国から『建築物の浸水対策に関するガイドライン』が示されました。

本日、国交省の『建築物における電気設備の浸水対策のあり方に関する検討会』において、昨年11月から検討が進められてきた、洪水・津波等に対する浸水対策のガイドライン(電気設備)が公表されました。

なぜ、このような検討会が発足したのかと言うと、令和元年東日本台風(第19号)の大雨に伴う内水被害により、マンションの地下部分に設置されていた高圧受変電設備が冠水・停電したことによりエレベーター、給水設備等のライフラインが一定期間使用不能となった事案が要因です。

ガイドライン👉https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/jutakukentiku_house_tk_000132.html

”電気設備”となっていますが、建築物への浸水被害対策が取りまとめらているので、公共施設や民間施設でも重要な施設を建築設計する場合には、とても参考になると思いますので、一度は目を通しておいた方が良いかなと思います。

なお、ガイドラインについては、当然住宅に関しての記述はありません。

当然といえば当然なのですが、私としては、浸水地域における住宅被害を昨年に目の当たりしたのと、東日本大震災のときには、国の職員として実際に被害を見てきたので、浸水被害に対する住宅の対応もとても大切だと思います。

建築士の立場としては、建築主の要望等があるのでどうしても対応しづらい・難しい部分があるのは分かってはいるので、建築士の力だけではどうしようもないところですよね、

ちなみに、住宅の場合、床下換気がほぼ必須なので、どうしても地盤面から40ー50㎝程度のところの基礎パッキンから浸水してしまうため、結果的に、床組を全てやり変えることになりますし、1階床を超える高さまで浸水した場合、断熱材が吸水してしまうので、1階の壁は全てやり直す必要がありますから、一度浸水した場合の被害をとても大きいものになります。

なので、住宅の場合で1階部分をピロティにしたり、嵩上げすることができない場合には、できる限りハザードエリア外に建築することが望ましいかなと思うところです。

数10年に一度の災害に対して、そこまでする必要あるの?みたいに考えられる建築主の方もいますが、近年の水害状況を見る限り、これまで災害が無かったから絶対に大丈夫と言うことはハッキリ言ってないです。

いつどこで、これまでの災害を上回る自然災害が発生する可能性が十分にあるので、本当に注意しなければならないかなと。

ちなみに新型コロナウイルスの影響もあってか、何も都市部に住む必要はないと考えている方も増えているようです。郊外のニュータウンや高台に土地を求めて、少なくとも水害からの安全を確保する心がけは今後ますます求められるのではないかと思うところ。

いずれ、浸水被害対策の最低基準が建築基準関係規定になるんじゃないかと思います。とりあえず、今年の出水期間を乗り切りましょう。

ということで以上です。また〜