居室の床高さ(H)の基準を解説[建築基準法施行令第22条]

この記事は、住宅の床の高さには法的な基準が設けられているのか。建築基準法における床の高さの基準を解説しています。

こんにちは!建築士のやまけん(@yama_architect)です。
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床の高さの基準

普段あまり気にする法令(基準)ではありませんが、なんとなく覚えておくと何処で活用できることがある?かもしれません。また、建主さんで、木造建築物の建築を予定している方は知っておくと、建築設計の際の予備知識になると思います。

それでは早速説明します。

床の高さ基準を受けることとなる対象の床は、次の全てに該当する床となります。
簡単にまとめると、木造建築物の場合における布基礎(べた基礎以外や、布基礎でも下図のようにタタキコンクリートが打設されていない場合)の床です。

✔︎建築基準法施行令第22条の適用を受ける床

  1. 最下階(地盤に接する階)
  2. 居室
  3. 木造の床
    ※ただし、床下をコンクリート、たたきその他これらに類する材料で覆う場合を除く
左図が床高さ基準あり。右図が床高さ基準なし。

[建築基準法施行令第22条(居室の床の高さ及び防湿方法)]
最下階の居室の床が木造
である場合における床の高さ及び防湿方法は、次の各号に定めるところによらなければならない。ただし、床下をコンクリート、たたきその他これらに類する材料で覆う場合及び当該最下階の居室の床の構造が、地面から発生する水蒸気によつて腐食しないものとして、国土交通大臣の認定を受けたものである場合においては、この限りでない。
一 床の高さは、直下の地面からその床の上面まで45㎝以上とすること。
二 外壁の床下部分には、壁の長さ5m以下ごとに、面積300c㎡以上の換気孔を設け、これにねずみの侵入を防ぐための設備をすること。

建築基準法施行令第22条

ポイントは、木造の床であることと、居室であることですが、注意が必要ななのは、ただし書きの部分です。

基本的に木造の床の場合、床下の防湿処理がしっかりと施されていないケースでは、木材が腐りやすくなるため、建築基準法では、床の高さを45㎝以上と規定しています。

ですが、現代ではべた基礎が主流ですし、布基礎だけとか、しかもタタキコンクリートも打設しないケースはほぼないと言っていいのですから、この規定を悩む必要はないかもしれません。

昭和の終わり頃までに建築したものであれば、床下の防湿処理が施されていないケースがあるので、腐っているケースが結構あると思いますが、だからと言って、悪質なリフォーム会社により基礎防湿工事と称して何百万もかけて、ただの調湿剤を散布しただけとかよくある事なので注意しましょう。
根本的な解決(たたきコンクリートの打設&防湿シートの敷設など)を行う必要がありますから、昭和時代の木造住宅の所有者の方がご覧になっていれば注意してください!

その他:参考

建築基準法施行令第22条第二号では、換気孔を設けるよう規定されていますが、現代では、基礎パッキンを施工するのが一般的となっていますので、従来のネズミ侵入防止口を設けるケースは非常に低くなっているかと思います。

ちなみに現代では、Amazonでも『基礎パッキン』を購入することができるようになっていますw

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まとめ

居室の床の高さについては、木造の床組の場合が対象となるということが理解して頂けたかと思います。

がしかしですよ。
法律では規定されていない非居室の場合でも、木造の床組とする場合には防湿処理が必要であることは言うまでもありませんので、設計する場合には注意するようにしましょう。
(もちろんベタ基礎やタタキコンクリートを施工しないケースです)

ということで、今回の記事は以上となります。参考になれば幸いです。






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