一級建築士学科試験を独学で、かつ、一回で合格したい。『ぜったい、ぜったいに独学で学科試験をパスしたい』、けれど、どうやって勉強すればいいの??
上記のように勉強方法を知りたい方や独学で合格するためのマインドなどについて、悩まれている方向けに勉強方法のコツなどをお伝えする記事です。記事を読んだ後は、独学合格のイメージがつかめるはずです。
こんにちは!やまけんです。
はじめに、一級建築士試験に対する私の考えをこちらのnoteでお伝えしているので読んでみてください。
独学での合格は大変
わたし学科も製図も資格学校には通わずにパスしているので、独学で合格したい人の気持ちがめちゃくちゃ分かります。『本当に合格できるのか?』『どんな勉強をすればいいのか?』こうした悩みを抱えていると思います。
私、学科試験を完全な独学として一回目で合格しています。
それなり(後ほど勉強時間をお伝えします)に勉強しましたけど、効率よく勉強すれば合格ことは可能です。
キャリア官僚になるための試験(旧理工Ⅰ)の方が何倍も難しいと思いますし、私の知り合いにも大学や専門学校には行かずに高校卒業後に建築の業界で働きはじめ、実務経験を経て働きながら勉強して一級建築士に学科・製図試験共に合格した方もいますので、学歴は全く関係ありません。
ですので、『やる気』と努力を継続できる『環境』させあれば絶対に合格することは可能です。
また、製図試験も完全独学で合格していますので、製図試験に関しても知りたい方はブログ内のカテゴリで”製図”を検索ください。。
それでは、私自身の経験を踏まえて学科試験のコツをお伝えてしていきます。
一つ目に勉強する分野
ここから学科試験の独学勉強方法について詳しく説明していきます。私の体験をもとにお伝えしているので、比較的再現性が高いと思います!
はじめに、学科は、どの分野から取り組めば良いの?と言う疑問に答えます。
学科の分野はどこから取り組めばいいのか悩みますよね。私もその一人でした。まずは、学科ごとの満点を見てみます。
各学科ごとの満点は以下の通り。
出題科目 | 出題数(満点) |
---|---|
学科Ⅰ(計画) | 20問 |
学科II(環境・設備) | 20問 |
学科III(法規) | 30問 |
学科IV(構造) | 30問 |
学科V(施工) | 25問 |
合計で125点満点です。
この5つの項目全てを取り組まなければならないのが、一級建築士の学科試験となっています。
試験時間も昼前から夕方までかかるため、ほぼ一日かかりで挑まなければならないのが辛いところです。大変ですよね。特に独学の人はどこから手をつければ良いかと真剣に悩むはずです。
そこで、どから手をつければということになりますが、ずばり、「法規」をお勧めします。
では、何故、法規を勧めるのかお伝えしていきます。
法規の勉強をすすめる理由
一つ目の理由としては、法規は、学科Ⅱの環境・設備、学科Ⅳの構造、学科Ⅴの施工の問題と関連してくるからです。そして、国内で建築するこということは、必ず建築基準法という最低限の基準に適合させる必要があります。
確かに法規の勉強については、法令集の引き方すら慣れない当初は取り組みずづらいので、法規は避けがちです。
とはいえですよ、建築するということは、建築基準法に規定されていることを遵守することになるため、建築基準法を基本として各分野で問題が出題されます。よって、法規を抑えることで、建築において必要な最低限の知識を習得することが可能となるわけです。
特に、『構造』は建築基準法から出題されていると思ってもらって良いくらいです。
また、法規を学んでおくと後々の実務においてメリットとなることがあります。
お客さんからの相談や建築主事への相談等々・・・法規知識は建築士として最重要です。
二つ目の理由は、法規の問題は法令集に回答が記載されているからです。回答書を見ながら回答しているのと同じです。
ですので、はじめに法規を勉強しましょう。
おそらく多くの方は法律を読むのが苦手ですし、ズラズラと長ったらしい文章を理解するのも辛いでしょう。ですが、これを乗り越えれば”楽”です。
そして、実務になった時に自然と役に立ちます。ですから、猛烈に法規を勉強しましょう!!
