この記事では、「都市計画区域人口」を解説しています。都市計画区域人口とは何かを丁寧に解説しています。
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都市計画区域は国土面積の約27%
日本の国土面積は37,797,500haあり、都市計画区域の面積は10,246,152.1haあります。つまり、約27%は都市計画区域となります。
都市計画区域とは、法令では次のように規定されています。
つまり、そのまま市場に任せっきりにすると、無秩序に好き勝手に自然環境が破壊される恐れがある宅地造成などが行われる可能性があるため、市街化するエリアと抑制して自然環境を保護するエリアに分けて都市の成長をコントロールしていきましょうという区域のことです。
なお、この都市計画区域は全国に1,003区域(2020年3月末時点)あり、このうち北海道(面積順位1位/47)が最多で79区域、次いで鹿児島県(面積順位10位/47)で56区域、千葉県(面積順位28位/47)で48区域となっています。
*北海道の都市計画区域数が多いのは面積が広くそれぞれの都市間距離が遠いため複数市町村の構成による一体的な都市計画区域が少ないためです。千葉県が多い理由としては、都市圏の範囲によりますが、現代の都市圏に合わせて区域を再編していないのでは?と考えられます。つまり通勤・通学など一体的な生活圏が構成されているのにそれぞれ都市を独立させたままにしている可能性がありそう。
【都市計画区域】
都市計画法第5条第1項
都道府県は、市又は人口、就業者数その他の事項が政令で定める要件に該当する町村の中心の市街地を含み、かつ、自然的及び社会的条件並びに人口、土地利用、交通量その他国土交通省令で定める事項に関する現況及び推移を勘案して、一体の都市として総合的に整備し、開発し、及び保全する必要がある区域を都市計画区域として指定するものとする。この場合において、必要があるときは、当該市町村の区域外にわたり、都市計画区域を指定することができる。
ですので、放置しても無秩序に開発される恐れが著しく低い過疎地などは都市計画区域には指定されていません。
なお、日本の国土の約3分の2に当たる約2,505万haが森林となっていますので、そうしたエリアの大半は都市計画区域には指定されていないことになります。
都市計画区域が指定された都市の一部では、都市計画区域内に市街化を促進する区域(いわゆる市街化区域)と市街化を抑制する区域(市街化調整区域)に分ける区域区分(線引き)を指定します。この市街化区域と市街化調整区域についても人口統計が行われていますので、次回の記事にしたいと思います。
では都市計画区域人口とは何か。その都市計画区域内に居住されている人口をいいます。
都市計画区域人口とは?
*出典:都市計画施行状況調査(国土交通省)、総務省
日本の都市計画区域人口は119,943千人(2020年3月末時点)となり、日本国の全人口1億2596万人ですから、都市計画区域人口の割合は95%となります。
つまり、日本の人口の9割以上の方が国土面積の約3割に居住されていることになります。厳密には、都市計画区域内に自然環境等を保護するエリアなどが定められているため厳密には市街化区域に大半の方が住まれています。
*市街化区域人口は2020年3月末で0.89億人(全人口の71%)。市街化区域面積割合は国土面積の3.8%です。ですので、国土面積のたった3%に全人口の7割が居住しています。
この割合ですが、今から約10年前の2011年3月末ではどうだったか。
都市計画区域人口は119,816千人が居住され、日本国の人口は1億2797万人でしたので、割合としては約94%です。
つまり、この10年間で日本の全人口は減少していますが、都市計画区域内人口は増加していることなり、約1%都市計画区域人口が増加しています。
*平成27年のみ人口が増えているのは国勢調査によるものです。