「国土の長期展望最終とりまとめ」今後、10万人都市圏(地域生活圏)重要になる。

どうもみなさんこんにちは!
Yamakenです。近年、コロナもあって登山に行けていないので、そのうち”やまけん”から猫好きの”ねこけん”とかにするかもしれませんww。

ということで今日も書いていきたいと思います。




国土の長期展望とは?

「国土の長期展望」は知ってます??

あまり知らない方もいらっしゃると思うので、簡単に解説すると、国土審議会計画推進部会国土の長期展望専門委員会が検討を進めているもので、「人口減少の進行、急速な高齢化等を踏まえた国土の長期展望を行い、将来的な国土の重要課題について調査」しているものです。

この結果である長期展望は、国土審議会計画推進部会に報告することとなっています。

めっちゃ分からんという声が聞こえてきそうです。すみません。

簡単に言うと、今後の国土の土地利用のあり方を考える審議会に位置付けられた委員会で、都市計画に大きく関わってくる国の重要な会議です。

建築を生業にされている方であれば、この土地では土地利用ができるのに、こっちの土地では規制が掛かっているといった事に遭遇したことがあるのではないでしょうか?そうした事案の根底にある方針が国土利用計画に通ずるもので、国土の長期展望にも関わってきます。

この国土の長期展望専門委員会で1年半かけて議論してきたのが国土の長期展望です。

今回、令和3年5月20日に、国土の長期展望がとりまとめが行われ、その中でも、”今後の国土づくりの目標とその実現に向けた基本的方針”が示されたので、ビジネスに関係しますから、簡単に解説しようと思います。

時間が無い方は次の項を読み飛ばしてもOKです。

国土づくりの究極の目標は、真の豊さ?

はじめに、国土づくりの目標なのですが、今から30年先である2050年の”究極目標”として、『真の豊さ』としています。

究極目標!!(笑った人いるでしょ。ダメだよ笑っちゃwww)

取りまとめになんて書いてあるかと言うと次のように書かれています。
国の資料だからかなりに真面目に書いてあるんですけど、これ書いた人、絶対に小説家や脚本家になりたかった人なん?という感じに仕上がっていているんですけど。

2050 年を見据えて目指す国土づくりの究極目標は、「『真の豊かさ』を実感できる国土」である。 「真の豊かさ」とは個々人の価値観に基づくもので多様であり、それが何かを一律に示すことはできないが、個々人がそれを追い求める上での共通の土台は存在し、それは以下のようなものであると考えている。

す、すごっ!!勝手に”共通言語”が決められてるやん。共通の土台って、最初読んだとき”台本”かと思ったよ。(あっ、別に悪い意味じゃないですよ・・・笑)

じゃあ、共通の土台ってなんなん?ということで4つ示されています。結構重要なことが書かれているので、それぞれ引用して解説してみます。

ちなみにおもしろおかしく解説しているので、もうもっと真面目な話を聞きたいのだ!!という方は読み飛ばしてください。

共通の土台  安全・安心

災害が発生しても、国民の生命・財産等を守り、社会・経済活動の持続性を確保できることが重要である。 また、怪我や病気にもすぐに対応できる医療体制の充実も必要である 。特に近年の災害の頻発化や新型コロナウイルスの感染拡大により「いのち」に対する不安がこれまで以上に高まっており、対応が求められている。また、安心の観点からは、将来にわたり地域での暮らしを維持し続けられることも重要であり、そのためにもインフラ等の生活基盤や水・食料等の確保、農山漁村地域の集落機能の維持・発揮、地球環境問題への対応、国土の適正管理等が適切に行われていく必要がある。

「国土の長期展望」最終とりまとめ(案)

やっぱり一番に置かれている部分ですよね。この日本、近年は特に災害が多いので、災害に対して安心して暮らせるか?と問われてると、決して100%とは言えない状況にあると思います。

