用途変更の確認申請・類似用途・用途地域簡易判定ツール

YamakenBlog 実務ツール|用途変更

ベータ版


用途変更の確認申請を簡易判定

確認申請の要否を主に判定し、変更後用途の立地可能性を補助的に確認します。

対象範囲:増築を伴わない用途変更を対象としています。用途変更と同時に増築する計画は現在の判定対象外です。

現在はベータ版です。判定ロジックと表示を継続して検証しています。実案件では、結果と関係法令・計画条件を照合してください。

1建築物の地域地区等を選択

市街化調整区域では、建築確認とは別に都市計画法上の許可を確認します。

法別表第2の用途制限と、施行令第137条の18ただし書の判定に使用します。

用途地域の結果は、用途変更確認の補助として、変更後用途がその場所に立地できるかを便宜的に確認するものです。

2用途変更前の建築物概要

既存図書や登記事項証明書だけでなく、現況との整合も確認してください。

違反建築物と既存不適格建築物は異なります。既存不適格は、基準時に適法だったことの確認が必要です。

用途地域に関する既存不適格の確認
法第48条に関する既存不適格の緩和条件

施行令第137条の19第2項の便宜的な補助判定です。用途群の該当性は、法別表第2の号・細目まで確認してください。条件を満たしても、法第3条第2項の成立や基準時後の履歴を含む個別確認が必要です。

確認通知書・検査済証・当時の図面、用途地域の指定年月日、増改築・用途変更履歴から確認します。既存不適格であることだけを理由に、変更後用途が認められるわけではありません。

既存不適格については別途検討が必要です。このツールでは、法第87条第3項第3号・施行令第137条の19第2項の適用可能性を補助表示しますが、法第3条第2項の成立や既存不適格の継続を確定しません。

兼用は主用途と一体で使う従属的用途、併用はそれぞれ独立して成立する用途を想定します。

部分入力では、入力していない残存部分を変更なしとして自動加算します。

用途変更しない残存部分
残存用途が2種類以上ある場合は「建物全体を入力」を選択してください。
残存用途ごとの床面積を正しく合算するため、部分入力では判定できません。
自動計算

用途変更前の延べ面積から、下で入力した用途区画の合計を差し引いて自動計算します。残存部分が別表第1用途なら、1号建築物判定にも合算します。

3用途区画を入力

入力範囲を選択すると、入力方法を表示します。

用途区分一覧を確認する
用途区分選択できる主な用途
住宅・一般用途一戸建て住宅、長屋、事務所、病床のない診療所、工場
興行・集会劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場
医療・福祉・宿泊病院、病床のある診療所、児童福祉施設等、ホテル、旅館、下宿、寄宿舎、共同住宅
教育・文化・スポーツ幼稚園・小中高校、大学・専修学校等、体育館、博物館、美術館、図書館、各種運動施設
店舗・飲食・遊興百貨店、物品販売店舗、展示場、飲食店、料理店、バー、遊技場等
倉庫・車庫等倉庫業を営む倉庫、自家用倉庫、自動車車庫、自動車修理工場、映画・テレビスタジオ
一覧にない用途「その他(自由記述)」を選択し、具体的な利用実態を記入
1/5区画

法第6条第1項第1号は「変更する部分」だけでなく、変更後の別表第一用途部分の床面積合計で判定します。

4判定

主判定は用途変更確認の要否です。用途地域の結果は、変更後用途の立地可能性を確認するための補助判定です。

用途変更前の延べ面積
既存建築物の階数
変更後の別表第一用途部分
変更する部分
用途構成・入力範囲
区画変更内容面積類似用途判定立地可能性(補助判定)
確認申請が不要でも、法適合確認は必要です。
このツールで用途地域の主要な用途制限を簡易判定しますが、兼用条件、原動機・作業場、危険物、特別用途地区、地区計画、条例等の全条件を網羅するものではありません。防火・避難、内装制限、接道、消防法、バリアフリー、既存建物の適法性も確認してください。
確認申請不要でも、建築士への相談をおすすめします。
特に、防火区画、避難経路、排煙、非常用照明、内装制限などの防火避難規定と、消防用設備、使用開始届等の消防法関係は、用途変更後の使い方に応じた確認が必要です。確認申請の有無だけで工事の可否を判断せず、計画段階で建築士と所轄消防署へ相談してください。
  • 検査済証、確認図書、増改築履歴の確認
  • 用途地域判定で「条件付き」「個別確認」となった条件の確認
  • 特定行政庁・消防署との事前協議

このツールで分かること

既存建物の用途を変えるとき、用途変更の確認申請が必要か、変更前後が類似用途相互間に当たるかを簡易判定できます。あわせて、確認申請判定の補助として、変更後用途を選択した用途地域に立地できるかを便宜的に確認します。確認申請の要否は建築基準法別表第1、用途地域は同法別表第2と、その委任を受けた施行令の条文を根拠にしています。

このツールは、増築を伴わない用途変更が対象です。用途変更と同時に増築する場合は、増築後の建築物について法第6条の確認申請対象、既存不適格規定、構造・防火・集団規定を別に検討する必要があるため、現在は判定対象外としています。増築を伴う用途変更への対応は、将来の機能追加を予定しています。

200㎡は「変更する面積」だけで判断しない

法第6条第1項第1号は、別表第一用途に供する部分の床面積の合計が200㎡を超えるものを1号建築物としています。そのため、用途変更する部分だけを入力すると、既存の店舗・飲食店・共同住宅等を見落として誤判定する可能性があります。このツールでは、変更しない区画も含めた建物全体を入力する仕組みにしました。

