防火壁が”床”でもよくなる(平成30年建築基準法の改正)

今回は、平成30年6月27日に公布となった「建築基準法の一部を改正する法律(平成30年法律第67号)」から、防火壁の規定についてです。

こんにちは。山好き建築士です。

改正の概要(法律)

はじめに防火壁の規定は、建築基準法第26条に記載されています。
今回の改正により、「防火床」という表現が追加されています。

(建築基準法第26条)

延べ面積が1,000㎡を超える建築物は、防火上有効な構造の防火壁又は防火床によつて有効に区画し、かつ、各区画の床面積の合計をそれぞれ1,000㎡以内としなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する建築物については、この限りでない。

一 耐火建築物又は準耐火建築物
二 卸売市場の上家、機械製作工場その他これらと同等以上に火災の発生のおそれが少ない用途に供する建築物で、次のイ又はロのいずれかに該当するもの
イ 主要構造部が不燃材料で造られたものその他これに類する構造のもの
ロ 構造方法、主要構造部の防火の措置その他の事項について防火上必要な政令で定める技術的基準に適合するもの
三 畜舎その他の政令で定める用途に供する建築物で、その周辺地域が農業上の利用に供され、又はこれと同様の状況にあつて、その構造及び用途並びに周囲の状況に関し避難上及び延焼防止上支障がないものとして国土交通大臣が定める基準に適合するもの。
これまでは、”壁”だけだった規定ですが、”床”も可能になるようです。

防火壁・床とは

私自身、防火壁を見たことがあるのは、これまでに数える程度です。
なぜなら、防火壁は、自立型の耐火構造としなければなりません・・・しかも、壁・屋根から50㎝以上突き出る必要があるので、1,000㎡を超えたら木造じゃなくて、鉄骨の準耐火構造にする方が施工性や経済性に優れているため、防火壁を適用外とするのが主流です。
しかしながら、今回の改正により、床区画が可能となるとのことなので、木造普及の観点から使いやすい規定になるのかもしれません。

防火壁の構造の規定は、令第113条に規定されていますが、”壁”であることを前提とした構造の規定となっているため、当然、床に対応していません。

今後、施行令に関して定められるはずですので、詳細が分かりましたら当ブログでも紹介したいと思います。

ちなみに、国の説明会資料から改正の概要を確認すると、防火壁に関して、木造のデザインを損なう・・・とあるため、新たに規定される床の基準は、現行法的な壁面から突き出るような構造は不要?になるということなのだろうかと期待してしまいます。

※出典:平成30年改正建築基準法に関する説明会(第1弾)国土交通省公表資料

木造の普及に向けて、国は着実に施策を進めていますね( ・∇・)

今後も、木造に関しては、新たな緩和制度が創設される可能性は十分ありますね。

パブコメ(2018/12/7〜)により政令(技術的基準)の内容が判明

国が行なっているパブコメにより、防火床の技術的基準が公表になりました!!

ので、内容を要約すると以下のとおりです。

・耐火構造
・建築物の部分の倒壊により防火床が倒壊しない
・屋内から屋外への火炎における他区画部分への延焼防止(スパンドレル)
・開口部の幅、長さは2.5m以下、開口部は特定防火設備
・貫通処理、風道は防火ダンパー

壁を床にしたとおりの基準で・・・想定どおりですが、倒壊しないような防火床の構造となると、木造普及の観点とはいえ、設計が難しいそうな。
設計例示的なのもがあるといいのですが・・・

※まだ、パブコメ中ですので、今後変更になる可能性もありますから、ご注意ください。

法の施行日は?

法律の施行日は、公布の日(2018年6月27日)から1年以内となっています!

まとめ

ここまで読んで頂きありがとうございました。
これからも読みやすい記事に向けて頑張ってまいります٩( ‘ω’ )و