【森林経営管理法】重要事項説明において説明する内容とは?

この記事では、森林経営管理法と宅建業法(重要事項説明)との関係を説明します。

こんにちは!やまけんです。

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今回解説するのは、平成30年に制定された『森林経営管理法』です。




重要事項説明において説明しなければならない規定

森林経営管理法については、宅建業法施行令第3条第1項24の2号に規定されており、森林経営管理法第7条第3項と法第37条第3項が重要事項説明の対象となります。

森林管理経営法は、平成31年(2019年)に施行された新しい法律でして、経営管理が行われていない森林について、市町村が仲介役となり、森林所有者と担い手をつなぐ仕組みを構築できるものです。

具体的には、都道府県知事が作成する「地域森林計画(森林法第5条第1項)」内において、市町村が経営管理権集積計画を定め、森林所有者から経営管理権を取得した上で、自ら経営管理を行うか、民間事業者に対して経営管理実施権を設定することができるものです。

経営管理集積計画では、計画区域の樹種や林齢、経営管理権の存続期間(基本的に15年以上)、経営管理の内容(保育間伐、犯罪、森林巡視など)などが定められており、作成した自治体は公告する必要があることから、市町村のホームページに掲載されています。

林野庁のサイトでも詳細に記載されているので、もう少し詳細に知りたい方はこちらのページを参照ください。▶https://www.rinya.maff.go.jp/j/keikaku/keieikanri/sinrinkeieikanriseido.html

現在、秩父市や由利本荘市といった自治体で作成されており、ネットで調べる限りでも、計画作成が増加傾向にあると思われます。

それでは、あらためまして、森林管理経営法と宅建業法の関係の説明となりますが、森林管理経営法では、法第7条第3項と法第37条第3項が重要事項説明の対象となります。

法第7条第3項

森林経営管理法第7条第3項

承継効に関する規定となっており、経営管理権集積計画の公告区域内の森林所有者が売買等により変更されても、効力は引き続き継続するとするものです。

【森林経営管理法第7条(経営管理権集積計画の公告等)】
市町村は、経営管理権集積計画を定めたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を公告するものとする。
2 前項の規定による公告があったときは、その公告があった経営管理権集積計画の定めるところにより、市町村に経営管理権が、森林所有者に金銭の支払を受ける権利(以下「経営管理受益権」という。)が、それぞれ設定される。
3 前項の規定により設定された経営管理権は、第1項の規定による公告の後において当該経営管理権に係る森林の森林所有者となった者(国その他の農林水産省令で定める者を除く。)に対しても、その効力があるものとする。

森林経営管理法第7条

不動産取引においては取引する土地が経営管理集積計画の区域内であるかどうか、インターネットにより検索し、該当の有無を確認します。

経営管理集積計画の区域内に該当する場合には、その内容をインターネットからダウンロード若しくは売主から入手し、買主へ説明を行います。

法第37条第3項

次に法第37条第3項についてです。森林経営管理法第37条第3項

こちらも同様に承継効に関する規定ですが、「経営管理実施権配分計画」に関する規定となります。

経営管理実施権配分計画については、市町村が経営管理権を有する森林について、民間事業者に経営管理実施権の設定を行おうとする場合に定める計画とされており、林業経営に適した森林に対して実施権が林業経営者に設定されるものです。

先に説明した経営管理権集積計画との違いは、集積計画が森林の経営管理を行う権利が市町村に設定されるのに対し、配分計画では集積計画により市町村に委託された森林の経営管理を民間事業者(意欲とノウハウを有する)に委託するための計画となっています。

法第7条第3項と内容は同じです。

【森林経営管理法第37条第1~3項(経営管理実施権配分計画の公告等)】
市町村は、経営管理実施権配分計画を定めたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を公告するものとする。
2 前項の規定による公告があったときは、その公告があった経営管理実施権配分計画の定めるところにより、民間事業者に経営管理実施権が、森林所有者及び市町村に経営管理受益権が、それぞれ設定される。
3 前項の規定により設定された経営管理実施権は、第1項の規定による公告の後において当該経営管理実施権に係る森林の森林所有者となった者(国その他の農林水産省令で定める者を除く。)に対しても、その効力があるものとする。

森林経営管理法第37条第3項

以上となります。参考となれば幸いです。