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シンボル[symbol]が無い都市は魅力づくりが必要

写真: PexelsによるPixabayからの画像

大阪市は大阪城、姫路市であれば姫路城、那覇であれば首里城というように、都市にはそれぞれ、その街を象徴するシンボルがあるものです。

そのシンボルがあることで、自身が住む地域住民の心の支えや誇りにもなっていると思います。

日本の場合ですと、現代の都市の多くは江戸時代に形成されてきた歴史があるので、大概は「城」がシンボルになっているのかなと考えられます。

ただし、明治期以降に発展した都市には、シンボルとなるものは少ないかもしれないですね。

例えば、福島の郡山市は明治期以降に発展した都市で今では中核市にまで指定されていますが、私が調査した限りでは、歴史を有する規模の大きいシンボル性の高い建造物は少ないと言っていいと思います。
決して、郡山市が嫌いなわけではありません。例えを引用するためです。郡山市さんすみません(_ _)

もしかしたら、これから300年後には、シンボルが出てくるかもしれませんが・・・

話を戻しまして、他には、城以外にも塔や橋などが象徴的なものとされることが多いですよね。
欧州の場合も同様に、城や聖堂などが街のシンボルとして地域の支えになっています。

それら施設は歴史が古く、何百年にもわたり存続していたので当然にシンボルとなっているには当然なわけです。

今回の記事では、都市に必要な「シンボル」のつくり方を個人や企業ができる可能な範囲で考えてみました。
自分の住む地域住民の支えとなる「シンボル」をつくることも不可能ではありません。

シンボルになり得る建築物(建造物)とは

私が考えるシンボルは、次のようなものがあると考えています。

・城、塔、駅、公共性の高い建築物や建造物(公民館や図書館、橋や道路などの社会基盤)
・山、川、海などの建築物以外のもの

上記の建築物等はシンボルになり得る素質を持っています。
現に多くの都市ではシンボル化されていますよね。

素質があるだけはシンボル化されない

どういうことかというと、例えば、住宅街のど真ん中にお城風の住宅を建築したところで、シンボル化されないには明白ですよね。

何故かというと、個人の自己満足で建築したものだからです。
そういった建築物の多くは周辺との景観に調和していなかったりするものなので、調和性を欠き周辺の人達から到底、愛されるものではないのです。

そう、要は「愛されない」といけないんです。

那覇の人が首里城を愛しているように、愛がシンボルをつくり出すんです。
ですから、どんなに小さな建築物であっても、人から愛されるようになれば、その建築物は地域のシンボルとなる要素を得ることができます。

ですが、愛だけは足りないんですね。

「愛」だけではシンボル化されない


(Rudy and Peter SkitteriansによるPixabayからの画像)

愛と言っておきながら、愛ではないというのはどういうことかというと。

シンボル化には次の要素が必要不可欠です。

他とは異なる独特の空間

写真は聖堂ですが、「どう思います?」

多くの人が「神聖な場所」と思うのではないでしょうか。
そして、その神聖な場所では漂っている空間が他とは異なり、特異的で敬愛されるべき場所だと感じるはずです。
それは、自分がこれまでの経験により、こういった空間は神聖だと脳が勝手に判断しているだけなのですが、笑

愛+他とは異なる独特の空間 によって、シンボル化されることなります。

ちなみ、空間は室内空間だけを指すものではなく、建築物等の周囲を含めて空間と考えて問題ありません。

ではでは、個人や企業がこのシンボルをつくりだすためにはどうすればよいのか。

社会貢献が近道

個人や企業がこのシンボルをつくり出すためには、自己の利益に関係の無い社会貢献により、シンボルをつくり出すことが可能だと私は考えています。

例えば、次のようなケースはどうでしょうか。

市街地に使っていない空き地があり、普段、この空き地を通れば、ある場所から駅までの近道になっているため、毎日、何百人も通っている。
今回、その敷地で事業用の建築物を建築することになった。

通常であれば、自己の敷地内をめいいっぱい使用して建築物をつくるでしょう。

しかしそこで、社会貢献だと考えて、敷地の一部を使用して歩行者用の通路を整備をしたらどうでしょう。
アスファルト舗装では無くて、雰囲気の良い小路(灯や雨除け、小規模な個店など設けて)にすれば、日常から使っている人にとっては嬉しいですよね。
全ての人とは言えないものの、何年も経過しているうちに愛着が生まれていきます。
都市のシンボル化とまではいかないものの、地域住民に親しまれる通路になる可能性は十分にあります。

見返りを求めないで社会貢献という行動を起こせば、必ずシンボル化されていくはずです。

他者のために、街のことを考えるのって素敵なことです。
一人一人が行動していくことで、シンボルが無い都市にも魅力はつくられていくはずです。

大切なことは地域を巻き込むということ

先ほどのケースでは、普段から近道として使用していた人を対象に考えていましたが、大事なことは、地域の人達を巻き込むということです。

近年では観光ブームをあって、「城」を復元しようという動きが多くの都市でありますよね。
ここで大事なことは「城」がただの観光地になってはいけないということです。

城の場合、建築物だけで他とは異なる独特な空間を纏うことになりますが、そうすると「愛」だけが足りないことになります。
要は地域の人から愛されない限り、ただの箱物になってしまうということ。

これまで、復元されてこなかったのに、急に復元されるようになってきたキッカケは、観光という「ビジネス」ですから、そこに「愛」が内在しないとシンボル化は不可能です。

ただし「城」の場合は簡単で、シンボル化のためには、次のような方法が考えられと思います。

それは、城の”歴史”を都市のストーリーとして伝えることです。

ストーリーに落とし込むことで、その時代にはいないけど体験した感覚になります。
RPGのゲームをしていて、自分が主人公になって体験するのと同じ感覚です。笑
誰しも、登場人物の中に好きな人ができた経験があるのではないでしょうか。

少し脱線しましたが、どのような方法でも地域が参加できるようにしていくことで、地域住民が歴史を体験して、愛が生まれていくようになります。
「城」の復元が一番、シンボル化には持ってこいということです。

仮に城ではなくても、公共性を有する建築物の一部に「独特かつ神聖な空間」をつくることが重要かと思います。

私個人の意見ですが、公民館は地域ごとに設置されているので、行政が建築するのをやめて民間が建築して運営した方がいいと思いますけどね。

これだけは伝えたいこと

街のシンボルは、地域住民の心や精神を支える重要な建築物になると考えています。
地域の誰からも愛されて、ここに来れば安心したり心が落ち着いたり、その街から出ていっても何処かで想い出してもらえ、懐かしい想い出としていつまでも「街の記憶」として残る。

近年、なんとなーく、息苦しい時代になっているような気がしてならないです。
そのような状況でも心を穏やかにさせてくれる地域の誇りとなるシンボルは今の時代から求められているのような気がしてならないです。

ですから、金銭的に体力があるのであれば、社会貢献をしてみてはどうでしょうか。

ここまでシンボルについて考えてきたわけですが、なんとなーく分かったと思いますが、シンボルは、都市のステータスの一つ(都市を構成するモノの一つ)になっているということです。

それこそが今回伝えたいことでした!!

それでは最後までご覧頂きありがとうございました〜

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ABOUT US
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YamaKen都市計画(まちづくり)を通じて都市を美しくしたい人
【資格】一級建築士、一級建築基準適合判定資格者、宅建士など 【実績・現在】元国と地方自治の役人:建築行政・都市計画行政・公共交通行政・まちづくりなどを10年以上経験 / 現在は、地元でまちづくり会社を運営し、都市に関わるコンサルタントや住宅設計、執筆活動を行っています。