木造梁・登り梁・垂木のスパン簡易判定ツール

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木造梁・登り梁・垂木のスパン簡易判定

荷重の伝わり方を図で確認しながら、スパン・負担幅・荷重・材料・断面から曲げ・せん断・たわみを簡易判定します。

スパンと荷重条件から、採用したい梁の安全性確認と梁候補の逆算ができます。

計算の考え方と対象外を確認

木造住宅の梁せいは、スパンだけで決まるものではありません。床や屋根の荷重、梁の負担幅、材料の強度とヤング係数、跳ね出し長さなどによって必要な断面が変わります。

そこで、2階床梁・小屋梁、跳ね出し梁、登り梁、垂木について、曲げ、せん断、たわみを簡易判定できるツールをつくりました。支承方法と有効支承長さを入力した場合は、支点部のめり込みも判定します。入力断面の確認だけでなく、飛ばしたいスパンから梁せいを逆算できます。

初期設計用:接合部、横座屈、欠込み・孔・継手、水平構面、不均等積雪などを含む建築物全体の構造安全性は別途確認してください。

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何を調べたいですか?どちらか一つを選択

採用する梁が決まっているか、これから候補を探すかで選びます。

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算定する部材着色部材を判定

水平梁とは:一般的な木造2階建ての2階床梁または小屋梁です。STEP 5でどちらを検討するか選択します。

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寸法と負担範囲単位:mm

12mm合板を直接受ける垂木は@303・@455を基本とし、このツールでは500mmを超える間隔を入力できません。@910・@1820は登り梁・屋根梁の間隔として扱います。

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実断面と材料加工後寸法を入力
選択断面 b 120 × h 330mm 図形はbとhの比率に連動
梁断面の幅bと梁せいh 梁幅b 120mm、梁せいh 330mm b = 120mm h = 330mm

実際に使用する材料のJAS表示・製品仕様書と、選択した樹種・強度等級が一致していることを確認してください。E-F表示のF値をそのまま許容応力度にはせず、告示上の基準強度と時間係数で計算します。

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床・屋根荷重用途と仕上げ

選び方:「2階床梁」は2階床荷重に屋根から伝わる荷重を加えます。「小屋梁」は屋根固定荷重・積雪荷重・小屋裏収納荷重を考慮します。屋根の水平投影負担面積は、STEP 3の梁スパンL×負担幅Bで自動仮定します。

屋根の仮定水平投影面積6.62m²梁スパンL×負担幅Bで自動算定

屋根荷重の伝達位置が未定のため、L×Bの総荷重が梁中央へ集中する場合と同等以上となる「安全側の等価等分布荷重」に置き換えます。段差屋根、谷部、大きな吹抜け、小屋裏の偏在収納は個別検討が必要です。

集中荷重を追加

入力例:ユニットバスの支持脚、階段ささら桁、重量設備など、上の自動算定に含まれない局所荷重です。屋根・小屋裏からの荷重は自動で安全側に置き換えるため、重複入力しないでください。

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適用条件欠損・継手の確認
「あり」の場合

欠損後の有効断面、応力集中、接合部耐力を別途検討します。中央部付近の下側の欠込みは避け、設備経路の変更、梁せいの増加、梁の追加、添木・鋼板等による補強を構造設計者が検討してください。

主な計算根拠

建築基準法施行令第82条・第84条~第89条、平成12年建設省告示第1452号・第1459号、製材JAS、国土交通省「木造計画・設計基準の資料」。○・△・×は本ツール独自の表示です。

○・△・×の読み方

○は検定比0.80以下、△は0.80を超え1.00以下、×は1.00を超える場合です。0.80は法令上の境界ではなく、計算上の余裕が小さくなったことを知らせるための本ツール独自の目安です。

逆算結果の「計算上の最小候補」は、その断面をそのまま採用すべきという意味ではありません。材料の入手性、乾燥状態、あらわし梁の見え方、床振動、設備孔、接合部などを踏まえ、余裕を持った断面を選択してください。

水平梁は「2階床梁」と「小屋梁」を簡易判定

建築基準法施行令第85条の表は、「床の構造計算をする場合」と「大ばり、柱又は基礎の構造計算をする場合」で積載荷重を分けています。本ツールの水平梁は、一般的な木造2階建てを想定し、「2階床梁」と「小屋梁」の2種類に限定しました。2階床梁は2階床の荷重に、上部から伝わる屋根・小屋裏荷重を加えます。小屋梁は屋根固定荷重・積雪荷重・小屋裏収納荷重を考慮します。初期設計段階では屋根反力の作用位置が未定のため、梁スパンL×負担幅Bを屋根の仮定水平投影面積とし、その総荷重を梁中央に作用させた場合と同等以上の曲げ・たわみ・支点反力となる等価等分布荷重へ置き換えます。小屋裏収納の荷重は本来、実際の使用状況に応じて設定するものです。「軽微な収納あり」の0.70kN/m²は初期設計用の仮定値であり、実況荷重が分かる場合は直接入力を使用してください。

