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【水害リスク回避】賢い投資家・不動産オーナーは知っている河川洪水から不動産を守る方法

先日、発生した新潟・山形の豪雨災害から不動産投資・住宅購入、事業所建設において理解しておいた方が良い知識について書いています。

こんにちは! YamakenBloigです。

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建築基準法や都市計画法といった都市づくりに欠かせない法律は、複雑かつ難解なので理解に苦しみますよね。そのような方のために、法律を上手に活用してビジネスや生活に活用してもらいたいと思いつくったブログです。

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水害リスクに重点をおくべき理由

物件の探しのときって、どうしても立地と価格に重点を置きがちですよね。

でもでも、よく考えてみて欲しいのですが、、、

仮に水害が発生して大規模修繕が必要となった場合、もちろん保険に入っていればある程度損失を補償してくれます。

がしかし、それ以上に復旧に係る手間に時間と労力がかかりますよね。また、水害後は地価下落が令和元年度東日本台風被害によって証明されています。

市街化区域内の中心市街地であれば国や自治体が減災に向けた施策が重点的に行われると考えられますが、郊外や非線引きなどであれば、数十年スパンではリスクが低減するとは考えにくいです。

このあたりは立地適正化計画における居住誘導区域や都市機能誘導区域をエリア選定の参考にすると良いと思います。

当然ながら、水害リスクを避けるのはあたり前のように思うかもしれませんが、「まぁ大丈夫だろ」と考えている方が結構多いんですよ。

これ割とホントです。

確かに浸水想定区域はシミュレーションなので、本当にシミュレーションどおりに浸水する可能性は分からないのが正解です。

とはいえ、そうしていたら水害が発生・・・

水害も被害が大きいのが特徴的ですので、万が一を避けたい考えあれば、この記事で書いているエリアは避けてください。

1,000年確率の想定規模降雨ほどの洪水が発生

JR羽越本線・米坂線の坂町駅周辺が水没している映像や写真が映されていました。
毎日新聞記事(外部リンク)

とても衝撃的でしたね。

一般的に、鉄道施設というのは周辺よりも高い位置に設置されていることが多いのですが、まさか水没するとは考えていなかったです。

ですので、1000年確率の想定規模降雨に近い降雨被害だったのでしょうね。

1,000年確率の想定最大規模降雨の想定水深と一部で重なる結果となっています。こちらの資料は国土地理院が公表している浸水マップとなります。

坂町駅周辺が浸水していることが分かりますよね。

*令和4年8月3日大雨(村上市浸水推定図)を一部加工(出典:国土地理院)


*二級河川鳥川・計画規模降雨(50年確率)・想定最大規模降雨(1,000年確率)と浸水想定図との比較 (出典:https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/kasenkanri/20200522kinotodainichi-karasu.html

今回、一級河川の荒川水系(新潟・山形であり関東ではない。)は氾濫しなかったのが救い。

かわりに新潟県管理の二級河川が溢水(河川から水が溢れること)。

坂町駅周辺では二級河川の鳥川が坂町地内で溢水したの情報が新潟県の公表している被害状況報告に記されています。

わたし自身が令和元年度東日本台風でも罹災調査を行った経験を踏まえると、水害に対するリスク管理の考え方としては、

❶発生確率の高い計画規模降雨で浸水深0.5m未満計画規模降雨で0.5m〜3.0m未満の位置で1階部分を浸水しても良い構造(ピロティ構造)

浸水しても問題がない用途(簡易な車庫など)

・・・にすれば建築してもやむを得ないかなという考えです。

想定最大規模降雨については1,000年確率であり、流域沿いに発展した日本の都市の歴史を踏まえると来てしまったら致し方ないというのが考え方です。

とはいえ、そうだとしても想定最大規模降雨では3m以上浸水する区域は生命の危険が及ぶので避けるべきです。
*今回の坂町駅周辺であれば一級河川の荒川水系による想定最大規模降雨によって3m以上の浸水被害を受ける可能性があります。

想定最大規模降雨については、どのような手段でも避けることができないので、想定規模降雨により浸水したら保険で対応するのが対応方法として考えられると思います。(建築しないのが最もリスクを抑えられますけどね。)

ですので、通常発生する洪水被害である計画規模降雨による浸水被害で建築物が使用できない状態で利用者に不便を強いたり都市機能を低下させる状態にしておくのは問題あり。

建築物は水没すると汚水を吸着し、臭くて臭くて、、、とても人が住めるような状態ではなくなりますので復旧までには相当の費用と時間を要します。

現代は浸水想定区域(ハザードマップの一つ)により浸水想定を机上で確認できますからリスク管理は建物所有者の責務ですね。

不動産購入・建築計画できる対応

平屋を予定していれば「計画規模降雨で0.5m未満の地域を選択」、2階以上であれば「計画規模降雨で3.0m以上の地域を除く」ようにするのが正しい判断では?と思うところです。

まず一つ目の0.5m未満とする考えですが、これは通常の建築物であれば1階床レベルが道路面よりも500㎜以上の位置に設けられることが多いためです。

現代の建築物であれば基礎に床下通気口は設けれていないので汚水が建築物に侵入するリスクは低いです(中古物件を購入する際には床下換気が設置されていると思いますのでご注意を)。基礎内部に汚泥が入ると床の解体・復旧に多大な時間とコストが係るので避けた方がいいです。

2階以上の建築物であれば、水害時の1階部分を切り捨てるか非居室(車庫など)として、ある程度のリスクを許容するのが良いと思います。

なお、補足として、、、

想定規模降雨により3m未満の浸水可能性がある地域でも、コンパクトシティ形成を進める立地適正化計画で定める商業や医療、福祉といった日常生活に欠かすことのできないサービス施設の誘導を図る「都市機能誘導区域」や居住を誘導して人口密度の維持を図る「居住誘導区域」であれば他の地域に比べて行政側で優先的に減災対策を行う可能性があります。

個々の行政計画も把握しておく必要があります。

今後も河川洪水は増加する

近年の雨量の増加、市街化区域の拡大や市街地調整区域の宅地化に加え霞堤などの治水事業への反対地権者などの要因による都市保水力の減少、河川維持管理不足(土砂・流木等の堆積)等、様々な要因によって、洪水被害が増加していくことが考えられます。

都市の保水力を高める施策は令和元年台風を受けて改正した特定都市河川法等によって進めれていきますが、まだまだ始まったばかりなので、10~20年間はより水害リスクに注視しておく必要があります。

加えて、国は水を制しようとする考えから水害を一定程度許容しようとする動きにシフトしているので、特に発生確率の高い計画規模降雨で0.5m以上浸水するような地域は必ず水害保険に入るようにするのが望ましいです。

まとめ

計画規模降雨で0.5m以上浸水する地域については、計画する建築物の用途・規模構造によってリスクをどの程度許容するのか、用途によって要する復旧費用・時間を踏まえて建築士と相談が良いと思われます。

ということで以上となります。こちらの記事も参考になると思いますので参考までに関連記事を貼っておきます。