どうも。やまけん(@yama_architect)です。
たまにあることなのですが、「これから住宅建築を予定しているんだけど、都市計画税を払いたくないが、どうしたらいいの?」という相談を受けることがあります。
そのような方々のために、今回は「都市計画税を払わないで済む方法」を紹介します。なお、脱税やグレー的な話をするつもりはありませんので、”適法”にお伝えしていきます。
都市計画税を払わないで済む方法
方法はめちゃくちゃ簡単です。
市街化区域外に土地や建物を所有すればOK
※市街化区域の位置付け(やまけん作成)
つまり、市街化調整区域や都市計画区域外、または非線引き都市計画区域内(注:非線引きは市町村によって対応が異なる)であれば基本的に都市計画税は課税されません。
都市計画については、一般の方は理解しにくいと思いますので、わたしの実家がある茨城県で詳しくみてみましょう!
下図のうち
- ピンク色・オレンジ色:都市計画区域(👉この区域のうち市街化区域が対象)
- 水色:非線引き都市計画区域
※出典:茨城県
では、都市計画区域の中でさらにどのように市街化区域と市街化調整区域が区分されているか、水戸市で確認してみましょう!
下図のうち、色が塗られている地域が用途地域とされるもので、市街化区域となります。
この市街化区域が都市計画税の課税対象地域です。なお、白色が市街化調整区域となります。ちなみに、水戸市の都市計画税の税率は0.2%(制限税率=上限税率は0.3%)です。
※出典:水戸市
市街化区域の有無を調べる方法
ご自身で市街化区域の有無を調べる方法は、
Googleなどの検索エンジンにおいて、『〇〇市町村 都市計画区域』で調べることが可能です。
多くの市町村では、都市計画情報をインターネットにより閲覧することができるように環境整備が進んでいるため、どなたでも調べることが可能です。
調べるポイントをお伝えします。
※非線引き都市計画区域(規模の小さい市町村)の場合には、課税の有無は市町村ごとに異なりますので、市町村のホームページにて確認してください。
おわりに
都市計画税は、都市計画事業等の都市での日常生活や生産活動を行う上で必要となる施設等(道路、公園、下水道、市街地再開発など)の整備を行うために必要な財源を確保する観点から徴収されるものです。
一般的な住宅であれば、年間1〜2万円程度の都市計画税ですので、木造住宅の原価償却期間で約22年間であれば、高く見積もっても30万程度となりますので都市部での便利な生活を享受するのであれば、不動産を所有する者に対する税としては決して高くはないと考えられます。
[地方税法第702条(抜粋)]
市町村は、都市計画法に基づいて行う都市計画事業又は土地区画整理法に基づいて行う土地区画整理事業に要する費用に充てるため、当該市町村の区域で都市計画法第5条の規定により都市計画区域として指定されたもののうち同法第7条第1項に規定する市街化区域(当該都市計画区域について同項に規定する区域区分に関する都市計画が定められていない場合には、当該都市計画区域の全部又は一部の区域で条例で定める区域)内に所在する土地及び家屋に対し、その価格を課税標準として、当該土地又は家屋の所有者に都市計画税を課することができる。当該都市計画区域のうち同項に規定する市街化調整区域内に所在する土地及び家屋の所有者に対して都市計画税を課さないことが当該市街化区域内に所在する土地及び家屋の所有者に対して都市計画税を課することとの均衡を著しく失すると認められる特別の事情がある場合には、当該市街化調整区域のうち条例で定める区域内に所在する土地及び家屋についても、同様とする。
なお、市街化調整区域での建築については、原則として農林漁業従事者を除いて建築物を建築することはできませんので、都市部の便利な生活を享受することが困難な都市計画区域外や、あまり便利ではない非線引き都市で暮らせばOKです。なお、非線引き都市でも都市計画税を導入している市町村がありますのでご注意ください。
それでは以上となります。参考となれば幸いです。