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【内装制限の覚え方】法と施行令の関係性

この記事では、内装制限(内装の仕上げ)についての建築基準法制限の解説を行っています。

こんにちは。やまけん(@yama_architect)です^ ^
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建築基準法や都市計画法といった都市づくりに欠かせない法律は、複雑かつ難解なので理解に苦しみますよね。そのような方のために、法律を上手に活用してビジネスや生活に活用してもらいたいと思いつくったブログです。

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内装制限とは?

内装制限とは、内装の仕上げ部分に対する制限のことで、規模や用途等に応じて、難燃材料、準不燃材料、不燃材料とすることが求められます。

「そのくらい分かってるよ〜」という方もいるかもしれませんが、内装(天井・壁)に対する制限であることと、内壁の開口部(建具)や家具に対しては制限されないのが特徴です。

なお、内装制限が適用される場合、基本的には、加熱開始後10分間の防火性能を有する準不燃材料が要求されます。規模等が小さい場合には難燃材料でもOKなケースや床面から高さ1.2mの部分は適用されないといった措置がされています。

  • 難燃材料:加熱開始後5分間 非(燃焼、変形、溶融、亀裂、有害煙、有害ガス)
  • 準不燃材料:加熱開始後10分間 非(燃焼、変形、溶融、亀裂、有害煙、有害ガス)
  • 不燃材料:加熱開始後20分 非(燃焼、変形、溶融、亀裂、有害煙、有害ガス)
内装制限の対象となる建築物及び居室
  • 特殊建築物(別表第1)
  • 3階以上の建築物
  • 排煙無窓居室(天井高6m超を除く)
  • 延べ面積1,000㎡超の建築物
  • 火器使用室
    ※建築基準法施行令第128条の3の2、施行令第128条の4、施行令第128条の5

内装制限によって爆発的な延焼拡大を防ぐ役割がありますが、建築基準法に関しては家具に関して制限されないので、カーテンも含めてなるべく防炎性能のある製品を使用するのが望ましいのかなと思うところです。

*消防法では用途・規模によって内装材の制限があります。詳細は、このブログでは掲載していないので、こちらの書籍をご参考にしてください。

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(特殊建築物等の内装)
第35条の2 別表第1(い)欄に掲げる用途に供する特殊建築物階数が3以上である建築物政令で定める窓その他の開口部を有しない居室を有する建築物延べ面積が1,000㎡をこえる建築物又は建築物の調理室、浴室その他の室でかまど、こんろその他火を使用する設備若しくは器具を設けたものは、政令で定めるものを除き、政令で定める技術的基準に従つて、その壁及び天井(天井のない場合においては、屋根)の室内に面する部分の仕上げを防火上支障がないようにしなければならない。

建築基準法第35条の2

内装制限は、建築基準法第35条の2に規定されており、基本的には特殊建築物や3階以上の建築物などが対象となります。

また、戸建て住宅などの小規模な建築物であってもガス器具を設置しているキッチンや排煙を取ることができない建築物なども内装制限の対象となるため、建築設計にあたっては、防火避難規定の中でも注意が必要となる規定と言っていいです。

ちなみにですが、DIY・セルフリフォーム等の普及で内装制限に違反していると考えられる建築物が増えてきているように思われます。内装制限に違反している場合、火災後、一気に延焼拡大して避難が遅れる可能性もあるので内装仕上げ材(壁紙)を変更する場合は建築士への相談が必要不可欠です。

具体的な対象建築物は施行令に記載

内装制限の対象となる建築物・居室の詳細は、建築基準法施行令第128条の3の2、同施行令第128条の4、同施行令第128条の5に規定されていて、これらをまとめると他のサイトのように「内装制限一覧表」となります。

  • 施行令第128条の3の2:排窓無窓等の居室を規定
  • 施行令第128条の4:内装制限の対象となる建築物
    ・特殊建築物:集会場系
    ・特殊建築物:病院や共同住宅、シェアハウス系
    ・特殊建築物:物販店舗や飲食店系
    ・特殊建築物:自動車車庫・自動車修理工場など(床面積は関係ない!)
    ・3階建て以上延べ面積500㎡超
    ・2階建てで延べ面積1,000㎡超
    ・平屋で延べ面積3,000㎡超
    ・排煙無窓居室
    ・火器使用室(ガスキッチン、暖炉など)
  • 施行令第128条の5:同施行令第128条の4

