2019年も災害が多い年でしたね・・・
日本国内の都市は、リスクの大小はあるにせよ世界一災害リスクが高いですね。災害以外のテロや人為的な災害に対しては、安全性が高いのに残念なところです。
地震、大雨、津波、台風、大雪、火山など、毎年のように何かしらの災害に遭遇する。
最近は、災害が起こる度に、復興の名のもとに経済が動く仕組みになっているんじゃなかろうかと考えてしまうくらい。
でも、考えてみて欲しいんですけど、何で人って災害が起きても同じことを繰り返すんでしょうね。
災害の記憶が継承されないから? それもありますけど、土地が錬金術として使われてきたからですよね。
そのように思ってしまうやまけんです。笑 ちょっとですが感情的に論じてみます。
だって、土地が錬金されなければ、土地に価値がないことになるので、権利主張者は少なくなる。
国や地方が土地を持つことで、容易に土地をコントロールすることが可能なので、費用を無視すれば安全な地域への遷都は可能です。Ifの話ですので、空想論はする気はないんですが、現在の国内の都市はコントロールし難いので、硬直していますね。笑
硬直化した財政状況の中、都市の成長や改善に使われる予算が少なくなっているのが原因と思われます。
とはいえ、社会保障費も重要なので、インフラには投資しずらい状況にあるのは理解できます。
だとしても、都市のインフラは生活する上の最も重要な基盤の一つですから、都市のインフラが50年前の旧式のものと変わらないのであれば、都市に住む必要性は低くなる。
逆に考えれば、自然災害のリスクを減らせれば世界的に見れば都市の魅力が増すということ。
だって、これから人口減少が大きく進む中、移住者が増えるだろうと考えている人いるけど、どこの誰が、経済が成長していない、災害リスクが高く、言葉を覚えるのが大変な国が来ると思います? 本当に日本が好きだ!という人だけです。笑
これが現実です。AIの進展により言葉の壁を越えれば解決するかもですが・・・それでも災害リスクの高さはぬぐい切れません。
災害に強い都市づくりは、国主導でこれまでに進められてきましたよね。
特に地震に関しては、地震被害の度に改正された建築基準法の改正により地震被害が少なくなってきたのは事実です。
ただ、地震以外の水害に関しては、非常に守りが脆弱ですね。治水は江戸時代から進められてきたようなものですが、水害がある度に応急的に対応し、忘れた頃にまた水害に遭う。その繰り返しをしているようでは、いつまで経っても力強い都市はできないと思われても仕方ない。厳密には、ダムや河川改修により治水事業を進めてきたのですが、効果が発現される前に更に規模の大きい水害に遭うので、誰も評価しない。
ましては、現代になって、大都市が遭遇していない火山の噴火・降灰による都市機能の低下(リスク)は経験していませんから、本気で取り組まないと危険です。
ですので、これから日本がとるべき方向性は、リスクを減らす都市づくりを進める以外にないですね。これに重点投資する以外に日本が数十年後に再評価されることはないと言っていいです。まぁ、一個人の意見だと思ってもらって構いません。
・道路、水道、下水道等の施設の耐震・免震化
・大規模な建築物は耐震から免震・制振に移行
誰も考えられそうですが、これを効率的に進めていくには、都市をコンパクトにするしかないでしょう。
なお、補足として、災害時に必要なことは、都市での生活に欠かすことのできない医療・福祉・商業機能を提供し続けることですから、民間施設がいかに持続性を確保できるかが災害リスクを抑えるポイントでもあります。
とはいえ都市のコンパクトは容易ではないですから、半強制的に都市をコントロールできないと上手く進められそうにないですね。現在の法制化では無理なので、行政による都市のコントロールだけでなく民間による力は必要不可欠です。ですから、半社会貢献的に都市づくりを民間が担うようになればスピードが上がるかもしれないですね。
東京はすでに人口密度の限界値を超えているので、東京でなければならない理由がある企業以外は、地方に焦点があたるかも・・・特にこれからの経済は、企業vs個人or個人間のチーム になりそうなので、どんな風に都市が利用されるのかが見所だと思います。
これからの10年は大きく変わると思います。その時に、災害リスクが低い都市というのは世界的に見ても評価が上がっていくのではないでしょうか。