住宅用土地購入における注意点[土地利用編②:ハザードエリアなど]

前回の記事(建蔽率、容積率、用途地域関係)に続き、住宅建築で気をつけるべきことパート2です!!

今回は、土地利用編の②です。新たに土地を求めて住宅建築を考えている方の参考になる記事です。

こんにちは!建築士のやまけんです^ ^

前回の記事では、住宅を建築するための敷地について、都市計画で定められる建蔽率(建築面積÷敷地面積)、容積率(延べ面積÷敷地面積)、用途地域(住宅建築に向いているエリア)について解説していきました。

前回の記事をご覧になりたい方はこちらのリンク先をクリックしてくださいね。
▶️住宅建築で最初に注意すべきこと[土地利用編①]

今回は次の内容について分かるようにしています。
○住宅建築する地域からハザードエリアを除外すべき理由

ではでは、解説していきます。




結論:ハザードエリアは避ける!

はじめに結論から言うと、”なるべく”と言う言葉が先に入りますが、「ハザードエリア」は避けるべきです。

では、ハザードエリアとは何かですが、大きくは次のようなものです。

○土砂災害警戒(特別)区域などの土砂災害の恐れのあるエリア
○洪水浸水想定区域などの河川洪水の恐れのあるエリア
○津波災害警戒区域などの津波浸水の恐れのあるエリア

いずれのエリアも、万が一の事(災害)が起こった際には、住宅に壊滅的な被害をもたらします。
住宅被害ならまだしも、生命の危険すらある区域なので本当に注意した方がいいです。

津波自体は発生確率が低いですが、大雨は津波に比べて発生確率が高く、近年でも洪水被害が毎年のように起きていますよね。いつ、どの地域で起きるかなんて分からないんですよ。

自分の家がニュース映像で見るうような状態になったらと思うと「ゾッと」しませんか?
たぶん、ゾッとしない人はいないと思うので、繰り返しですが、こういったハザードエリアは避けるべきです。

また、最近では、こういったハザードエリアは、コンパクトシティを進める政策(都市再生特別措置法に基づく立地適正化計画)においても、ここに住んだ方が将来にわたって便利な地域ですよーとオススメするエリア(正しくは、居住誘導区域といいます)から除外されるようになっており、あまり、人に住んで欲しくはない地域となっているようです。※出典:都市計画運用指針

ハザードエリアの調べ方

この時代に生きていることのメリットとして、情報が公表されているということです。
このハザードエリアについては、自治体で公表(多くはホームページで公表)しています

「ハザードマップ」で調べることができるのググってみてください

それでも分からない場合は、すみません。調べて方が悪いですね。(…すみません)
※ちなみ、土砂災害警戒区域については、都道府県のホームページから検索してください。

ハザードエリアには既成市街地が多い

とはいえ、津波や河川洪水が起きるエリアって、昔からの歴史ある街並みだったりするんですよね。

河川洪水の場合は、管理者(国または自治体)に整備をお願いするとして、津波についても、被害を最小限にとどめてもらえるよう防護施設の整備を国などにお願いするしかないですよね。
これは個人というよりは、自治体としてどうするのかですから、すぐにどうこうできる問題ではないですね。

それが嫌なら、やはり、これらのエリアの外(地域)に住むことをオススメします。
ちなみですが、その外れたエリアが盛土により造成された団地や軟弱地盤上である場合には、地震による被害を大きく受ける可能性が高い(可能性が高いのが、崩落・地滑り・液状化など)のでさらに注意です。

「安全な場所はどこや」ですよね・・・
日本って安全な地域は少ないんですよ。何かしら災害のリスクを抱えている地域だらけです。

ですから、発生リスクの低い災害を容認することも仕方のないかもしれませんけどね。

番外編:擁壁には注意

また、細かい話ですが、購入する土地に擁壁がある場合はちょっと注意です。

擁壁を語り出すと、この記事では収まりが効かないので、詳細はまた別の機会にしますが、、、

擁壁の安全性が担保(都市計画法に基づき造られたもの、建築基準法に基づき造られたもの)されていれば良いのですが、担保されていない場合は、超危険です。(建築するためには、大きな制限が課せられるのは間違いありません)

「別に自分は大丈夫と考えているのであれば引き止めません・・・」
心配性の方には絶対にオススメしません。

建築確認をとっていない擁壁ですが、建築基準法としても問題大有りですが、構造的にも危険かもしれません。

○水抜き穴あります?(ちゃんと水は流れています?根詰まりしていませんか?)
○擁壁自体にクラックはありませんか?
○擁壁なのにコンクリートブロックで積まれていたりしていませんか?

どれかに該当していたら危険です。
私なら、その住宅地の購入は斡旋しません。これで意味は分かりますよね。

最後に「土砂災害警戒(特別警戒)区域」について

ここまで議論して、何か抜けているような・・・

土砂災害警戒区域!!!すみません解説が抜けていました。
はじめに、土砂災害警戒区域内(特にやばいのは特別警戒区域といわれるレッドゾーン)に建築するのは、やめてください。先祖代々の土地だとしてもです。新たに住宅用地として求めるべきではないです。

山腹崩壊したときに、何百KN(キロニュートン)という力を住宅が真っ向に受けます
家の基礎から上が吹っ飛びます。しかも土砂災害は発生確率が比較的高いので50年に一度の降雨の度に心配になると思いますよ。

山(がけ)下に建築して、メンタルが保てるわけがない。
精神衛生上良くないは明白です。なお、前々から住んでいる方を否定しているわけではないのでご注意を・・・

繰り返すと、気象庁から「土砂災害警戒情報」が発信されるたびに、びくびくしたくないですよね。
これで分かってもらえると思います。

今回の記事をご覧になっている方向けではありませんが、
国では、この地域からの移住を支援しているので、良かったら参考にしてみてください。
▶️住宅金融支援機構

まとめ

結論的には、ハザードエリアに土地を購入するのはオススメしないということなのですが、

発生リスクから考えると、土砂災害>河川洪水>津波 となりますので、このことに注意して、どのリスクを最小限するか考えてみて、最適な住宅用敷地の購入を検討してみましょう。

なお、ハザードエリアとはいえ、浸水想定が0.5mなどの場合には、少し盛り土をして住宅敷地を周辺より上げておけば被害を最小限に止めることも可能ですから、そういった減災の視点を取り入れながら、購入を検討してみるのが良いと考えられます。

どうしてもハザードエリアに住まないといけない場合もあるでしょう。
その場合は賃貸住宅にしましょう。これが最良です。

ということで、最後までご覧頂きありがとうございました。