敷地と道路との間に水路や別敷地がある場合の道路斜線制限の考え方

この記事で分かること

道路斜線制限に関する補足記事です。
道路と敷地の間に水路や隣地(建築確認申請上の別敷地)がある場合の道路斜線制限の適用方法について解説しています。

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それでは説明します。




敷地と道路との間に水路や別敷地があっても道路斜線は適用

はじめに、敷地と建築基準法上の道路との間に水路や隣地の土地がある場合の道路斜線制限の取り扱いについては、建築基準法には明確に規定されていないのです。

法令で定められている道路斜線制限の緩和は前面道路の反対側(自己敷地側ではない側)に公園、広場、川、海などがある場合のみに限られています。(今回説明するのは、敷地と道路の間に水路等がある場合)

そのため、法令上は制限がないと考えてしまいがちです。

では、敷地と道路との間に水路がある場合には道路斜線制限が適用されてないのかというとそうではなく、「建築確認のための基準総則・集団規定の適用事例 2017年度版(発行:一般財団法人建築行政情報センター、編集:日本建築行政会議)」において、類似事例の取り扱いが定められており、道路斜線制限は適用されるべきという考え方が示されています。
*日本建築行政会議において示されている内容を適用するかどうかは、法的な義務は無いですが、多くの行政庁は一般的に指導しています。

*出典:道路斜線制限(敷地と道路との関係:水路がある場合)
*出典:道路斜線制限(敷地と道路との間に隣地がある場合)

では、なぜ、このように道路斜線制限が適用されるかです。

法の趣旨から考えてみると、なぜ道路斜線制限が適用されるか分かりやすいです。

敷地と道路との間に水路があり、その場合、敷地に道路斜線制限が適用されないとすると、水路幅によっては本来、制限されるべき道路斜線制限が適用されないこととなるため、道路斜線制限の趣旨である適切な都市空間の確保が困難となることが考えられるからです。

例えば、水路幅が2m程度で道路幅員が4mの場合は、本来は敷地から6mの位置から道路斜線制限が適用されるわけですが、水路があるからという理由で道路斜線制限を適用させない場合、幅員6mの道路(境界線上で6m*1.5=9mが建築物の高さ限界)としての制限が適用されないのです。

水路や隣地があることによって道路斜線制限が適用されないなんてことはおかしいのです。

そのため、小規模な水路がある場合でも道路斜線制限を適用させて、敷地の高さ制限を確認します。

なお、敷地側でセットバック(建築基準法第56条第2項の適用)することにより、道路の反対側からセットバック部分の距離部分を緩和として適用するかどうかについては、特定行政庁によって取り扱いが異なることが考えられるため、事前に相談が必要となります。

参考記事
>>道路斜線制限の基礎知識(建築・宅建初心者向け)

道路斜線制限の基礎知識(建築・宅建初心者向け)






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