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【最新版】コストコ(Costco)の出店可能性がある都市圏

この記事では、コストコ(Costco)さんの立地状況(記事執筆時点)から、今後、コストコが立地する可能性の高い都市を分かりやすく解説しています。

YouTube動画(外部リンク)のテキスト版となります。

こんにちは〜。YamakenBlogです!
(こちらの記事は、Katayamaが書いています。)

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建築基準法や都市計画法、宅建業法といった都市づくりに欠かせない法律は、複雑かつ難解なので理解に苦しみますよね。そのような方のために、法律を上手に活用してビジネスや生活に活用してもらいたいと思いつくったブログです。

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なぜ、コストコ好きは多いのか

コストコを愛する方は、1ヶ月に数回、場合によっては月に何度も数30~50km以上、場合によっては100km以上も離れたコストコまで買いに行っているのではないでしょうか。

わたしも、ひたちなか店によく行きますが、水戸ナンバー以外の車をよく見かけます。

コストコの魅力といえば、

コストコの魅力
  • コストパフォーマンスの良い商品
  • 一般的なスーパーでは買えない大きい商品
  • トッピング無料のドリンク付き激安ホットドック

だからこそ、行政に対して、コストコ誘致を要望したい気持ち。痛いほど分かります。そこで、コストコの立地状況、立地条件、立地可能性のある都市をリサーチしました。

わたし自身、長年、建築や都市計画・まちづくりに携わってきました。

その中で、若い世代の方々と何度も話す機会がありました。そういったワーキングを行う際、必ずと言っていいほど誘致して欲しい施設ランキングに上位に入るのがコストコです。

その理由の一つとして、メディアへの露出戦略と希少性の高さ、テーマパーク感の高さがあると考えています。

大都市地域のみ立地していた数年前まではメディアに数多く取り上げられ、地方都市の居住者の方に憧れを抱かせる戦略をとっていました。

また、近年では、有名なユーチューバーの方々がコスパの良い商品を多く紹介しており、そういった情報を受けて、コストコが立地してない地域では「うらやましい」と思い、行政に誘致活動を展開して欲しいと考えるわけです。

加えて、他では見ない背丈以上の陳列や商品の大きさ、独自商品など一般的なスーパーと異なり、アメリカらしい実店舗での日用品の購入に対して楽しさという体験の価値を提供しているのも特徴的です。

だからこそ、多くの方が好きになるんだと思います。

コストコの店舗数

※コストコ公式ホームページ

コストコは世界に約830店舗ある中、日本には31店舗立地しています。

多くの店舗が店舗面積1万㎡程度、合計床面積にして3〜4万㎡程度の、広域から不特定多数の人の集客となります。

こういった施設のことを都市計画の用語では「大規模集客施設」といいます。

同様に類似する物販店舗としては、イオンモールがあります。

イオンモールは国内に約160店舗ありますが、コストコの5倍以上の店舗数があり、そのため、国内での人口カバー率も高いです。

希少性という面では、イオンモールの全国普及に伴い、コストコの方が高い傾向になりつつあるのかなと考えられます。みなさんはどう思いますか?

コストコのブランド力

以前のスターバックスも同じなのですが、店舗数が少なくブランド力の高い店舗は、立地していない地域では、行政に誘致して欲しい施設店舗として上位にランクインします。

ところがです。

スターバックスと同じように、店舗数が増加するにしたがって、全体の人口割合が高くなり、希少性が高いと感じる人口割合が低くなります。

一方でブランド店のように、戦略的に大都市地域にのみ出店し、かつ、市場での供給量(売る量)を低く抑えつつ、需要が大きい(買いたい人の多さ)と希少性が高い状態を維持できます。

一時期はスタバも県内初店舗!といってメディアで取り上げられたり、長蛇の列が出来たりといった光景が続いていた時期がありますよね。あの光景が希少性の高さが成し得た集客力の結果です。

がしかしです。

今後、コストコも同様に店舗数の増加に従って希少性が低くなる運命にあります。

これは主に日用品を販売する店舗では仕方のないことですが、国内での人口カバー率が上がっていき、顧客を多く確保できれば売上が増加することになりますから、日用品系を販売する企業としては、メリットが高いと考えられます。

