都市計画税はちゃんと都市計画事業に使われているの?

住宅や事業用の建築物などの不動産を所有している方が毎年徴収される都市計画税・・・何に使われているか確認したことがありますか? もし、あなたが行っていないなら、都市計画税が何にどの程度利用使われたのか確認した方がいいです!

こんにちは!やまけんです。

建築や都市計画、不動産に関して業務に役立つ情報を発信しているブロガーです。




都市計画税とは

最近、仕事の関係で都市計画税はちゃんと使われているのかな?(ちゃんととは、都市計画事業に都市計画税は充当されているのか)を調べる機会がありまして、ホント軽い気持ちで調べてみました。

そしたら驚愕の事実が分かりました・・・www

都市計画税とは、都市計画道路や都市計画公園、市街地開発事業といった都市計画事業や土地区画整理事業に充てるために市街化区域内の不動産に課税する目的税です。

徴収した税金は都市計画事業に充てることができるため、財政基盤が弱い市町村では、都市計画税を徴収することでインフラ整備等に活用することができるといった感じです。

都市としてインフラが整うことで得られる利益が市街化区域外よりも市街化区域の方が高いからですね〜、受益者負担的な要素が強いかなと思います。

地方税法第702条第1項(都市計画税の課税客体等)

市町村は、都市計画法に基づいて行う都市計画事業又は土地区画整理法に基づいて行う土地区画整理事業に要する費用に充てるため、当該市町村の区域で都市計画法第5条の規定により都市計画区域として指定されたもの(以下この項において「都市計画区域」という。)のうち同法第7条第1項に規定する市街化区域(当該都市計画区域について同項に規定する区域区分に関する都市計画が定められていない場合には、当該都市計画区域の全部又は一部の区域で条例で定める区域)内に所在する土地及び家屋に対し、その価格を課税標準として、当該土地又は家屋の所有者に都市計画税を課することができる。当該都市計画区域のうち〜(略)〜当該市街化調整区域のうち条例で定める区域内に所在する土地及び家屋についても、同様とする。

だいたい税率は0.3%が多い(*平成31年都市計画施行状況調査によると、都市計画税徴収市町村671都市のうち、0.3%が339都市、0.2%が186都市)です。

ちなみに、市町村によって税率やそもそも徴収するかの判断が異なり、青森市のように都市計画税を徴収していない市長村もあります。自治体の裁量に任せられている模様です。

都市計画事業とは

都市計画事業とは、都市計画施設の整備に関する事業及び市街地開発事業のことをいいまして、後者の市街地開発事業についてはなんとなくイメージできますかね?駅前再開発や工業団地造成なんかはこの事業です。ちょっと難解なのが前者の都市計画施設です。

都市計画施設とは、都市計画法に基づき都市計画決定された施設をいいます。ざっと次のような施設です。

  • 道路、都市高速鉄道、駐車場、自動車ターミナルその他の交通施設
  • 公園、緑地、広場、墓園その他の公共空地
  • 水道、電気供給施設、ガス供給施設、下水道、汚物処理場、ごみ焼却場その他の供給施設又は処理施設
  • 河川、運河その他の水路
  • 学校、図書館、研究施設その他の教育文化施設
  • 病院、保育所その他の医療施設又は社会福祉施設
  • 市場、と畜場又は火葬場
  • 一団地の住宅施設(一団地における50戸以上の集団住宅及びこれらに附帯する通路その他の施設をいう。)
  • 一団地の官公庁施設(一団地の国家機関又は地方公共団体の建築物及びこれらに附帯する通路その他の施設をいう。)
  • 流通業務団地
  • 一団地の津波防災拠点市街地形成施設
  • 一団地の復興再生拠点市街地形成施設
  • 一団地の復興拠点市街地形成施設
  • その他政令で定める施設(電気通信事業の用に供する施設、防風、防火、防水、防雪、防砂、防潮施設)