では、次に猛烈に勉強するための勉強方法をお伝えします。
勉強方法
じゃあ、どうやって勉強するかというと『過去問』です。
独学者が合格するための手法は、過去問一択です。これ以外に、効率的に合格する方法は基本的にあり得ません。
少なくとも、3回は解きましょう(簡単な問題や自分には容易だなと思った問題は2回でもOK)、そして、毎日勉強しましょう。勉強するときのコツは、時間ではありません。この分野からこの分野までと区切って勉強した方が良いです。
法規の場合、毎年度似たような問題が出題されますから、過去問から類似する問題をひたすら解きます。この際のポイントしては、どの条文にどのような法令が記載されている方を認識することです。
>>法令集の扱いに苦慮されている方はこちらの記事ご覧ください。
はじめはインデックスをつけておいても良いですが、なれてきたらとりましょう。
プロになりたいなら取りましょう。つけているとダサいです。はっきり言ってプロじゃないです。
どこに何が書いてあるか分かるまで読みましょう。
時間ができたら、漫画や小説を読むように、法令集を読みます。
私が試験勉強の際に使用していた法令集も、現在使用している法令集も同じものです。参考までに掲載しておきます。
*2022年試験は令和4年版を購入ください。
次に、過去問ですが、市販のテキストで充分です。こちらは、過去問だけ掲載しているテキストです。基本的にこのテキストだけで十分です。
上記は、大手の書籍ですが、過去問を掲載しているものであれば、どこの書籍でもOKです。とにかく過去問を解くことに意味があります。
その際、どうしても分からない問題については、ネットで検索するか、テキストを購入するようにしましょう。なお、書籍を選ぶ時の注意点として、解説部分が細かく、かつ理解しやすいよう記載されているかチェックしましょう。
解説を読み解くのに理解する時間がかかっては数をこなすことができません。
では、次に二つ目に取り掛かる分野についてお伝えします。
二つ目に取り掛かる学科は?
もう分かっているかもしれませんが、私がオススメする、『法規』の次に取り掛かった方が良い学科は『構造』です。
当然、建築基準法である法規の問題と関係しますし、何よりも配点が大きいからです。30点が満点である法規と構造は、必ず高得点を取れるようにしておくべき分野です。
構造に関しては、計算問題もあるため苦手意識を持っている方がいるかもしれないですね。ですが、構造を理解しないと、一級建築士として働くと仮定した場合、いつかは悩むときがあります。
まれに構造とは関係のない分野として働く方もいますが、試験問題に出るような最低限の知識は理解するようにしておいた方が建築業界で生きていく上では重要と私は考えております。まぁ、構造が嫌だなと思ったら、構造は最低限の勉強に止めて、次に配点の大きい『施工』を取り組みましょう。
『構造』については、過去問だけでは理解するのが難しいという場合は無理せずテキストを利用するようにしましょう。私のときにはありませんでしたが、現在では次のような書籍もあるようです。
勉強時間について
私の場合、2月ごろから勉強をはじめて、毎日1〜2時間程度、過去問を解くようにしていました。
無理せず、週に1度は休息を取るようにしましたが、無意識な時間をなるべく作らないようにして、隙間時間をみつけたらとにかく勉強していました。さらに、試験2ヶ月前の土日は、両日とも半日は勉強するようにしておりました。
それでも、得点は100点を超えていたので満点を取る意思がないのであれば、この程度の勉強時間でなんとかなると思われます。
とはいえ、理解力については、人それぞれです。
勉強してみて、ちょっとこの部分が不足しているかなとか、この部分は理解しやすいなとか、自分の知識習得の感覚が分かるようになってきたら、自分のペースで必要な勉強時間を確保するようにしましょう。
本記事のまとめ
ということで、一級建築士学科試験にかかる勉強のコツについて解説しました。
法規→構造→施工→計画or設備 の順に勉強していくことをおすすめします。そして、とにかくひたすら過去問を解くことが重要です。
その上で、勉強から合格するまでのストーリーを描きます。
勉強を始めて、1ヶ月くらいすると、このくらい勉強しなくてはならないなという感覚が掴めるようになると思います。その感覚がとても重要で、感覚のおよそ1.2倍程度努力量を重ねれば学科試験を独学で合格することが可能であると私は思います。
それでは、この記事を読んで頂けた方の合格を祈念して終わります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。