都市計画提案制度とは?[都市計画法の解説]

あまり実用性について知っている方は少ないでしょう。
「都市計画提案制度」は、通常行政主体となる「都市計画」を民間から提案(見直し)していくものです。
今回は、この「都市計画提案制度」について解説していきます。

こんにちは。建築士のやまけんです^ ^

それでは、「都市計画提案制度」について解説していきます。
先に謝っておきますが、活用されている例が少ないので概要のみです。




都市計画の提案制度とは

都市計画法第21条の2に規定されているもので、都市計画の決定(または変更)を都道府県または市町村に対して提案することができるものです。

都市計画については、都市計画区域マスタープランおよび都市再開発方針を除く都市計画となります。
これらは、都市計画を行う際の指針となるものなのでそもそも提案には馴染まないですから、除外されています。
なお、都市計画区域マスタープランとは市町村マスタープランとは別なのものなのでご注意ください。
ちなみに都市計画について知りたい方は、⬇️の記事をご覧ください。

都市計画とは?
▶️都市計画とは?どういったものが都市計画決定なのか(ブログ内リンク)

☑️都市計画提案できる者
・土地所有者等:都市計画提案を行う区域の土地の所有権者、地上権者、借地権者
・NPO法人、一般社団法人、一般財団法人、独立行政法人都市再生機構、地方住宅供給公社など

☑️都市計画提案できる規模
・0.5ha(条例で0.1ha以上に引き下げることが可能)
・都市計画協力団体については規模要件なし

☑️都市計画の提案の基準
・都市計画提案内容が都市計画基準(都市計画法第13条)に適合していること
・都市計画提案内容の対象となる土地の区域内の土地所有者等の3分の2以上の同意を得ていること
※都市計画提案に必要図書は別途省令で定められている。

☑️都市計画提案を受けると・・・
都道府県または市町村は、都市計画を決定または変更するか判断する。・・・都市計画法第21条の3

[都市計画法第21条の3]
都道府県又は市町村は、計画提案が行われたときは、遅滞なく、計画提案を踏まえた都市計画(計画提案に係る都市計画の素案の内容の全部又は一部を実現することとなる都市計画をいう。以下同じ。)の決定又は変更をする必要があるかどうかを判断し、当該都市計画の決定又は変更をする必要があると認めるときは、その案を作成しなければならない

遅滞なく判断することが必要になり、都市計画運用指針においても次のように規定されています。

[都市計画運用指針(抜粋)]
法第21条の2及び第75条の9に基づく都市計画提案制度及び法第16条第3項の条例に基づく地区計画の申出制度に基づいて行われる民間主体等からの提案又は申出については、行政側においてもこれを都市計画の見直しの必要性を判断する機会と捉えて積極的に都市計画を見直す体制を整備することが望ましい。

そのため、各自治体では、都市計画提案を受けるための体制を整えています。
参考までに東京都のホームページを紹介します。
▶️http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/keikaku/seido_3.htm(外部リンク)

*東京都のホームページですと手続きの流れを掲載しているので参考になると思います。

都市計画提案の手続きフロー

都市計画提案の手続きフローをまとめるとこんな感じです。

*出典:土地利用計画制度(平成30年9月)国土交通省

補足

民間主体による都市計画の提案を想定した制度となっており、民間開発プロジェクトなどに合わせて提案を受けて都市計画を変更している例があるようです。

都市計画というと規模が大きく行政が行うような開発型のプロジェクトを想像しがちですが、実際には、外壁や屋根の色彩や建築物の用途制限などを行う地区計画を活用することができるなど、住民目線の都市計画を決定する事も可能となっています。

そのため、地域のまちづくりが地区内で統一された慣習などがある場合には、提案制度を活用して、建築物の用途制限や色彩などの統一ルールを法的に整備していく事も可能です。
地域の特色や強みから魅力向上につながるまちづくりの手法としては結構有効だと私個人は考えています。

それでは、今回はここで終了します。
最後までご覧いただきありがとうございました。