【令和3年改正】長期優良住宅の容積率緩和制度とは?

令和4年2月20日から施行される「長期優良住宅の容積率緩和」について解説します。

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長期優良住宅における容積率の緩和とは、「令和3年長期優良住宅法改正により新たに制度化されたもので、一定の条件に該当し特定行政庁が許可したものが容積率の緩和」の対象となります。

基本的には共同住宅を対象とした制度となります。




いつから施行される?

令和4年2月20日から施行される予定です。

改正政令が10月1日に閣議決定されたので、これから政令が公布される予定です。

詳しくは国土交通省のホームページに詳細が掲載されているので、こちらのリンクをクリックしてください。https://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_001038.html

容積率特例の概要

容積率緩和は、長期優良住宅法第18条として新たに規定されます。

緩和条件としては、次のとおりです。

容積率緩和を受けるための諸条件

  • 認定長期優良住宅建築等計画であること
  • 敷地面積が政令で定める規模以上であること
    (低層住居系:1,000㎡以上、中層住居・工業系:500㎡以上、商業系:300㎡以上)
  • 交通・安全・防火・衛生上支障がなく建蔽率、容積率、建築物の高さについて総合的な配慮がなされていることにより市街地の環境の整備改善に資すると認められるもの
  • 特定行政庁の許可を受けること
  • 上記の緩和条件の中でも、「市街地の環境の整備改善に資すると認められるもの」という部分がどのような取り扱いが定められるかは現時点において不明です。

    これから国交省の検討会で検討を進め、緩和の考え方を技術的助言等として各特定行政庁に通知するものと考えられますが、市街地の環境の整備改善ですから、一定の地域貢献(市街地環境確保のための公開空地の設置や緑地の設置など)が考えられるのかなと思います(あくまでも、わたしの想定です。)

    緩和を受けることができるのは、建築基準法第52条第1〜9項に定められる容積率となります。

    ただし、長期優良住宅法第18条第2項に規定されているように、建築基準法第44条第2項が準用されます。そのため、特定行政庁の許可を受ける前に「建築審査会の同意」が必要となるため、正直なところ、ハードルは非常に高いように思います。

    認定を受けるための時間と手間以上に緩和を受けるメリットがないとあまり使われることが少ないように思いますが、認定を受ければ容積率の緩和を受けることができると認識しておけば、設計における選択肢の幅が広がるように思います。

    (容積率の特例)
    第18条 その敷地面積が政令で定める規模以上である住宅のうち、認定長期優良住宅建築等計画に基づく建築に係る住宅であって、建築基準法第2条第35号に規定する特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がなく、かつ、その建蔽率(建築面積の敷地面積に対する割合をいう。)、容積率(延べ面積の敷地面積に対する割合をいう。以下この項において同じ。)及び各部分の高さについて総合的な配慮がなされていることにより市街地の環境の整備改善に資すると認めて許可したものの容積率は、その許可の範囲内において、同法第52条第1項から第9項まで又は第57条の2第6項の規定によ る限度を超えるものとすることができる。

    2 建築基準法第44条第2項、第92条の2、第93条第1項及び第2項、第94条並びに第95条の規定は、前項の規定による許可について準用する。

    出典:長期優良住宅法第18条(令和4年2月20日施行)
    地域または地区敷地面積
    第一種低層住居専用地域
    第二種低層住居専用地域
    田園住居地域
    用途地域の指定のない区域
    1,000㎡
    第一種中高層住居専用地域
    第二種中高層住居専用地域
    第一種住居地域
    第二種住居地域
    準住居地域
    準工業地域
    工業地域
    工業専用地域
    500㎡
    商業地域
    近隣商業地域
    300㎡
    容積率の特例の対象となる住宅の敷地面積の規模_長期優良住宅法第第18条第1項に規定する敷地面積(政令第5条)

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