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【宅造認定品とは?】宅地造成工事・建築確認申請にも際に便利な擁壁です。

この記事では、「宅造認定品」について解説しています。
*正式名称:宅地造成等規制法施行令第14条に規定される擁壁のこと。

(注)宅地造成等規制法については、令和4年の改正法(公布:令和4年5月27日。令和4年法律第55号)の成立に伴い、「宅地造成及び特定盛土等規制法」に法律名が改正され、「宅地造成工事規制区域」から「宅地造成等工事規制区域」に変更となる予定です。施行日は1年以内施行。改正の詳細は、別途記事にする予定ですが概要版はこちらから確認可能です。

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宅造認定品とは?

建築物を建築する際に敷地又は敷地周囲に高さ2mを超える崖(がけ)がある場合には、原則として擁壁の設置が必要となります。この擁壁ですが当然ながら土木擁壁ではなく、建築基準法に基づく擁壁としなければならないのです。

よく勘違いされるのは、河川・道路用の擁壁を宅地造成擁壁に使ってしまう例・・・

建築基準法に違法する行為になってしまうので注意してください。特に摩擦係数の考え方や鉄筋のかぶり厚などが土木とは若干考え方が異なります。

では、その建築基準法の擁壁ですが、この構造計算の基準は、建築基準法施行令第142条第1項第5号→→→建築基準法に関する告示である平成12年国交省告示第1449号第3により、宅地造成等規制法施行令第7条(RC造の破壊、転倒、滑動、沈下)に規定されます。

つまり、計画する擁壁について、破壊・転倒・活動・沈下についての検討が必要になるということです。

当然といえば当然なのですが、敷地全体で統一断面となるはずがなく、断面が異なるごとに計算する必要があるため、結構煩雑だったりしますし、現場打ち擁壁は現地で鉄筋を組んでコンクリートを流し込むので品質も安定しません。

そこで、使い勝手が良いとされているのが、工場製品の「宅造認定品」といわれる、「宅地造成等規制法施行令第14条」に規定される擁壁です。

すなわち、宅地造成等規制法に基づき国土交通大臣が認定した擁壁となります。

(特殊の材料又は構法による擁壁)
第14条 構造材料又は構造方法が第6条第1項第二号及び第7条から第10条までの規定によらない擁壁で、国土交通大臣がこれらの規定による擁壁と同等以上の効力があると認めるものについては、これらの規定は適用しない

宅地造成等規制法施行令第14条

宅地造成等規制法施行令第14条では、第7条〜と記載されていますよね。この第7条が「鉄筋コンクリート造等の擁壁の構造」となります。そして、第8条は「練積み造の擁壁の構造」となり、擁壁に関する基準が規定されている条文です。

つまり、大臣認定擁壁を使用し認定品が示す設計条件で使用すれば一つ一つ構造計算を行う手間を省略することが可能です。とはいえ、擁壁の支持地盤の検討や擁壁背後の土圧そのものが省略されるわけではありませんから宅造認定品をつくっているメーカーさんへの「設計条件」の確認は必要となります。

設計条件とは、土質条件、荷重条件、地耐力などになります。

とはいえで、建築確認申請図書の作成手間を削減できるメリットは大きいです。

確認申請における手間の省略

擁壁の建築確認申請においては、申請書、配置図、平面図又は横断面図、側面図又は縦断面図、構造詳細図、基礎伏図、敷地断面図及び基礎・地盤説明書、使用構造材料一覧表、施工方法等計画書、基礎・構造躯体の構造計算書等が必要となります。

現場打ちではない既製品を使用することによって、自分で構造詳細図や図面を作成する手間や断面毎の詳細な構造計算(破壊検討)を行う必要がないのは大きいです。

つまり、大臣認定品の設計条件に合致していることを適合することが確認できればOKということ。その他の必要最低限の確認申請用の図面作成は必要ですが、根本的な擁壁構造自体の検討が無いのは時間削減につながります。

参考情報

大臣認定品と言ってもピンからキリまであります。中にはどのような製品があるのか調べきれないという方もいらっしゃると思います。

私が最近見つけたサイトの「イプロス(国内最大級の技術データベースサイト)」さんでは、「宅造認定品」と検索するだけで、様々な種類の擁壁を確認し、各メーカーさんのサイトに遷移することができるようになっているので、悩まれている方がいたら是非、活用してみることをおすすめします。

>>>イプロス:https://www.ipros.jp/cg1/擁壁/認定/

違法擁壁とならないために

工作物でも擁壁の確認申請を怠ると「安全性が担保」できないとして、擁壁をつくりかえない限りは、違法のまま存続することになります。建築基準法第12条第5項報告という例外的な救済措置を設けている自治体もありますが、それでも、事前の土質調査や施工中の写真、擁壁の品質などが問われることとなります。

一度誤りを犯してしまうと、土地としての価値は著しく下がるということです。今後は日本全体でも世帯数の減少が見込まれていますので、安全性の低い宅地は更に評価が下がる可能性がありますから、くれぐれも違法擁壁とはならないようにご注意ください。

弁護士さんが書いたこちらの書籍が参考になりますので、お守りだと思って購入してみてはいかがでしょうか。

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