建築基準法第6条第1項第1、2、3号建築物の簡易判定ツール

建築基準法第6条第1項の1号・2号・3号建築物簡易判定ツール

YamakenBlog 実務ツール|建築確認


第6条第1項|第1・2・3号建築物の簡易判定

新築計画について、用途・階数・面積・区域から棟ごとの区分を整理します。

このツールは新築時の確認申請要否を判定するものです。
増築、改築、移転、大規模の修繕・模様替、用途変更は、工事内容や既存建築物との関係を含めて別途確認してください。

1敷地の区域

自治体の都市計画図・告示等を確認して選択してください。新築計画が1号・2号に該当せず、3号の対象区域外にある場合、法第6条第1項による確認申請は不要です。
通常の確認対象区域外でも、特別警戒区域内で居室を有する1号・2号以外の建築物は、土砂災害防止法第25条により3号の区域内にある建築物とみなされます。居室の有無は、下で建築物ごとに選択します。区域の調べ方

2建築物ごとの概要

各階について、第四面の用途区分を参考に用途と床面積を3つまで入力してください。棟全体の別表第1用途部分を合計して1号該当性を判定します。階数・床面積は半角数字で入力してください。

判定結果

2棟以上の場合|用途上可分の可能性

同じ敷地に置けるのは、原則として用途上不可分の関係にある建築物です。次の関係を確認してください。

チェックすると、用途上可分の可能性を補足表示します。

関連記事:一敷地一建築物の原則と用途上可分・不可分

新築計画を対象とする簡易判定です。用途の実態、指定区域、条例、計画内容等により判断が変わる場合があります。増築、改築、移転、大規模の修繕・模様替、用途変更には使用できません。確認申請の要否や適法性を最終確定するものではありません。

判定は「敷地の合計」ではなく建築物ごと

確認申請書の第四面は「建築物別概要」です。敷地内に住宅と車庫、店舗と別棟倉庫などがある場合も、用途・階数・床面積は建築物ごとに整理します。

したがって、一つの敷地内に「2号建築物の共同住宅」と「3号建築物の平屋車庫」が併存することもあります。敷地内の床面積をすべて足して、一律に同じ号へ振り分けるものではありません。

一棟に複数用途があるときの入力方法

共同住宅の一階に店舗がある建物など、一棟に複数の用途がある場合は、階ごとに用途区分と床面積を追加してください。各階には三つまで用途を入力できます。ツールは全階に入力した用途のうち、法別表第1(い)欄に該当する部分を棟単位で合計します。

「その他」など、用途名だけでは別表第1への該当を確定できないものは、無理に自動判定せず「用途詳細を確認」と表示します。実際の営業内容、利用者、設備、各部分の床面積を整理してください。

2棟以上では用途上可分・不可分も確認

建築基準法施行令第1条では、敷地を「一の建築物又は用途上不可分の関係にある二以上の建築物のある一団の土地」と定義しています。

例えば、住宅とその居住者だけが使う適正規模の車庫・物置は、一般に用途上不可分の関係を検討できます。一方、独立して営業できる店舗が二棟ある場合や、利用者・管理者・設備が別々の建物は、用途上可分と判断される可能性があります。

二棟が同じ用途でも、直ちに用途上不可分になるわけではありません。例えば、同じ用途の建物をそれぞれ独立して利用・譲渡・賃貸できる場合は、用途上可分となる可能性があります。可分・不可分は用途名の組合せだけで自動的に決めず、利用実態と機能上の独立性を確認し、可分となる場合は敷地分け、接道、建蔽率・容積率等をそれぞれ検討します。

号区分判定に使う区域の確認方法

計画地がどの区域にあるかは、自治体が公開する都市計画図、都市計画情報提供サービス、条例・告示等で確認します。区域境界付近では、画面上の線だけで判断せず、必要に応じて自治体へ確認してください。

準景観地区は、景観法第74条により都市計画区域・準都市計画区域外に指定される地区です。地区の範囲は自治体図面で確認します。令和7年3月31日時点では、準景観地区は9地区・7市町です。

都市計画区域外の知事指定区域と、都市計画区域・準都市計画区域内の知事指定除外区域は、都道府県の条例・告示で確認します。前者では3号建築物の確認申請が必要となり、後者では1号・2号に該当しない建築物の確認申請が不要となります。

区域外なら確認申請は必要ないのか

新築計画において、1号・2号に該当しない建築物は、都市計画区域・準都市計画区域、準景観地区又は都道府県知事指定区域にあることで3号建築物となります。これらの区域外又は指定除外区域にある場合は、原則として法第6条第1項による確認申請は不要ですが、次の例外があります。

土砂災害特別警戒区域内で居室を有する建築物に注意してください。通常の確認対象区域外でも、1号・2号以外の建築物は、土砂災害防止法第25条により建築基準法第6条第1項第3号の区域内にある建築物とみなされます。したがって、平屋・200㎡以下であっても確認申請が必要です。

確認申請が不要=自由に建築できる、ではありません。建築基準法への適合義務は残り、都市計画法・農地法・森林法・自然公園法、盛土規制法、景観条例などの許可・届出が必要となる場合があります。

この判定で分かること・分からないこと

  • 分かること:現行法第6条第1項の1号・2号・3号の概算区分
  • 分かること:同じ敷地内で号区分が混在する可能性
  • 分かること:土砂災害特別警戒区域内で居室を有する建築物の3号みなし
  • 分かること:複数棟が用途上可分となる可能性の注意喚起
  • 別途確認すること:用途地域への適合、増築等の10㎡以内の扱い、防火・準防火地域、用途変更、大規模修繕・模様替、条例、区域境界の確定等

詳しい用途コードは建築物の用途区分一覧、1号建築物と別表第1の関係は1号建築物・特殊建築物の解説をご覧ください。

参考:e-Gov法令検索「建築基準法」e-Gov法令検索「土砂災害防止法」第25条e-Gov法令検索「景観法」国土交通省「景観法の施行状況」e-Gov法令検索「建築基準法施行令」国土交通省「一団地認定の解説」


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YamaKen都市と建築が好きな人
【資格】一級建築士、建築主事、宅建士、省エネ適合性判定員など /【実績・現在】元役人:土木行政・建築行政・都市計画行政・公共交通行政・まちづくりなどを10年以上経験 / 都市づくりコンサル、建築設計、執筆、エンジニア/