10年先は「ドラえもん」の世界が一部実現?[スーパーシティ]

先月、国家戦略特区諮問会議において、「スーパーシティ」法案(国家戦略特区法改正案)が了承されたのは知っていますか。
ただし、現在開かれている国会での成立は見送ったそうです。

挨拶が遅くなりました。こんにちは!!都市コンサルで建築士のやまけんです。^ ^

スーパーシティとは?

スーパーシティとは、第四次産業革命を先行的に体現し、 革新的な暮らしやすさを実現する最先端都市のことで、第四次産業革命とは、モノのインターネットといわれるIotやビックデータ、AIなどの技術革新のことです。ちなみに、第三次産業革命※1は、1970年代初頭からの電子工学や情報技術を用いた一層のオートメーション化のことをいうそうです。

※1出典:日本経済2016ー2017(内閣府)

スーパーシティって、スーパーってつくと日本人はドランゴボールなどのアニメなどを思い出してしまいますが・・・笑 真面目な話です。

今後、こういった超スマート社会への取り組みを進めていった都市に人が集まるようになっていくことは明白なので、国内の各都市の動向が気になるところですが、具合的にどういったものを「スーパーシティ」というのか、概念的な部分をまとめました。

なお、記事作成にあたっては、内閣府の公式ホームページで掲載されている「「スーパーシティ」構想の実現に向けて最終報告」から引用しています。

▶️「スーパーシティ構想の実現に向けて最終報告」
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc/supercity.html

スーパーシティの具体像とは?


※出典:「スーパーシティ」構想について(内閣府)

 

生活全般に関しては、次のような領域を広くカバー(少なくとも5領域以上)

領域名 領域の具体的な種類
移動 自動走行、データ活用による交通量管理・駐車管理、マルチモード輸送(MaaS)など

“Mobility as a Service”の略。出発地から目的地までの移動ニーズに対して最適な移動手段をシームレスに一つのアプリで提供するなど、移動を単なる手段としてではなく、利用者にとっての一元的なサービスとして捉える概念(出典:都市と地方の新たなモビリティサービス懇談会 国土交通省)

物流 自動配送、ドローン配達など
支払い キャッシュレスなど
行政 パーソナルデータストア(PDS)、オープンデータプラットホームワンストップ窓口、APIガバメント、ワンスオンリーなど
医療・介護 AIホスピタル、データ活用、オンライン(遠隔)診療・医薬品配達など
教育 AI活用、遠隔教育など
エネルギー・水 データ活用によるスマートシステムなど
環境・ごみ データ活用にするスマートシステムなど
防災 緊急時の自立エネルギー供給、防災システムなど
防犯・安全 ロボット監視など

これを5領域以上なので、なんか「想像つかない」というのが現実ですが・・・

ドラえもんの世界に足を踏み込んでいる状態に近いかもしれません。

この「スーパーシティ」の実現で確実に言えることは、都市活動における最適化が図られることですかね。

都市の最適化を図ることが目的

どういうことかというと、例えば、役所に行って窓口で紙で交付してもらう住民票などは、窓口に行かなくても電子上で済むようになれば、手続きに必要となるその分の時間は別の生産に当てることができるようになるため、都市全体での効率化が図られる可能性があるということです。

つまり、都市全体の生産性(一人当たりのGDP)が向上する可能性がある。

わたしの個人的な考えですが、人の自由(時間的な部分)を奪う従来の制度は早めに電子化すべきで、スマートフォンというプラットホームをもっと有効に活用していくことが、結果的に都市における生産性の向上につながるのではないかと思います。

いずれにせよ、近い、将来、上図の概念に近い、もしくは概念を上回る「スーパーシティ」が実現されるのかもしれません。

今後の動き

まずは大都市が取り組み、少しづつ地方都市に波及させていくイメージなのかなと考えております。

スーパーシティ実証が最初に行われるでしょうから、それを見越し、普及するまでに、地方都市は「スマートシティ」に取り組みながら、「スーパーシティ」のインフラを支える技術基盤整備と社会基盤整備を同時に進めておいて、いつでも、地方都市に実装できるように準備しておくことが大切かなと考えられたところです。

または、地方都市がいきなり、国内の大都市や海外の諸都市に負けないで「スーパーシティ」に取り組むというのも面白いかもしれないですね。

ただ、現時点では、クリアしなければならない課題(法的規制と技術面)が多くあるようですし、多くの課題を包括的に解決していくプレイヤーの存在と技術を支える民間企業の存在、それから実装するための実証地(わたしの考えでは、社会インフラがある程度整備されていて、比較的自動車交通量が少ないニュータウンや駅整備と同時に開発したエリアがやりやすそうだと考えられます)の提供などが必要不可欠なので、自治体の取り組みや意気込み次第かなと思うところです。

今国会での成立は見送り、秋国会での成立を予定しているようですので、来年以降本格的に動き出しそうな予感です。

今後は、近未来の都市の実現に向けては、新たな都市計画の手法や立地適正化計画との連携、さらには、建築基準法の規制緩和なども場合によっては必要になってくるでしょうから、国の動きに目は離せないですね。

また、交通施策の部分は必須ですから、早めにMaaS実装に向けた取り組みも加速していくのではないでしょうか。

それでは、今回はここまでとなります。

「スーパーシティ」の概念と、個人のつぶやきでした。