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【冬が危険】石油・電気ストーブの内装制限!?

この記事では、建築基準法の解釈の中で普段から疑問に感じている事柄のうち、「移動式石油・電気ストーブ」は内装制限の対象ではない話をしていきたいと思います。

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移動式石油・電気ストーブは内装制限の対象外!?

一度は、石油・電気ストーブで火災の危機に直面したことありません・・・?

うちの実家も、以前、父がやらかし・・・、移動式の石油ストーブで火災の危険に遭遇したことがあります。(ほんと、笑ごとじゃなく、その面影として床の一部が焦げたまま。笑)

一般的には、固定式のストーブ等(固定式ストーブ、壁付暖炉、いろりなど)は、内装制限の対象となるため、建築基準法の規定により、準不燃材料(10分間防火)とされています。ガスキッチンの場合にはキッチンの壁は準不燃材料以上となっているので、天井に準不燃シールをご覧になった方もいるはずです。

がしかし、移動式の石油・電気ストーブについては火災の危険性を有していますが、一般的には内装制限の対象となっていないから壁・天井の仕上げを燃えにくい材料とする必要性はないです。

(もしかしたら寒い地域の特定行政庁によっては、リビングや寝室で利用する可能性がある場合は準不燃材料とする内記があるのかもですが・・・不明です。)

ですがです。東京消防庁によると、冬場は火災の原因のうち2位は「ストーブ」となってます。

補足:火器使用室の内装制限とは?

内装制限とは、建築基準法第35条の2に規定されているものです。

基本的には、火を使用する設備又は器具を設けたもの(=建築物に固定されている設備)が内装制限の対象となり、原則として壁及び天井の仕上げを「準不燃材料」とすることが求められます。

おそらくですが、”設けたもの”という文言が建築物に固定されている設備と読めるのかなと思います。

なお、旧建設省時代に発出された通知(「昭和46年1月29日、建設省住指発第44号」)によると、季節的に用いるストーブやコンロは内装制限の対象とならないとする見解が示されているので、冬に使用する移動式ストーブは内装制限の対象とはならないです。

(特殊建築物等の内装)
第35条の2 別表第1(い)欄に掲げる用途に供する特殊建築物、階数が3以上である建築物、政令で定める窓その他の開口部を有しない居室を有する建築物、延べ面積が1,000㎡をこえる建築物又は建築物の調理室、浴室その他の室でかまど、こんろその他火を使用する設備若しくは器具を設けたものは、政令で定めるものを除き、政令で定める技術的基準に従つて、その壁及び天井(天井のない場合においては、屋根)の室内に面する部分の仕上げを防火上支障がないようにしなければならない。

 法第35条の2の規定により政令で定める建築物の調理室、浴室その他の室でかまど、こんろその他火を使用する設備又は器具を設けたものは、階数が2以上の住宅(住宅で事務所、店舗その他これらに類する用途を兼ねるものを含む。以下この項において同じ。)の用途に供する建築物(主要構造部を耐火構造としたものを除く。)の最上階以外の階又は住宅の用途に供する建築物以外の建築物(主要構造部を耐火構造としたものを除く。)に存する調理室、浴室、乾燥室、ボイラー室、作業室その他の室でかまど、こんろ、ストーブ、炉、ボイラー、内燃機関その他火を使用する設備又は器具を設けたもの(次条第六項において「内装の制限を受ける調理室等」という。)以外のものとする

建築基準法第35条の2、建築基準法施行令第128条の4第4項

冬場の火災の原因の第2位はストーブ

東京消防庁(https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/hp-bouanka/house/house_fire.html)

東京消防庁によると、冬における火災の原因2位は「ストーブ」で、平成30年から令和3年までの火災における死者(278名)のうち、12.5%が「ストーブ」となっており、かつ、電気ストーブによる火災が多いという結果が公表されています。

加えて、死者のうち、7割は逃げ遅れが考えられる高齢者となっているようです。

また、東京消防庁の公式サイトに置いて、「主な出火原因を防ぐポイント」として次の4つが書かれているところを見ると、ストーブの周囲に燃えやすい物を置いてしまい、火災が発生してしまったのかなと想定されるところです。

  •  周囲に燃えやすいものを置かない
  •  外出時や就寝時は必ず消す
  •  給油は必ず消してから行う
  •  ストーブの近くで洗濯物を乾かさない

ちなみに第1位はタバコ・・・・・・・・・・

準不燃材料だから安心できるわけではない

共同住宅であれば内装が準不燃材料となっているケースが多く、ある程度の時間は逃げることができるかもですが、一戸建て住宅の場合には固定式ストーブやガス器具使用室以外は内装制限が適用されないので、普通に燃えやすい材料が使われていると考えられますし、周囲に燃えやすいプラスチックや油分の多いマツなどの家具、書類などが近くにあれば、着火後に一気に火災が拡大します。

現代の住宅では住宅用火災警報器が設置されているので煙を感知すれば音声で知らせてくれるので、消火や避難はある程度早くできると思いますが、足腰が弱い高齢者の方にとっては危機的な状況だったりするのかなと思います。

東京消防庁のデータにもあるように、移動式ストーブによる火災の原因が2位という結果もあるので、高齢者のみ住む住宅では、任意でリビングや寝室も内装制限(準不燃材料以上)を適用させる選択も一つかなと思います。

まとめ

基本的に季節的に冬にのみ使用する移動式ストーブは建築基準法による内装制限の対象外ではあるものの、東京都管内では、火災の原因第2位となっているので高齢者のみが住む住宅については、避難時間を稼ぐために設計上の配慮(内装制限の適用:不燃材料)も必要ではと思ったところです。

建築基準法はあくまでも最低の基準ですから、それ以上にすることが大事なのかなと思います。

(目的)
第1条 この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする。

建築基準法第1条

ということで以上となります。それではまた〜






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