第一種中高層住居専用地域に「事務所」が建築できない理由を考察した。

なぜ、第一種中高層住居専用地域で「事務所」が建築できないのか考えてみました。

こんにちは。やまけんです!

なお、用途規制に関しては、別記事にしていますので、そちらを参照ください。
第一種中高層住居専用地域では「事務所」は建てられる?

それでは、都市計画法から解説です。

都市計画法における第一種中高層住居専用地域の考え方

都市計画法第9条第3項
中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域とする。
基本的な考え方としては、居住環境を保護する地域であることが分かります。
ですので、原則として、日常生活を支える店舗等以外は建築できない規定になっているはずです。
これは当然の規定として、それでは、実際の用途制限について確認します。

建築基準法における第一種中高層住居専用地域の用途制限

一 (い)項第一号から第九号までに掲げるもの:第一種低層住居
二 大学、高等専門学校、専修学校その他これらに類するもの
三 病院
四 老人福祉センター、児童厚生施設その他これらに類するもの
五 店舗、飲食店その他これらに類する用途に供するもののうち政令で定めるものでその用途に供する部分の床面積の合計が五百平方メートル以内のもの(三階以上の部分をその用途に供するものを除く。)
六 自動車車庫で床面積の合計が三百平方メートル以内のもの又は都市計画として決定されたもの(三階以上の部分をその用途に供するものを除く。)
七 公益上必要な建築物で政令で定めるもの
八 前各号の建築物に附属するもの(政令で定めるものを除く。)
上記が、第一種中高層住居専用地域内で建築することができる建築物です。
ここで、注目すべきは、第五号です。
店舗、飲食店等で500㎡以内であれば、建築することができる規定になっています。
等には、銀行の支店、損害保険代理店、宅建業店舗も含まれますが、例えば、IT系企業などが入るいわゆるオフィスビルは含まれていません、どちらかというと、500㎡のオフィスビルよりも、500㎡以内の店舗の方が住環境を阻害する恐れの方が高いように思いませんか。
まして、24時間営業のコンビニの方が夜間の騒音で問題があるように思います。
オフィスビルは、商業地域等に集積した方が良いから?

一つ目の理由としては、多数の企業が入るオフィスビルは、商業地域などの都市機能がより多く集積した地域に立地させた方が、都市活動の効率化が図られるから、第一種中高層住居専用地域には、建築できないようにした?という理由です。

しかしながら、一部で面積制限があるものの、第二種中高層以降(田園住居地域を除く)の用途地域で建築することができる規定になっています。

つまり、これが理由ではない。

中高層住居とオフィスビルの乱立は防ぐべき観点から?

二つの理由としては、オフィスビルと中高層住居が乱立することが住環境を阻害することになる?

生じる問題としては、やはり、夜間時における騒音くらいでしょうか。場合によっては不特定多数の人が利用することになるため、周辺住環境を保護する必要があったのかもしれません。

しかしながら、第一種の次に制限が厳しい第二種中高層からは1,500㎡(3階建て不可)までは事務所を建築することができるので、不思議です・・・

大学や専門学校との違いは?

第一種中高層住居専用地域では、大学や専門学校が建築できます。

オフィスビルとの違いは、夜間時も使用しているかどうかだと思います。

そう考えると、第一種中高層住居専用地域で事務所が建築できない理由は、夜間時の騒音等の問題にあるように思います。

しかしながら、法では、24時間営業のコンビニを制限していません。都市部の駐車場が無い店舗であれば、それほど騒音にはなりませんが、地方では、多数の車が出入りするため、一部では、騒音の問題になっているはずです。

提言

職住近接の考え方からすれば、働く場所があった方が効率的ですから、第一種中高層住居専用地域内でも、小規模であれば「事務所」の建築を認めてあげて良いと考えても良いのかもしれません。
例えば、3階以下、500㎡以内など、ただし、建設機械なので騒音に問題がある建設業などの事務所など除いてです。

ただし、都市活動の分散化が進む恐れがあるのであれば、やはり、事務所は、商業地域や近隣商業地域等に集積させるべきでは無いでしょうか。

48条例外許可をすればいいのではという意見もありますが、これは非常にハードルが高く実効性は全くありません。

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まとめ

最後まで読んで頂きありがとうございました٩( ‘ω’ )و
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