今後10年以内に60店舗まで増加

店舗数の増加については、2021年の3月に開かれた木更津への本社移転に関する記者会見時で、ケン・テリオ支社長が、今後、10年で60店舗まで増やすと公言していました。

※出典:木更津市公式ホームページ

ですので、今後は地方圏での都市が加速していくはずです。

とはいえ、先ほどもお伝えしたように、広げ過ぎると地域の生鮮食品店と競争することになるので、高所得地域での立地は外せない要素になると考えられます。

また、一度での購入量が大きいので自家用車の依存度が高い地方圏で立地が進んでいくと考えられます。

ちなみに、コストコさんがここまで成長している要因として、東日本大震災以降、国策として進められた災害時の代替路線確保の目的からの高速道路網の整備が急速に進んだことも考えられます。

つまり、道路整備による移動コスト(ある地点からある地点までの移動にかかる時間と費用)の低下が超広域集客を実現しているということです。

会員制ですからコストコ自体はデータを持っているはずですが、商圏が100kmを超えている店舗もいつくつかあるんじゃないかと思います。

コストコの立地状況

※出典:コストコ公式ホームページ

現在、国内に立地している31店舗と、2023年春に群馬県の明和町に開業する店を含め32店舗の立地状況を確認しました。

結論としては、1店舗あたりの都市圏の平均人口は約103万人、中央値は約70万人となりました。この数字どうですか?大都市地域への立地が多いので、どうしても1店舗あたりの人口規模が低いです。

※コストコの出店状況(都市圏別)

都市圏とは市町村それぞれの行政区域ではなく、日常生活上一体となっている複数の市町村で構成される集合体のことです。日本では全国で998区域あります。

ただし、実際は、実態の都市圏と異なり、再編できていない都市圏が多くあるので、この998区域よりも1・2割ほど少ないと考えてOKです。

コストコの立地場所を調べると、約7割が都市計画上の準工業地域となっていました。

準工業地域とは、簡単に説明すると、危険性の高い工場や風俗営業法に関連する施設以外はなんでも建築することができる地域のことをいいます。

また、立地場所の特徴として工場跡地や、公共の団体が造成した地域に建築されています。加えて、立地場所の状況をみると、平成19年11月30日施行の都市計画法改正による大規模な施設の立地制限を行う前の駆け込みで立地した、”工場を誘導する地域”や”市街化を抑制する地域”もいつくかありました。

ちなみに平成19年11月30日の都市計画法改正は、コンパクトシティに大きく舵きりを行った時代のターニングポイントの一つで、中心市街地の活性化に取り組んでいた時代でもあります。

コストコの立地条件

※出典:コストコ公式ホームページ

コストコの立地条件は、コストコの公式サイトの掲載されているので、愛してやまない方は一度は見たことがあるかもしれません。

全部で9項目掲載されています。

  • 1つ目は、高所得層マーケット
  • 2つ目は、半径10kmの人口が50万人以上
  • 3つ目は、企業が多い地域
  • 4つ目は、敷地面積10,000坪以上
  • 5つ目は、建築面積約4,500坪
  • 6つ目は、準工業地域、商業地域、近隣商業地域 *売り場面積1万㎡超
  • 7つ目は、駐車場収容台数800台以上
  • 8つ目は、車のアクセスの良い物件
  • 9つ目は、購入・定期借地(40年以上)・建賃

となっています。

1つ目は、高所得層マーケット

単純に所得の高い地域ということ。

ただし、具体的な数値は記載されていません。ですので、既に立地している場所を確認すると、県庁所在地や政令指定都市クラスといった一般的に所得が高いとされるエリアに立地していることがわかります。

所得と人口規模は相関する関係(=人口規模が大きいと所得が上がる)にあるので、2つ目の項目と関係しますが、一定程度の人口が必要になるということです。

2つ目は、半径10kmの人口が50万人以上

現在、立地している場所を見ると、ひたちなかや富山、野々市のように都市圏全体の人口が50万人以上の地域や、岐阜羽島や熊本御船のように大規模都市圏に隣接した地域に立地しているケースが見られます。

