【地方都市】主要な駅前の容積率(容積率)は満たされていない問題

こんにちは!やまけん(@yama_architect)です。

建築と都市計画に関する情報を発信しながらゆる〜く生きているブロガーです。本業はコンサルタントですが、忙しいのが嫌いなので会社からは嫌われていますw

 

こういうこと言うと怒られそうですが、今回は地方都市の駅前のスカスカ問題について話していきます。




地方都市の駅前の容積率は満たされていない

地方都市と言っても、人口や規模によっては本当に都市?!みたいな市町村もあると思うので、読んでいる方のイメージがつきやすいように言いますと、人口が10万人以上かつ30万人都市未満あたりですかね。

 

首都圏近郊で10万人規模ですと、小山市や土浦市、つくば市、海老名市あたりですかな〜と思うところ。

 

こうした都市では、主要駅周辺に400%や600%といった比較的高い容積率の指定を行っていることが多いです。

しかしです!実際にはほぼ使われていません。最近では市街地再開発事業も身の丈再開発といわれるように、400%にも満たない低容積率で建築する事例も増えています。

 

容積率とは、延べ面積(容積率算定の床面積)/敷地面積 で算定することができるものでして、建築のボリュームがコントロールです。

商業地域であれば都市機能を集積することで便利な都市をつくるための手段として用いられています。

例えば容積率が400%で、敷地面積が500㎡であれば床面積2,000㎡まで建築することが可能です。
なお、住宅系ですと、住環境を守る為に容積率が200%以下に抑えられていることが多いです。

 

 

この容積率ですが、本当に地方都市の駅前では有効に使われていません。というか、時代の変化により、駅前での床需要が低くいためか容積率を400%や600%に指定する意義が近年無くなってきているように思います。

そもそも駅前において床を使い切ると言う発想自体がもう遅いのかもしれないですね。

 

それにも関わらず地方の駅前の地価はその都市内では一等地となっているはずです。土地の値段が上がり切ったバブルの頃の爪痕が今でも残っているわけです。バブル期に比べれば相当元に戻りましたけど、高い傾向であることには違いありません。

 

駅前→地価が高い  という傾向は本当に正しいこと?この疑いを持ってもいいかもですね。

 

もちろん今でもメリットは主要駅に近いことです。

がしかしです! デメリットとしては、その他の用途地域に比べ、防火・準防火地域に指定されていることにより防火・避難への適合に係る建築コストの増加敷地が細分化されていることが多く道路が狭いといったことがあったりします。

以外と駅前って規模の大きい建築するのって大変なのですw

 

床=経済

床需要があるということは、それだけ経済のポテンシャルがあるということ

つまり、現状において駅前がスカスカとなっているのは、床の需要がないと言うことです。床の需要の前提として、医療や商業といった都市機能の規模に応じて、一定の周辺人口、昼間人口、人口密度が必要だったりします。

 

例えば、飲食店や店舗が立地しそこで飲食したり購入したりする人がいれば売り上げが発生しますが、工場や倉庫などを除いて、基本的には店舗や飲食店ごとに周辺人口(商圏人口)や人口密度が一定程度充足してないと、立地することができない場合があります。

 

 

駅前ですと地価が高いため、賃料も周辺地域に比べて高いことから利益を出す為には、郊外店舗に比べて多くの売り上げをあげないといけないわけです。

しかしながら、地方ですと、そもそも駅前を通行している人や居住者少ない為、よほどの集客力がある施設じゃないと無理ゲーなわけです。だからこそ、駅前の店舗は居酒屋くらいになっているのが実情じゃないかと思います。

あとは不動の銀行と役所、証券会社くらい?じゃないかな・・・年に1回いけばいいくらいの施設じゃない?

 

 

なので、地方都市では郊外で立地できる店舗や飲食店が成功するわけです。となると、ますます駅前の商業地域内の床は余るわけです。

 

これが地方都市の商業地域内における容積率が満たされていない理由です。

まとめ

結論から言うと、地方都市の商業地域は広過ぎるし、容積率も高過ぎると思います。市場に対して都市計画の整合が図られていない印象です。

 

駅前スカスカ問題は、もう20年以上も前から中心市街地活性化と叫ばれて、駅前再開発やマンションの誘導などが図られてきましたけど、どれも失敗とされています。

もう何年も前から駅前活性化!と言われているけど、人口に応じた活性化のあり方があると思うし、感覚的には都市圏人口が30万人くらいないと、持続性は厳しいように思います。

 

 

失敗とされたのも、というのも駅前への投資額および投資先が問題だったんじゃないのかなと個人的には思っています。

 

市街地再開発に投資するよりも、駅前周辺エリアのイニシャルを負担する補助制度だったり、賃貸マンションを誘導する制度を充実させた方がもっと効率よく民間投資を誘発できたのではないかなと思います。かつ、雇用を生むための施策を駅前に集中投資する。

 

既に指定都市クラスですと、福岡や仙台、名古屋あたりが駅前投資を集中的にやってますよね。そのくらいのことをしないと中核市レベル以下の都市で駅前の商業地域を充足させることなんてむり〜 というか、商業地域の容積率を充足させることが目的ではなくて、効率的な経済活動が行えるように駅前に集中投資するんですよね。

 

 

なので、もう体力的にきついという地方都市は、もうそんなに頑張らなくてもいいから、商業地域の縁辺部から高容積率と防火地域を徐々に外していくことが必要ではないかと思うのです。

適正な用途地域のエリアにしてあげる。都市をかわいく思うのなら変更してあげるのが良いのかも。

 

 

ということで以上となります。また〜