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【集落地区計画とは?】集落地域整備法と都市計画の関係性

*注 白川郷は集落地区計画ではありません。

こんにちは!

建築や都市計画に関する情報を発信しているブロガー(@yama_architec)です。

今回、この記事で解説する『集落地域整備法については、不動産取引において、重要事項説明事項(その他の法令上の制限)の対象となっており、調査した上で、当該該当する場合は買主に対し説明する法令となっています。

詳しくは、宅建業法施行令第3条第1項第12の3号に規定されています。




重要事項説明で説明する内容

宅建業法第35条において説明しなければならない規定は次のとおりです。

重要事項説明対象の法令 概要 備考
法第6条第1項 集落地区計画区域内での建築物の建築等の事前届出 行為に着手する30日前までに市町村長へ届出
法第6条第2項 集落地区計画区域内での建築物の建築等の事前届出(変更) 設計等の変更に係る行為に着手する30日前までに市町村長へ届出

一般的な地区計画の届出と同じで集落地区計画区域内で建築行為等を行う前には行為に着手する30日前までに市町村長に対して届出を行うとするものです。

具体的に対象となる行為は、次のとおりです。ただし、軽易な行為や非常災害のため必要な応急措置として行う行為などは届出の対象外となります。

  • 土地の区画形質の変更
  • 建築物等の新築・改築・増築・用途の変更
    ※詳細は、集落地域整備法施行令第5条
【集落地域整備法(行為の届出等)】
集落地区計画の区域(集落地区整備計画が定められている区域に限る。)内において、土地の区画形質の変更、建築物等の新築、改築又は増築その他政令で定める行為を行おうとする者は、当該行為に着手する日の30日前までに、国土交通省令で定めるところにより、行為の種類、場所、設計又は施行方法、着手予定日その他国土交通省令で定める事項を市町村長に届け出なければならない。ただし、次に掲げる行為については、この限りでない。
一 通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で政令で定めるもの
二 非常災害のため必要な応急措置として行う行為
三 国又は地方公共団体が行う行為
四 都市計画事業の施行として行う行為又はこれに準ずる行為として政令で定める行為
五 都市計画法第29条第1項の許可を要する行為その他政令で定める行為

 前項の規定による届出をした者は、その届出に係る事項のうち設計又は施行方法その他の国土交通省令で定める事項を変更しようとするときは、当該事項の変更に係る行為に着手する日の30日前までに、国土交通省令で定めるところにより、その旨を市町村長に届け出なければならない。

重要事項説明においては上記の内容を説明すればOKです。

なお、集落地区計画は集落地区計画という都市計画で定める『地区計画』のため、地区計画の情報(多くは市町村のホームページから入手可能)を入手(特に地区整備計画)し、その内容を説明します。

また、集落地区計画は、市街化調整区域または非線引き都市の白地で指定されているため、取引する物件が市街化調整区域である場合には、土地購入後に建築を行う際には、建築確認申請の前に開発許可を受ける旨を説明すると親切です。

ちなみに集落地区計画区域内の地区整備計画に適合した建築物の新築等であれば許可を受けることが可能です(都市計画法第33条第1項第5号ホ、同法第34条第10号)

集落地区計画とは

集落地区計画は都市計画法及び集落地域整備法に基づく都市計画です。現在全国14都市15地区で指定されています。※出典:都市計画施行状況調査(平成31年3月31日現在)

この地区計画のポイントは、市街化調整区域内において営農と居住をあわせもった都市計画であるという点です。というのも、市街化調整区域内での地区計画のため、市街化区域内の地区計画とは根本的に異なります。

【集落地域整備法第5条(集落地区計画)】
集落地域の土地の区域
で、営農条件と調和のとれた良好な居住環境の確保と適正な土地利用を図るため、当該集落地域の特性にふさわしい整備及び保全を行うことが必要と認められるものについては、都市計画に集落地区計画を定めることができる。

集落地域と都市計画との関係性については、都市計画区域内のうち市街化調整区域及び非線引き区域(白地)かつ農業振興地域で定めることができるとされています。なお、農業振興地域とは、農水省が定める「農用地等の確保等に関する基本指針」に基づき都道府県が定める「農業振興地域整備基本方針」により指定されるものです。

なお、補足として、農業振興地域には、農地以外農用地区域とそれ以外(白地地域)が指定されますが、集落地区計画については農用地区域には定めてはならないとされています。*参考:都市計画運用指針

▽集落地区計画が定められている都市

  • 大崎市
  • 潟上市
  • 郡山市
  • 取手市
  • 袋井市
  • 豊田市
  • 守山市
  • 加古川市
  • 姫路市(2地区)
  • 西吉津村
  • 南国市
  • 福岡市
  • 久山町
  • 八重瀬町

 

上記の市町村において土地取引がある場合などは土地取引時に注意してみてください。

なお、より詳細に『集落地区計画』を知りたい方は都市計画運用指針を読んでみると指定要件などの考え方が示されていますので確認してみてください。

ということで以上です。業務の参考になれば幸いです。