この記事は、建築と都市計画、都市交通に精通し、将来滅びゆく都市を多く目の当たりにしてきた”やまけんさん”が、このままじゃ地方都市ヤバみでしょという視点で、テキトーに書いています。
一部、読み難い部分があると思いますのでご了承くださいw
こんにちは。やまけん(@yama_architect)です^ ^
YamakenBlogでは、建築や都市計画、不動産取引に関して業務に役立つ豆知識を発信しています♪
建築基準法や都市計画法といった都市づくりに欠かせない法律は、複雑かつ難解なので理解に苦しみますよね。そのような方のために、法律を上手に活用してビジネスや生活に活用してもらいたいと思いつくったブログです。
良かったらブックマーク登録して毎日、遊びに来てくれるとブログ運営の励みになります♪
自家用車は生活必需品なの?
自家用車を利用しないでも日常生活が可能なまち(都市)であればいいな?と感じている田舎住みの方(特に10、20代前半)、意外と多いのでは?と考えています。
というのも、若い世代(10代・20代前半)の方々は、これまでの社会のあり方に疑問を抱いている人が多いと思います。その理由として、YouTubeやSNSなどから得られる価値の高い情報から、従来の情報源(テレビや親など)の不確かさや、偏りに気づいたからです。
明らかにYouTubeやSNSから情報を得た方が、世界の動きを知る機会や多様な価値観に触れる機会が増えるために、”常識”が本当に正しいのかという点で疑問を持ちやすくなっているのだと思います。
・・・田舎ではあたり前の会話も都内住みの方には理解できないはず。
親や親戚、友達から「運転免許取らないの?」、「車は何買うの?(何乗ってるの?)」、「車持っていなくて生活できるの?」みたいな感じですね。
言っている本人、田舎育ち。マインドは死ぬまでフル固定ですし、当たり前のことを言っているので仕方ないのですが、言われている側は、車を所有することが常識であるとする思考が定着し、次世代に脈々と受け継いでいくことなります。
従来は、親や友達以外の常識が無かったために疑わずにここで思考が完了します。
ところがです。現代では、ここで思考が完了しません。
YouTubeやSNSのおかげで、普段から多くの情報を得ている方は常識を疑います。
となると、自家用車を利用しないと生活することができない地方都市の郊外部(田舎)は、若い人達から居住場所として見向きもされなくなると思います。
実際、地方の公共交通が不便な地域では、自家用車を所有していないと生活できない状態にあると思います。
ん?ん?・・・でも、不思議に思いません?
自家用車が無い時代はどうやって生活していたの?と思いませんか?
・・・徒歩、馬です(多分、大正時代ごろまで)
これ以降は、路線バスです。笑
これに関しては、国土交通省にて次のような資料が公表されています。
見ていただくと分かるのですが、平成19年度以降、路線バスにはおいては約1.3万k㎡以上も廃止されています。平成19年以前の廃止延長も含めれば相当な廃止距離になるはずです。
一方で昭和時代は自家用車よりも公共交通の方が利用されていたため、路線バスや鉄道が主役だったわけです。
ですので、現在、車が無いと生活できないようなところでも、以前は、路線バスが走っていたため、生活できていたわけです。
ところが自家用車が普及していくと、定時定路線のバスよりも自由に乗降できる自家用車が選択されるようになったため、人口密度の低い、本来、路線バスが成立しないような地域を中心に路線が廃止していったわけです。
車が無いと生活できない人口は約2千7百万人
国土交通省が調査した公共交通空白地域の人口は、平成23年時点で約2千7百万人(バス半径300m,鉄道半径500m)もいる結果となっています。
それだけ公共交通を利用できる環境にある人口が減少しています。
ただし、問題なのはここから。こうした不便な地域に住む方の本当の問題はこれからが顕著に出てきます。
というのは、自分で運転できなくなったときです。
家族がいれば問題ないですが、家族送迎もなく、タクシーも呼べないような地域であれば、基本的に宅配で生きるしかなくなりますよね。
その上、一人であれば医療施設を利用すること自体も難しくなりますし、何より”お出かけ”の楽しみが失われます。そうなると、人によっては生きる気力の減退につながったり、消費意欲が減退し、地域経済が循環しなくなります。
出かける楽しみが少ない地方で、さらに出かける楽しみがなくなったら、どうなるか。超インドア派の健康高齢者であればいいんでしょうけど、、、(絶対いるわけないww)
なかには、自分で運転ができなくなる前(健康で歩ける年齢)に、利便性の高い中心市街地(まちなか)に移住を検討される方もいますが、「先祖代々の土地だから・・・」、「生まれ育った土地だから・・・」という理由で、現在の居住場所に残ってしまいがちだと思います。
こうならないように、歩いて暮らせる圏域を増加させていく取り組みが求められているはずです。
つまり、自家用車を所有しなくても生活可能な都市づくりが必要。むしろ、そうした歩いて暮らせるまちが求められている時代になっている(今後、なる)と考えるのが妥当です。
まちなか(中心市街地)に自家用車はいる?
街中である中心市街地の「自家用車」が少なくなれば、もう少し余裕ある建築物がつくれるんじゃない?と考えることがあります。
つまり、人が中心のまちづくりを実現できるのではと思います。
駐車スペースって、5m×2.5m=12.5㎡≒13㎡ 1台あたり13㎡としましょう。
とすると、仮に1,000mの範囲(1k㎡)内の公共施設率(道路や公園、空地などの公共が所有する敷地率)が50%、範囲内の建築物の平均建蔽率が60%、このうち駐車場割合が60%とします。
計算すると、1k㎡*50%(100%-50%=50%)*40%(100%-60%=40%)*60%=120,000㎡が青空駐車場のスペースとなります。つまり、1k㎡あたり12%程度が駐車場となります。
仮に指定容積率が200%とすると、120,000*20/10=24万㎡の床面積が使えない計算になります。実際、本当に必要な駐車スペースは一定程度あるでしょうし、絶対に自家用車を排除しなければならないとする考えでもないのですが・・・
居住スペースとして、1戸あたり70㎡とすると、約3.4千戸程度の供給が可能となる数値なのです。
簡単に見積もっても1k㎡あたり5,000人程度が新たに居住できる計算になりますから、DID地区の維持・向上にも貢献できる人口レベルです。
ここでは極端な計算を行いましたけど、あながち間違いじゃ無かったりするもの。
まちなかの自家用車が減少し、まちなかは、徒歩や自転車、キックボード、公共交通、物流・緊急車両のみとなり、人口密度と相関して医療や商業などが成立するようになるほか、交通事故の減少、より人目線の都市となり、住みやすくなるのではと思うところ。
最後に
いつから自家用車がないと生活できないようになったのでしょうか。
いつから道路上を走る自家用車を優先するまちづくりをするようになったのでしょうか。
果たして、本当に自家用車を優先するまちづくりをしていいのでしょうか。
公共交通や緊急車両、物流車両等は必要不可欠である認識ではあるのですが、特に中心市街地と呼ばれる地域では、自家用車を優先したまちづくりと行わざるを得ない都市経済の状態に疑いを持つことが必要な時期に来ているように思います。
ということで以上です。最近、思うところをずらずらと書いてみました。
少しでもやまけんの思考に触れてもられば幸いです。
それではまた〜〜〜♪