市街地像を実現していく制度で、地区計画に定める地区整備計画においては、その地区計画の方針に即して、地区の特性にふさわしい良好な都市環境の維持・形成を図るため、地区施設の配置および規模、建築物等に関する事項並びに土地利用に関する事項について定めるものとされています。

(法的拘束力について)
また、高度利用地区については、都市計画に定めた内容を決定・告示すれば法的な拘束力が及びますが、高度利用地区計画については、建築基準法第68条の5の3の規定に基づく条例化が必要となることがポイントとなります。

補足

高度利用地区並びに高度利用型地区については、容積率の緩和として活用される都市計画制度の一つとなっていますが、容積率の緩和については、他にも都市再生特別地区や再開発等促進区、特定街区、街並み誘導型地区計画などがあります。

また、建築基準法では、総合設計制度という特定行政庁が容積率の緩和を行う制度もあります。

 

今回は簡単ではありますが、制度の違いのみをお伝えしただけなので、短めになりました。
「短!」と思った方すみません。

それでは、解説は以上となります。
最後までご覧いただきありがとうございました。

*タイトル写真
Michael GaidaによるPixabayからの画像