ただし、特徴的なのは、山形県の上山市です。都市圏としては35万人ほどですから必ずしも50万人以上である必要はないということです。

過去の取材時における支社長の発言を読むと、上山は立地している上山市やUR都市機構(昔の住宅公団)が積極的にバックアップした(支援内容は不明)ようです。ですので、何かしらの行政支援があれば立地する可能性もあるということ。

3つ目は、企業が多く立地していること

具体的な業種やその数、割合などは示されているため不明です。

とはいえ、コストコが立地するような大都市地域であれば、一般的に他の地域に比べて企業数が多い傾向にあると考えられます。実際、現状の立地場所となっている県庁所在地や政令指定都市などは、企業が多いと感じるのは明白ですよね。

4つ目は、敷地面積は10,000坪以上

倉庫部分や駐車場などを設置するための必要な規模のようです。

このような大規模な土地は、工場跡地や公共の団体が整備した大規模未利用地などが考えられますが、イオンモールやアウトレットモールとなるような土地をイメージしていただくと分かりやすいと思います。

こうした土地、あまり見つけることが出来ないのが実情です。広大な土地が開くときは工場の再編に伴う跡地か、当たな造成地しかありませんが、工場用途としては供給過多になることがありますが、大規模な商用用地は極端に少ないため、人口が50万人以上をこえるような都市では、そうした土地を活用したい!という需要が大きいです。

つまり、争奪戦になることが多いです。

5つ目と6つ目は建築面積に関する事項

コストコの床面積は1万㎡超え。店名は倉庫店となっていますが、建築基準法では立派な物品販売業を営む店舗となります。

都市計画では広域から不特定多数の集積を行う大規模集客施設となり、立地することで道路交通などへの周辺環境が大きく変化することから、計画段階から慎重に対応して、立地場所周辺の環境が悪化しないよう対応していく施設となります。

こうした大規模集客施設は、都市計画法・建築基準法により、原則として近隣商業地域、商業地域、準工業地域でのみ建築が認められています。

7つ目は駐車場収容台数

大規模小売店舗立地法といって、店舗面積1,000㎡超の小売店舗を設置する者は、計算式で求められる駐車場台数以上を設置しなければならないとする規定です。一般的な駐車場台数が記載されていると考えられます。

なお、現在立地している店舗の駐車台数を調べてみると、最も低い店舗で横浜の700台、最大は、広島の1,051台、平均値は816台、中央値は814台となっていました。

8つ目は車のアクセスの良い物件

立地場所のほとんどが工業系の用途地域といって、一般的に幹線道網が整備された地域に立地していたり、インターチェンジの近くなど、車利用を前提したアクセスの良い場所に立地しています。

最後は購入・定期借地(40年以上)・建賃

購入または借地、建物を借りるのもOK。ただし借地は40年以上ということですね。

ということで、以上が立地条件でした。

みなさん。どう感じましたか。

わたしとしては、半径10km範囲に人口50万以上というポイントですかね。

基本は、政令指定都市クラスの都市圏人口が必要となりますが、山形県の上山のように人口35万人前後でも立地しているところをみると、安定経営には人口50万人以上は欲しいけど、行政側の何かしらの支援があれば地方圏でも十分立地できると公言しているように感じられましたね。

当然、企業側から積極的に立地したいと熱烈アピールを受けるのは、人口50万人以上の都市圏であると思われます。

立地可能性の高い都市圏

先ほど説明した立地条件から立地可能性の高い都市圏を都市を抽出しました。

抽出にあたっては、人口規模が大きく都市圏の範囲が超広範囲であり、場所さえ確保できればいつでも立地可能な三大都市圏は除いています。

1つ目は、新潟都市圏。新潟都市計画区域は、新潟市、新発田市、聖籠町で構成される都市圏で、人口は約87万人を有します。

2つ目は、静岡都市圏。静岡都市計画区域は、静岡市で構成される都市圏で人口は約68万人を有します。

3つ目は、中播都市圏。中播都市計画区域は、姫路市、たつの市、福崎町、太子町で構成される都市圏で人口は約63万人を有します。

4つ目は、岡山県南広域都市圏。岡山県内広域都市計画区域は、岡山市、倉敷市、玉野市、総社市、赤磐市、早島町で構成される広域の都市圏で、人口は約135万人を有します。