梁せい105・120mmは小梁の初期確認にも使用できます。ただし、小梁の積載荷重に「大ばり用」の値を使うことはできません。そこで、105・120mmを選択したときは、施行令第85条の「床の構造計算をする場合」の値を使う「床・小ばり用」へ自動で切り替えます。梁せい150mm以上でも小梁として使う場合は、手動で「床・小ばり用」を選択してください。

無等級材のヤング係数

無等級材およびJAS機械等級区分製材の曲げ・せん断等の基準強度は、平成12年建設省告示第1452号による値を使用しています。無等級材のヤング係数は告示による保証値ではないため、設計資料の参考値です。対称異等級構成の構造用集成材は、平成13年国土交通省告示第1024号に基づき、強度等級・樹種ごとの基準強度を使用し、曲げ基準強度には梁せいに応じた寸法調整係数を反映します。実際のJAS表示や製品仕様書が異なる場合は、「材料定数を直接入力」を使用してください。

支承長さは「実際に載っている長さ」

支承長さは、梁端部と柱・梁・受材等が実際に接している長さです。プレカット図の作成前など納まりが未定の場合は、柱・支持材の中心間をスパンとして曲げ・せん断・たわみを算定し、めり込み判定は保留します。105mm幅の柱・支持材へ梁端部が全幅で載る場合は105mmです。一方、105mm幅の大梁へ左右から2本の梁が載り、大梁心で受け面を分ける納まりでは、片側1本の支承長さは52.5mmとなります。短い値を一律に採用するのではなく、伏図・仕口図に応じて選択してください。蟻掛け・腰掛け等は加工後に残る有効な受け面を入力します。梁受金物を選択した場合、本ツールではめり込み判定を行わず、計算結果の支点反力から金物の許容鉛直耐力、接合具、端距離および母材を別途確認します。

欠込み・孔・継手があるとき

建築基準法施行令第44条は、梁・桁等の中央部付近の下側に、耐力上支障のある欠込みを設けることを禁止しています。また、同令第47条は、構造耐力上主要な継手・仕口について存在応力を伝えられるように緊結することを求めています。平成12年建設省告示第1460号も継手・仕口の構造方法を定めています。

  • まず設備配管等を移動し、曲げ応力の大きい中央部付近の下側を欠き込まない
  • 欠損が避けられない場合は、欠損後の有効断面で曲げ・せん断・たわみを再計算する
  • 必要に応じて梁せいの増加、梁の追加、添木・鋼板・認定金物等による補強を検討する
  • 途中継手・仕口は、告示仕様または構造計算によって存在応力を伝達できることを確認する

このため、本ツールでは「欠込み・貫通孔・途中継手あり」を選んだ場合は計算を止め、詳細検討へ切り替える構成としています。

12mm屋根合板と水平構面

登り梁の上に12mm構造用合板を張る屋根では、合板が屋根荷重を垂木・登り梁へ分配するとともに、釘仕様や継手受材等に応じて屋根水平構面として働きます。ただし、このツールでは合板と梁の合成効果や屋根倍率を計算していません。合板の四周支持、張り方向、釘種類・間隔、耐力壁までの水平力伝達を別途確認してください。

簡易判定に含まれない事項

  • 梁・柱の継手、仕口、金物および引抜き
  • 横座屈、欠込み、貫通孔、途中継手および局部応力
  • 床合板・屋根合板との合成効果、釘打ちおよび水平構面
  • 床振動、遮音、防火、耐久性および雨仕舞
  • 段差屋根、谷部、吹きだまり等の不均等積雪
  • 風による軒先・屋根の吹上げ
  • 柱、耐力壁、基礎までの建築物全体の荷重伝達


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ABOUT US
cat_yamaken
YamaKen都市と建築が好きな人
【資格】一級建築士、建築主事、宅建士、省エネ適合性判定員など /【実績・現在】元役人:土木行政・建築行政・都市計画行政・公共交通行政・まちづくりなどを10年以上経験 / 都市づくりコンサル、建築設計、執筆、エンジニア/