用途変更する部分だけを入力する場合は、用途変更前の延べ面積から入力区画の合計を差し引き、用途変更しない残存部分を自動加算します。たとえば、延べ面積300㎡のうち150㎡を事務所から飲食店へ変更し、残り150㎡が事務所のままであれば、変更後の別表第一用途部分は150㎡です。一方、残り150㎡も物品販売店舗なら、別表第一用途部分は合計300㎡となります。

確認申請と用途地域は別々に判定

用途変更の確認申請が不要でも、変更後の用途をその用途地域に建築できるとは限りません。たとえば、200㎡以下の飲食店への用途変更は確認申請不要となる場合がありますが、第一種低層住居専用地域の単独飲食店は、法別表第2(い)項に掲げる建築物ではないため原則として建築できません。このツールでは、両者を混同しないように別々の結果として表示します。

店舗、事務所、展示場、自家用倉庫等は、用途に供する床面積や、3階以上の部分をその用途に供するかによって結果が変わります。工場、自動車車庫、児童福祉施設等、「その他」の用途は入力情報だけで確定できないため、無理に○×を出さず「個別確認」と表示します。

類似用途でも用途地域による除外がある

用途グループ類似用途扱いを使えない用途地域
病床のある診療所・児童福祉施設等/博物館・美術館・図書館第一種・第二種低層住居専用地域、田園住居地域
体育館、ボーリング場、スケート場、水泳場、スキー場、ゴルフ・バッティング練習場第一種・第二種中高層住居専用地域、工業専用地域
キャバレー、カフェー、ナイトクラブ、バー準住居地域、近隣商業地域
建築基準法施行令第137条の18ただし書

確認申請不要と法適合不要は別

200㎡以下や類似用途相互間で確認申請が不要でも、用途地域、防火・避難、内装制限、採光・換気、接道、自治体条例、消防法、バリアフリー等への適合が免除されるわけではありません。確認申請がない案件ほど、設計者が現況と変更後の法適合を自ら記録しておくことが重要といえそうです。

そのため、確認申請が不要という結果でも、基本的には建築士へ相談することをおすすめします。特に、防火区画、避難経路、排煙、非常用照明、内装制限などの防火避難規定と、消防用設備・届出等の消防法関係は、変更後用途によって確認内容が大きく変わります。工事内容を決める前に、建築士と所轄消防署の双方へ確認してください。

用途地域に関する既存不適格と第48条の緩和

用途地域の指定や変更前から適法に存在し、現在の用途制限に適合しなくなった建築物は、法第3条第2項の既存不適格建築物となる場合があります。ただし、基準時から違反していた建築物は既存不適格ではありません。確認通知書・検査済証・当時の図面、用途地域の指定年月日、増改築・用途変更履歴を確認することが最初の作業です。

既存不適格建築物を用途変更するときは、法第87条第2項・第3項により、現行の用途地域制限が準用されます。ただし、法第87条第3項第3号・施行令第137条の19第2項の範囲内であれば、法第48条に適合しない従前の用途を継続できる可能性があります。既存不適格であることだけを理由に、別の不適格用途へ自由に変更できるわけではありません。

確認項目施行令第137条の19第2項の整理
変更前後の用途第1号イ〜ホのいずれか同一の用途群内における変更
原動機・機械・容器等用途変更後の出力・台数・容量が、それぞれ基準時の1.2倍以下
不適格用途部分の床面積用途変更後の床面積が基準時の1.2倍以下
既存不適格の成立基準時に適法であったことと、その後の増改築・用途変更履歴を確認
第48条に関する既存不適格用途の変更を検討する際の入口

ツールでは、基準時資料を確認でき、基準時後の履歴がない場合に限って、用途群、床面積、原動機等の1.2倍条件を入力できます。条件内の場合も「建築可」とはせず、「第48条に関する既存不適格の緩和を適用できる可能性あり」と補助表示します。この結果は、用途変更確認申請の要否を変更するものではありません。

既存不適格については、最終的に別途検討が必要です。用途群の該当性は法別表第2の号・細目まで確認し、基準時の適法性、用途地域の指定・変更時期、その後の増改築・用途変更履歴、基準時と変更後の用途・床面積・原動機等を整理してください。法第48条ただし書許可は別の制度であり、この緩和判定と混同しないことも重要です。

防火避難規定の入口は「内開き戸が禁止される建築物と避難方向」、用途による耐火要求は「耐火建築物・準耐火建築物が必要な建築物」も参考にしてください。

市街化調整区域は都市計画法の許可を別に確認

市街化調整区域では、建築基準法上の用途変更確認が不要でも、それだけで用途変更できるとは限りません。土地の区画形質の変更を伴う計画は都市計画法第29条の開発許可、開発許可を受けた区域内の既存建築物は第42条第1項ただし書、開発許可を受けた区域以外の既存建築物は第43条第1項の許可が問題になります。

したがって、ツールでは市街化調整区域を選択した場合に、「開発許可制度上の許可確認が必要」と別枠で表示します。第29条の開発許可になるのか、第42条・第43条の用途変更許可になるのかは、土地の造成の有無、従前の開発許可、既存建築物の適法性と許可用途を確認して判断します。

用途名の整理は「建築物の用途区分一覧」、類似用途の詳しい解説は「用途変更確認申請が不要となる類似用途」、遡及適用は「用途変更時に法第27条等を準用しない類似用途」をご覧ください。

参考法令・資料


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ABOUT US
cat_yamaken
YamaKen都市と建築が好きな人
【資格】一級建築士、建築主事、宅建士、省エネ適合性判定員など /【実績・現在】元役人:土木行政・建築行政・都市計画行政・公共交通行政・まちづくりなどを10年以上経験 / 都市づくりコンサル、建築設計、執筆、エンジニア/