【避難】内開き戸が禁止されている建築物の用途を分かりやすく解説

この記事では、内開きが禁止されている建築物の規模・用途について解説しています。

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内開きが禁止されている建築物の規模・用途

内開きが禁止されている建築物の規模・用途は次のとおりです。

  • 法別表第1(い)欄(1)項から(4)項までに掲げる用途に供する特殊建築物
  • 階数が3以上の建築物
  • 面積(施行令第20条の規定より計算した採光に有効な部分の面積に限る。)の合計が、当該居室の床面積の20分の1以上のもの該当する窓その他の開口部を有しない居室を有する階
  • 延べ面積が1,000㎡をこえる建築物

その上で、建築基準法施行令第118条では、次のように規定されています。

(客席からの出口の戸)
第118条 劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂又は集会場における客席からの出口の戸は、内開きとしてはならない。

建築基準法施行令第118条

この建築基準法施行令第118条の規定により映画館や集会場(結婚式場や葬祭場など)の客席からの出口の戸は避難する方向に対して反対側に扉が開くか引き戸となってます。

なお、この施行令第118条(内開き禁止)の適用の対象となるものは、3階以上の建築物や採光無窓(窓が無い建築物)、延床面積が1,000㎡超の建築物が対象となり、加えて、その用途は、「劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場の客席がある室」に限られます。

ですので、一戸建て住宅や長屋といった小規模な住宅等については対象となります。0.01%で可能性はないですが、兼用住宅で兼用部分に窓の無い集会施設を設けたりすればあり得るかな・・・くらいです(笑)

また、屋内に設ける避難階段屋外避難階段の屋外出口部分についても規定があります。

補足:避難階段の出口の戸

避難階段を設けなければならないのは、5階以上の建築物や3階以上の物品販売業を営む店舗などが対象となり、その避難階段を屋内における場合で、「階段に通ずる出入口」については、「外開き(避難方向開き)」とすることが求められます。

(避難階段及び特別避難階段の構造)
第123条 屋内に設ける避難階段は、次に定める構造としなければならない。
 階段に通ずる出入口には、法第2条第九号の二ロに規定する防火設備で第112条第19項第二号に規定する構造であるものを設けること。この場合において、直接手で開くことができ、かつ、自動的に閉鎖する戸又は戸の部分は、避難の方向に開くことができるものとすること。

建築基準法施行令第123条第1項第六号

屋内避難階段を設ける規模のマンションでや事務所ビルなどで、避難階段に部分につながる(避難経路部分)の出入口は避難方向に開くようになっています。

また、屋外に通ずる出口についても扉の構造についてルールがあります。

詳細は、建築基準法施行令第125条の2第1項に規定されています。

具体的には、「屋外に設ける避難階段に屋内から通ずる出口」、「避難階段から屋外に通ずる出口」等の施錠装置は、「建築物が法令の規定により人を拘禁する目的に供せられるものである場合を除き、屋内からかぎを用いることなく解錠できるものとし、かつ、当該戸の近くの見やすい場所にその解錠方法を表示」することが求められます。

(屋外への出口等の施錠装置の構造等)
第125条の2 次の各号に掲げる出口に設ける戸の施錠装置は、当該建築物が法令の規定により人を拘禁する目的に供せられるものである場合を除き、屋内からかぎを用いることなく解錠できるものとし、かつ、当該戸の近くの見やすい場所にその解錠方法を表示しなければならない。
 屋外に設ける避難階段に屋内から通ずる出口
 避難階段から屋外に通ずる出口
 前二号に掲げる出口以外の出口のうち、維持管理上常時鎖錠状態にある出口で、火災その他の非常の場合に避難の用に供すべきもの
 前項に規定するもののほか、同項の施錠装置の構造及び解錠方法の表示の基準は、国土交通大臣が定める。

建築基準法施行令第125条の2

罰則

建築基準法第35条に違反すると3年以下の懲役または300万円以下の罰金となります。また、第2項の”故意によるもの”であると判断されるときはさらに建築主等も罰せされますのでご注意ください。

第98条 次の各号のいずれかに該当する者は、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処する。
 第20条(第1項第一号から第三号までに係る部分に限る。)、第21条、第26条、第27条、第35条又は第35条の2の規定に違反した場合における当該建築物又は建築設備の設計者(設計図書に記載された認定建築材料等(略)の全部又は一部として当該認定建築材料等の全部又は一部と異なる建築材料又は建築物の部分を引き渡した場合においては当該建築材料又は建築物の部分を引き渡した者、設計図書を用いないで工事を施工し、又は設計図書に従わないで工事を施工した場合(設計図書に記載された認定建築材料等と異なる建築材料又は建築物の部分を引き渡された場合において、当該建築材料又は建築物の部分を使用して工事を施工した場合を除く。)においては当該建築物又は建築設備の工事施工者)
 前項第二号又は第三号に規定する違反があつた場合において、その違反が建築主又は建築設備の設置者の故意によるものであるときは、当該設計者又は工事施工者を罰するほか、当該建築主又は建築設備の設置者に対して同項の刑を科する。

建築基準法第98条第1項第二号、第2項

まとめ

ということで以上となります。

内開き戸が禁止されている建築物について解説しました。改めて解説すると、対象となるものは、3階以上の建築物や採光無窓(窓が無い建築物)、延床面積が1,000㎡超の建築物が対象となり、加えて、その用途は、「劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場の客席がある室」に限られます。

それでは以上となります。参考となりましたら幸いです。