【用途地域】一種低層と二種低層住居専用地域の違いとメリット・デメリット

こんにちは。やまけん(@yama_architect)です。

建築や都市計画に関する情報を発信しているブロガーです。

 

現在、注文住宅のための土地探しをしている方で、「第一種低層住居専用地域と第二種低層住居専用地域ってあるけど、何が違うの?」「この地域では、住宅以外にもどのような建築物が立地してしまう可能性があるの?」

 

上記のようなご質問を頂いたので、簡単に説明していきます。




一種低層と二種低層の違い

二つの用途地域において、何が大きく異なるかというと、独立して店舗や飲食店が建築できるかどうかです。

一種低層か二種低層を選択肢としている方の多くは、閑静な住宅地を求めているケースが多いのかなと思います。確かに大規模な建築物が立地できないことで車等の集積による騒音が少ないためか、比較的主要駅から離れていることがあっても人気が高いことが多い地域です。

 

ただし、地方都市については注意してください。

地方では、人口ピラミットの新陳代謝が進まなくて、平均よりも高齢化率が高い地域があったりします。高齢者が悪いわけではないですが、”若いママさん達と仲良くなるんだ!”なんて思っていたら周りは高齢者だらけだった・・・と落胆しないように、地方都市ではちょっと注意しましょ。

 

 

両地域とも閑静な住宅地であることに変わりはないのですが、二種低層の方が用途制限が緩和されています。実務上は緩和という表現よりもメリットの方が高いのかな?と思うので、そのメリットをお伝えします。

 

二種低層のメリットとして、小規模な店舗や食堂、カフェ、コンビニなどの立地が可能です。詳しくはこちらの比較表をご覧ください。

 

表 第一種・二種低層住居専用地域における用途制限の比較(概要版)

用途名 一種低層住居 二種低層住居
一戸建ての住宅、長屋、共同住宅、寄宿舎、下宿、兼用住宅(床面積制限あり) ⭕️ ⭕️
幼稚園、小学校、中学校、高校(高専、専修・各種学校を除く) ⭕️ ⭕️
神社、寺院、教会 ⭕️ ⭕️
老人ホーム、保育所、福祉ホーム ⭕️ ⭕️
公衆浴場 ⭕️ ⭕️
診療所 ⭕️ ⭕️
派出所、郵便局、役場、老人福祉センター、児童厚生施設*床面積制限あり ⭕️ ⭕️
店舗、飲食店、サービス業を営む店舗(独立店舗) ✖️ ⭕️

独立店舗は次項をご覧ください。

 

第二種低層住居専用地域内で建築可能な独立店舗

結局のところ、土地探しとしてポイントとなるのは、日常生活に必要なサービスを提供する店舗や飲食店、特にコンビニが欲しいか、欲しくないか。なのかなーと思うところです。

 

もちろん車があれば、2・3分も走れば用途地域は変わるのでコンビニも立地可能な用途地域もあるでしょうから、徒歩の圏域にコンビニが欲しいんですと強く強く願っている方は第二種低層住居専用地域一択です。

 

とはいっても、コンビニが立地するためには周辺人口として3,000人程度は必要だと言われているので、それなりの人口を抱えた住宅地(団地)である必要もありますし、そもそも土地が空いていない場合は建築すら出来ないので、ここいいなぁと思ったら周辺の建築物の立地状況をGoogleマップで調査しましょうね。

 

 

また、もう一つ二種低層についてはメリットがありまして、コンビニに限らず、小規模な店舗や食堂、カフェなども可能ですから、家の近所でビジネスやりたいんだ!と考えている方には第二種低層が最適かなと思います。

ただしただし注意してね(´∀`)

注意点として事務所の建築が認められておらず、一部の店舗等に限られます。詳しくはこちらです。

建築基準法施行令第130条の5の2(第二種低層住居専用地域及び田園住居地域内に建築することができる店舗、飲食店等の建築物)

法別表第2(ろ)項第二号及び(ち)項第五号(法第87条第2項又は第3項において法第48条第2項及び第8項の規定を準用する場合を含む。)の規定により政令で定める建築物は、次に掲げるものとする。
一 日用品の販売を主たる目的とする店舗又は食堂若しくは喫茶店
二 理髪店美容院クリーニング取次店質屋貸衣装屋貸本屋その他これらに類するサービス業を営む店舗
三 洋服店畳屋建具屋自転車店家庭電気器具店その他これらに類するサービス業を営む店舗で作業場の床面積の合計が50㎡以内のもの(原動機を使用する場合にあつては、その出力の合計が0.75kw以下のものに限る。)
四 自家販売のために食品製造業を営むパン屋米屋豆腐屋菓子屋その他これらに類するもので作業場の床面積の合計が50㎡以内のもの(原動機を使用する場合にあつては、その出力の合計が0.75kw以下のものに限る。)
五 学習塾華道教室囲碁教室その他これらに類する施設

 

では、不動産業界の方向けにお客さんに土地を勧める際の用途地域のメリット・デメリットをお伝えします。

そんなの教えていいの? と思うかもしれませんが全然OKで〜〜す

ちょっとだけも読んでみて知識を深めてみてください。

不動産営業方向けの知識

まず、繰り返しの説明となります。

一種低層と二種低層では大きく異なるのが店舗等が独立して立地が可能かどうか一種低層では兼用住宅以外に店舗や飲食店を建築することはできませんが、二種低層であれば床面積150㎡以下に限って建築することが可能です。

 

両地域とも閑静な住宅街であることが最大のメリットとなります。

第二種低層は小規模店舗が立地可能なことで、日常生活に必要な食品や物品を確保できる店舗、飲食を提供する食堂、カフェなどが建築可能です。

これが第二種低層の最大のメリットですね。

一方で第一種低層は本当に閑静な住宅地って感じです。家以外ほぼないですね。

 

また、一種低層や二種低層は絶対高さ制限が設けられているので、高さが10m(12m)を超えるような建築物(最大で4階建超え)は建築することができませんから、一定程度の日照や通風等は確保されます。これも大きなメリットです。絶対高さ制限により低層住宅のみ建築可能なので、街並みも統一されやすいですし、分譲マンションも低層となるので、高層があると日影の問題があるなと考えている方にもメリット大きいです。

 

さらに、病院(病床20以上)の建築を行うこともできませんし、規模の大きいスーパーも建築不可です。

 

ただし、デメリットとしては、建築できないものがないということ。つまり、病院やスーパーが立地しないです。診療所はOKです。

このメリットとデメリットを購入予定者に正しく伝えてあげる用途地域のポイントです。

本記事のまとめ

この記事では、第一種低層住居専用地域と第二種低層住居専用地域の違いを説明しました。

大きな違いは、

  • 第一種低層住居専用地域では単独で店舗等(床面積150㎡以下、2階以下に限る)の建築は不可
  • しかし、第二種低層住居専用地域では上記のような店舗等を建築することが可能です。

 

これで以上となります。また〜〜♪