その上、一度、災害が起きると復旧までに多大な時間と労力がかかり、経済に壊滅的なダメージを与えることになりますから、安全・安心は最も重要に考えた方がいいですよね。

上記の文章でただ一つだけ違うかな?と思うのは、「新型コロナウイルスの感染拡大によりいのちに対する不安」ではなくて、「新型コロナウイルスの感染拡大”対策”によりいのちに対する不安」かな・・・。決して政府批判をしたいわけではないけど、論理的に理由を説明できない対策が行われていると思うよ〜(例えば、飲食店を活用したひとり飲みはどうしてダメなのか説明が行われていない)。

共通の土台  自由・多様

価値観が多様化するなか、人生100 年時代を迎え、多様な選択肢の中から、テレワークや兼業・副業も含め自らのライフスタイルに見合った働き方や、二地域居住や多地域居住も含め人生の各ステージにおいて望ましいと考える暮らし方、職業や趣味など自分の価値観に合った生き方を、自由に選択できることが重要である。

「国土の長期展望」最終とりまとめ(案)

いいこと、言ってますよね。(上から目線ですみません)
この考え方を否定する人はまずいないんじゃないかな〜と思います。

共通の土台  快適・喜び

公共交通サービスや買い物等の都市的機能等が確保され、日々の暮らしにおいて利便性が高いことに加え、そのような快適な暮らしを維持していくためにも、経済が成長し「稼ぐ力」を維持し続けるという「物の豊かさ」は引き続き重要である。 また、自然・歴史・伝統・文化等に富み、環境が快適であるとともに、若者や女性を中心に広がる社会に対する閉塞感を乗り越え、個々人が生きがいや働きがいなど自らが価値を感じるものを追い求めることができる言わば「心の豊かさ」が、価値観が多様化する今日では、特に重要となっている。

「国土の長期展望」最終とりまとめ(案)

この文章も一見、良いことだけ言っているように聞こえるけど、最初の公共交通サービスや都市的機能等が確保されと言うところに、”どこで”という文言が入っていないので、変な感じはするけど理念的なものだから仕方ないのかなー。

なんだかんだ言っても、誰にでも欲しい物はあるから、物の豊さを追求することは悪いことではないですよね。

ただし、次の文書です。笑(既に笑ってますやん)
「若者や女性を中心に広がる社会に対する閉塞感」って、確かにそうだけど、若者や女性限定って、この人達以外にはないんかいw
というか決めつけているところが面白い。

高齢者のじいさんばあさんに生き甲斐をつくってあげないと、閉塞感で本当にただ生きているだけになっちゃわない?!まぁ、いいのかな。いずれにしても、心の豊かさはどの世代でも大切です。

共通の土台  対流・共生

今般のコロナ禍において、人と人とのつながりの重要性も再認識されたところであるが、「真の豊かさ」を実感するためには、様々なものに触れ、つながり、新たな価値を創造していくことができる環境が重要であり、その実現に向け、人・モノ・情報が様々な形で対流(交流)できる環境を維持・発展させていく必要がある。 また、その対流の源泉となるものは多様性である。性別、年齢、国籍、障害の有無等に 関わらず個々人の価値観を尊重し、この地域、この国土、この地球に住まう者同士として支え合い、共感し、共に生きる社会を構築していく必要がある。

「国土の長期展望」最終とりまとめ(案)

対流とは交流のことで、ちゃんと人とつながってイノベーションを起こしていこう!!とする考えみたいです。そして、助け合いと共感です。共感に関しては、かなりマインド系に寄っていると思いますけど、かなり重要だと思う。

この上で、最終とりまとめでは、最後に次のように書かれています。
いい言葉で綴られていると思うので参考までに掲載しておきます。

真の豊さの実現のために

デジタルの世界では、リアルの世界とは異なり、その根底となる部分に国境がなく、常に国際競争にさらされることになる。また、リアルの世界でも環境問題など地球全体での課題が生じている。これから我々はこのような厳しい世界で生きていくこととなるが、一方でこのデジタルとリアルが融合する世界は、より効率的で生産性が高く、自由で多様な社会を我々に提供する可能性を有している。この世界で生き抜き、「真の豊かさ」を実現していくためには、個々人がそのための力(リテラシー)を身につけていくほかに道はない。そのためにも、人生 100 年時代を迎える中で、リカレント教育も含めた人材育成の充実や、何度でもチャレンジできる失敗に寛容な社会の実現により、働きがいや生きがいを感じられる国土を目指していくべきではないか。