上記の都市計画施設のうち、事業認可を受けて事業を実施することを都市計画事業(←この都市計画事業に使うために都市計画税を徴収する)といいます。

また、土地区画整理事業については、最近ではあまり見かけなくなりましたが、密集市街地や道路や下水道といった基盤整備が整っていない市街地を綺麗に整理して道路や公園などの公共施設や住宅などを再配置(換地)することをいいます。

都市計画事業・税の問題

都市計画税を払っているのに、うちの街の都市計画道路が全く整備されなくてどうなっているの?と思っている人がいると思うんですよね。

都市計画道路や下水道整備は特にその傾向が顕著でして、何10年も整備されていない都市計画決定だけ行ったものが結構な数あるはず・・・

都市計画税の問題点は、目的税にあるにも関わらず特別会計となっていないことから、市町村の一般財源として使われているため、都市計画事業にいくら使っているのかが非常に分かりにくいです。

親切な市町村は、目的税別歳出決算を公表されているので容易に分かりますが、それ以外の市町村ははっきり言って不明です。

国土交通省が公表している都市計画施行状況調査では都道府県ごとに分かるようになっていますが、市町村はやっぱりわからんのです。笑 ですので、住民は自分が住んでいる市における都市計画事業が何が行われていて、何に使われているの???って感じに疑問を感じるはずです。

というか、私も都市計画税を徴収するなら、都市計画事業や将来のインフラ更新のために使ってよって思います。まさか関係のないところで使ってないよね?と思っちゃいます・・・笑 もし使ってたら許さん・・・笑 (私の勝手なイメージです)

平成30年度都市計画事業への都市計画税充当額

ではでは、笑 都市計画事業への都市計画税充当額を平成31年都市計画施行状況調査から確認してみました。47都道府県を掲載するのめんどっちぃので、地方ごとに1県程度です。

下表は、都道府県単位の平成30年度都市計画税徴収額、都市計画事業のうち市町村が負担(支出)する事業費、このうち都市計画税充当額(都市計画税以外は、地方債と都道府県の補助金)を示しています。

都道府県名都市計画税額(億円)都市計画事業のうち市町村が負担する事業費(億円)都市計画税充当額(億円)備考
北海道474.3571.0232.7
宮城県10.9399.219.0
福島県85.9144.60.0税を充当しないなら徴収しない方が・・・
東京都2,414.31,021.2224.7都市計画税の10分の1しか都市計画事業に使われていない・・・
神奈川県1,284.01,437.1172.7
新潟県129.3531.20.0税を充当しないなら徴収しない方が・・・
愛知県1,024.61,386.6459.1
大阪府1,319.22,444.0621.1
徳島県27.437.50.9
福岡県437.3594.318.6
H30年度都市計画税徴収額と都市計画税充当額 *出典:都市計画施行状況調査

主要な都道府県をまとめてみましたが、市町村によって税率が異なるので、より具体的に市町村ごとに都市計画税徴収額と、どの都市計画事業にどのくらいの都市計画税を充当しているかは、市町村の決算書を確認することで分かります。
がしかし、市町村によっては目的税別決算書を作成していないケースもあって、その場合は分からないままです。

上記の表を見て皆さんどう思いますか??

0.3%とはいえ大切な税金ですから、より良いまちづくりのために使って欲しいなとわたしは思います。

また、法的な趣旨として都市計画事業や土地区画整理事業に使えるという形になっていますが、これからはそれらの事業で整備したインフラの維持・更新や都市の防災力を高めるための都市整備、さらにはコンパクトシティ形成を促進するために必要な事業が大事になってると思いますので、柔軟に税利用にかかる法の運用を見直しして欲しいものです。

ですので、そうした事業に使ってもらいたいと一市民としては思ったところ。(コンサル的な立場としては、ガンガン都市計画にお金を使って欲しいww う〜ん。そしたら国際競争力を高める都市づくりをやりたい)

ということで以上です。また〜






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