今回は標記タイトルでお送りします!!
こんにちは!!建築士のやまけんです^ ^
建築基準法第6条第1項第一号から第三号までは35日以内、四号は7日以内に建築確認済証が下りる規定になっいるんですが、実際には、指摘事項などがあって、当該期間内に確認が下りるというのは少ないように感じます。
法律で決まっているから仕方ない部分もありますが、国では社会情勢に合わせた対応も進めていて、今月25日に施行される平成30年建築基準法改正では、建築基準法第6条第1項第一号建築物の緩和(100㎡→200㎡)により、建築確認申請の審査期間が短くなる建築物が増加することが考えられます。
*つまり、35日審査を要する建築物の一部が7日に短縮される。
現状の課題
建築確認申請は、確認申請図書が建築基準関係規定に適合しているかどうかを審査するため、図面や構造計算書に記載されている事項等をチェックすることから、必要な事項が記載されているかどうか、法律に適合した設計となっているか、構造計算内容が適合しているかどうかなどのため、単純に考えれば、決められた内容をチェックする行為であることからAIによる審査は可能になると考えられます。
可能性が高いとはいえ、次のような課題があると考えらえます。
☑️特定行政庁ごとのケースバイケースの取り扱いにどのように対応するのか。
☑️あわせて、建築主事(建築基準適合判定資格者)には裁量性が無いとはいえ、絶対に無いわけではないのでその個々の物件ごとの微妙な審査の揺れに対してどう対応するのか。
☑️手書き図面にどのように対応するのか。(図面を読み込む技術的な課題など)
☑️CADのプラットフォーム化(国内統一基準)
上記の課題を解決できない限り、AIによる本格的な審査は難しいとは思いますが、決して解決できない課題ではないと感じませんか。技術が進歩すれば解決可能な問題なので、AIによる審査は可能だと思われます。
AI審査によるメリット
☑️確認処理期間が数分もかからない。指摘事項は申請と同時に指示可能など
☑️審査側のミスを防止できる。構造計算書と構造図との不適合のチェック漏れを防止など
☑️特定行政庁がこれまでに慣習的に対応したきた法審査をAIに覚えさせることで、技術力の伝承が不要。
☑️設計側は法チェックのアドバイスを受けながら設計することが可能となる。法適合チェックミスによる大幅な手戻りを防止など
他にもいくつかありますが、大きくはこの4つだと思います。
AIによる審査に対応するということは、CADなどの関係で設計者側も仕様変更せざるを得ないので、このプラットフォームを国内で独占できれば儲かること間違いなしですよね。笑
とはいえ、デメリットもあります。
AI審査によるデメリット
デメリットは、職を奪われる可能性がある建築主事くらいだと思いますので、他に大きなデメリットは感じません。
AI審査になったからといって、紙申請への対応がなくなるわけではないので建築主事全員が不要になるわけではないですし、余剰となった職員は、建築指導やまちづくり分野へ力を入れることができるようになるので、デメリットとも言い難いですけどね。
ちなみ、設計者側としては、わざわざ建築相談する必要性が低くなるので、嬉しい限りです。
(AIが設計段階からアドバイスしてくれると手戻りなく設計できるし、最適なプランを提案してくれるようになるはずなので業務の生産性が上がります。)
いつからAI審査が可能になる?
今のところ、国やどの都市でもAI審査に対応するための動きは全く見られないので、3年先はまずはないでしょう。ですが、いずれは対応していくことになるのは間違いないですよね。
現在の技術力を持ってすれば、行動するかどうか次第で対応可能になるとは思ういます。
要は誰がイニシティアティブを取るかどうかです。
恐らく国ですよねー 既にIT系企業や確認審査機関が連携して国に提案はしてそうな気はしますが・・・(勝手な予想)
四号建築物からAI審査が始まる
推測ですが、申請図書並びに審査事項が少ない建築基準法第6条第1項第四号建築物から審査から順次始まりそうな気がします。
現在は、7日以内に確認が下りる(指摘事項があれば7日以上かかる)ので、その処理機関を大幅に削減することは社会経済への便益は大きいですよね。
最後に
いつの日になるかは不明ですが、AIによる確認審査は確実に実装される日が来ます。
楽しみに待っていましょう。
プログラミングに詳しい方であれば、今から設計者側のプラットフォームを作れば(自動的に法令審査をしてくれる)、儲かること間違いなしです。笑
それでは、最後までご覧頂きありがとうございました。
*タイトル写真
pisauikanによるPixabayからの画像