建築基準法第35条の2を読んだだけでは対象となる建築物を判断することができず、建築基準法施行令第128条の4を確認する必要があります。この施行令をチェックすることで対象となる建築物を把握できるようになっています。

施行令第128条の4は一見してわかりにくいのですが、一つ一つ読み解いていけば特殊建築物の内装制限を把握することが可能となります。詳細は別サイト(一般社団法人日本塗装協会)で一覧表となってるので参考としてみてください。

建築基準法施行令第128条の4に関しては、「制限を受けない特殊建築物等」として”以外”という文言が法令に書かれているために、内装制限の対象となる建築物をややこしくしている感じを受けますが、基本的な考え方としてこの施行令に記載のある建築物が内装制限の対象と考えればOKです。

よくある質問❶:戸建て住宅の内装制限とは?

戸建て住宅の内装制限が適用される例としては、2階建て以上の建築物(耐火構造を除く)で最上階以外の階にキッチン(ガス)や固定式ストーブを設置する場合です。

”最上階以外”という部分た重要で、例えば木造2階建てであっても2階部分にキッチンがある場合にはそのキッチンは内装制限の対象とはならないです。

内装制限の対象となる場合、その部屋は壁及び天井材を準不燃材料とする必要があります。
*IHや平屋であれば内装制限は適用されません。
*床面から1.2m以下の部分を除くいった例外はなく、全ての壁・天井を準不燃材料とする必要があります。
*告示緩和もありますが、告示文書を読むだけでは理解が難しいですので建築確認申請MEMO等の解説本を購入することをお勧めします。

なお、住宅以外の建築物については平屋であっても火を使用する室の壁及び天井は「準不燃材料」とする必要があります。

よくある質問❷:車庫の内装制限とは?

自動車車庫(ガソリンを使用するバイク車庫も対象)・自動車修理工場は床面積・階数に関係なく、壁及び天井の仕上げを「準不燃材料」とする必要があります。

よく違法DIY YouTubeで木造建築物にて車庫(自動車・バイク)をつくっている方を見かけることがありますが、木造の建築物において、内装材の仕上げを木仕上げにしたいのであれば国土交通大臣認定品(準不燃材料または不燃材料)を使用する必要があります。鉄骨造であれば、仕上げ材をスチールのままにすれば不燃材料となります。

よくある質問❸:居抜き物件の内装仕上げに注意

テナントビルに飲食・物販テナントとして入る場合に注意する必要があります。

テナントビルの場合、耐火建築物・1時間準耐火建築物(3階以上の部分の床面積の合計が1,000㎡以上のもの)、準耐火建築物(2階の部分の床面積の合計が500㎡以上のもの)、その他建築物(床面積の合計が200㎡以上のもの)は内装制限の対象となります。

基本的には難燃材料(3階以上の天井は準不燃材料)以上となります。ただし、壁については床面から1.2m以下の部分は難燃材料以上とする要求はないため木仕上げとすることも可能です。
*居室から地上につながる避難経路(廊下・階段・通路)は壁(1.2m緩和なし)及び天井を準不燃材料とする。

また、小規模な事務所(オフィスビル)の場合は、階数が3以上で延べ面積が500㎡を超えるものは内装制限の対象となり、原則として難燃材料(1.2m緩和あり)+避難経路は準不燃材料となります。

まとめ

内装制限は、建築基準法第35条の2に規定されていますが、具体的な対象の建築物は、建築基準法施行令第128条の3の2、同施行令第128条の4となります。

また、材料の種別は同施行令第128条の5(平成12年建設省告示第1439号、平成21年国交省告示第225号、令和2年国交省告示第251号による緩和あり)に基づき、難燃材料、準不燃材料とすることが求められます。基本的には内装制限の適用を受ける室(つながっている室全て)の壁及び天井材の全てが対象となりますが、壁に関しては床面から1.2m以下を除くことができる規模用途がある他、告示による緩和もあります。

内装制限に関して設計を行う場合には、こちらの書籍「建築物の防火避難規定の解説」も必須です。柱や梁を露出する場合やキッチンの内装制限の範囲など一般的な取り扱いが書かれているので、一冊あると便利です。

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それでは以上となります。

建築士等の専門知識を有する方が関わらないリフォームの際に内装制限に違反するケースがありますので特にオフィスビルやテナントビルの内装に手を加える時は違反建築物となることがないようにご注意ください。

それではまた〜〜!






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