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「天守閣・櫓」は、建築基準法の建物用途は何に該当するのか?

こんにちは。やまけん(@yama_architect)です^ ^

YamakenBlogでは、建築や都市計画、不動産に関して業務に役立つ豆知識を発信しています♪

さてさて、今回は近年、盛んに復元が進んでいるお城(天守閣・櫓)についての豆知識です。

城と言っても、使われ方によって用途の扱いが特定行政庁ごとに異なるので、過去の行政職員時代に携わった中で、得られた知識をお伝えしていこうと思います。

自治体職員必見です。




お城は軍事施設

城の本来の用途は「軍事施設」ですが、現代の機能としては、「博物館」や「物見塔」などとしての取り扱いがされています。

このうち、人が立ち入るスペースがある場合には、博物館に類似する機能として、特殊建築物に該当するのが一般的かと思います。

中には、「櫓」だし普段は人が立ち入らないから工作物(物見塔)や倉庫として建築確認申請を行なっているケースもあります(わたしが何年か前に聞き取りしたときの傾向)。

小規模な櫓と言っても比較的高さがあるため大規模木造となり耐火構造にしなければならないケースがあるなど、復元には一定の制約があったりするので、使い方は重要なポイントになります。

単純に文化財としての復元であればあまり問題にはならないのですが、文化財としての適用がない場合、単純に建築基準法が適用されることになるため、高さや規模によっては耐火構造としなければならないケースがあるなど、復元には一定の制約があります。

・・・だからこそ、城復元は簡単には上手くいかないのです。

かといって文化財としての位置づけがなされないまま復元するのは非常に困難です。

学術的に文献等が残っており明確に江戸時代に建築されたとおりに復元できない場合には、通常の建築基準法が適用されるため、用途の取り扱いには慎重にならざるを得ない状況になると思います。

建築基準法の用途

文化財としての位置付けがないケースとしての考え方です。

建築基準法上の用途としては、見学スペースを有する場合には「博物館等」、見学スペースが無く、通常は人が立ち入らない状況であれば、「工作物」または「倉庫」に該当すると考えられます。

使い方によって、用途の取り扱いが異なるので注意が必要です。

ちなみに城の位置は中心市街地が多く商業系用途になっていると防火関係がまた問題になってくるので、城復元の場合には住居系か準工業系用途地域にし、かつ、防火・準防火地域のエリアを外す必要があります。

ということで以上です。

民間建築士さんが取り扱うことがない事例でしたので非常にマニアック過ぎたかもしれませんが、わたしのサイト、自治体職員さんも結構みているようなので、自治体職員の方々の業務の参考になりましたら幸いです。