5つ目は、松山広域都市圏。松山広域都市計画区域は、松山市、伊予市、東温市、松前町、砥部町で構成される広域の都市圏で、人口は約59万人を有します。

6つ目は、北九州広域都市圏。北九州広域都市計画区域は、北九州市、中間市、苅田町で構成される都市圏で人口は約102万人を有します。

7つ目は、長崎都市圏。長崎都市計画区域は、長崎市、諫早市、長与町、時津町で構成される人口約54万人を有します。

8つ目は、鹿児島都市圏。鹿児島都市計画区域は、鹿児島市で構成される都市圏で人口約55万人となります。

9つ目は、那覇広域都市圏。那覇広域都市計画区域は、那覇市を中心として、10市町村で構成される都市圏で、人口約82万人となります。

以上。これからの地域は、人口50万人以上の都市圏で構成されているのと、県庁所在地や政令指定都市を中心とする人口規模が大きい、比較的所得が高いため、立地できる可能性(ポテンシャル)を持っている都市圏となります。

ということで、立地可能性の高い都市圏の紹介は以上となります。

みなさんが住んでいる地域には入っていたでしょうか?

立地可能性の低い都市でも諦めない

では、立地可能性の低い都市圏はどうなのか。気になりますよね。

山形県の上山市のように立地都市圏が30万人程度でも立地しているのを踏まえると、人口30〜40万人程度でも立地できる可能性があることが考えられますが、人口規模が低い分、所得の高さや企業立地数などが平均よりも高いことが求められます。

とはいえ、山形の都市圏も一般的な所得層なため、特段高いというわけではないんです。実際に、ひたちなかに立地している水戸・勝田都市圏内の納税義務者一人あたりの課税対象所得は、199万円でしたが、上山の山形広域都市圏内の納税義務者一人あたりの課税対象所得は161万円という結果で、一人あたり38万円の差がありました。
*令和3年度課税対象所得(総務省)

ちなみに国内全体の平均は179万円、中央値は170万円でしたので、山形はほぼ中央値にあると言っていいです。

では、何が立地に結びついたのかというと、ここからは推定の域ですが、手厚いバックアップがあったのだと(補助金や助成金など)考えられます。

行政経験から言えることですが、大きな雇用を生み出す施設については、公益性も担保できるため、行政としても支援したくなります。

まtあ、もちろん地方なので都市部よりも低廉(価格が低いという意味)であるとは考えられますが、立地誘導するために支援策を講じていれば(立地にあたっての助成や周辺の渋滞対策などの環境整備など)、採算が乗ってくるのかもしれません。
(注)あくまでも推定の域を出ないのでご注意ください。

そのような行政支援を抜きにして、やることは一つ。

地域内の所得を上げることです。

これしかないです。量より質とはこのことです。

「んじゃ無理じゃん・・・」となりますよね。

私も相当難しいというか、これ出来たら、現在の日本を変えられるレベルです。

となると、行政と地域が手を取り合って、誘致に取り組むしかないのかな・・・と思うところですね。以前は、工場跡地といえば、アウトレットモール誘致が主流でした、その次はイオンモール、現代は、コストコと時代の変化によって、ニーズは変わっていきますよね。

今後も変わっていくでしょうから、次はなんでしょうね〜。とりあえず、今はアメリカ型の店舗が好まれているのは確かなようです。

まとめ

コストコの立地状況、立地条件、立地可能性都市を解説してきました。

おさらいしますと、立地にあたって、キーポイントになるのは、人口50万人以上。大規模敷地の確保かと考えられます

特に人口規模が大きい地域というのは、高所得層が多くいる割合が高まり、企業も多く立地していますから、需要が大きいと考えられます。

また、敷地の確保も難関で、工場跡地などをスポット時に確保するのは運も味方につける必要があります。

それでは、以上となります。