「国土の長期展望」最終とりまとめ(案)

そのとお〜〜り!!政府に頼るな。自分で頑張るしか道はない!
と言ってくれています(国が言っていいのかどうかはありますけ、その通りだなと思います。)

また、何度でもチャレンジできる失敗に寛容な社会の実現なんて言葉。これまでの国には無い時代を反映した若者や中年に刺さるいい言葉だなと思っちゃってます。

地域生活圏の維持・強化が図られる予定

ここからが結構真面目な話です。特に地方都市に関して重要なことが書かれています。

都市政策を行う上で最も重要な指標の一つである都市の人口ですが、従来は、効率的な都市運営を図るのであれば人口30万人前後が目安とされてきたのですが、これからは10万人前後の都市圏(一市町村のみならず、連携市町村も含む1時間から1時間半の圏域)を目安とする都市政策が行われるようになります。

というのも、会津若松市でのスマートシティの取り組みを取り入れているから?なのかなと思われる文書がちらほら見受けられるのですが、デジタル技術の進展や情報基盤の充実などを踏まえて考えているようです。むしろ10万人前後の方が住民密着型のきめ細やかなサービスを提供しやすいとしています。

人口減少が急速に進んできているので、人口規模が極端に少ない地域のあり方を含めて、持続していくことが困難な地域を自治体連携を図るなり合併するなりしてどうにかして、対処したい国のおもいが表れているように思います。

地域生活圏とは?

通勤・通学を始め多くの住民の普段の行動が域内で完結し、総合的な買い物サービス、 救命救急を担える医療機関、大学等の高等教育機関、鉄道やバスなど圏域内外の交通手 段等の都市的機能が提供されるなど、日常の生活の基盤
*出典:「国土の長期展望」最終とりまとめ(案)

この地域生活圏の取り組みも最終とりまとめに例示として記載されていますが、現在、国土交通省がメインで進めているスマートシティやコンパクトシティ、ウォーカブルといった主要施策が書かれているので、大体の国の動きをわかっている方には新鮮味が無いかもしれませんが、勉強するんだ!と興味がある方は、国土の長期展望最終とりまとめをご覧になってみてください。

そして、真の豊かさについて書かれていいます。下記にリンクを貼っておきます。

>>https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/kokudo03_sg_000238.html

いずれにしても、国では、人口10万人前後の地域生活圏の実現に向けて自治体を支援すべきとしているので、この人口以下の地域では遅かれ早かれに周辺都市と連携して10万人以上を目指すか、周囲の力ある自治体に吸収される(自然淘汰)されるのは明白かなと思うところ。

また、人口10万人都市圏でも持続可能な都市運営を実現されるため、スマートシティの取り組み(特にデータ連携基盤の整備)が一層、加速すると思うので、注視した方がよさそうです。

とはいえですけど、画一的なデータ連携基盤で行政と連携させるためには某大手企業の一人勝ちみたいにならないようにだけして欲しいところ。

人口規模が小さければ小さいほどデジタルに明るい職員が不足しているはずですので、都道府県が決めたことを一律に導入みたいなことになりかねないかなと思っています(もちろん、そのシステムが最適であればいいんですけど、Japan製はシンプルなものが少ないのでちょっと危惧しています)。

それから具体的な取り組みにあった次の文言。

地域の閉塞感の要因とされる男女の役割分担意識などの因習的な価値観の払拭や、多様性を受け入れ認め合う社会の構築

ぜひとも実現して欲しいなと思います(土地利用の観点からどのように政策を行なっていくのか難しいところですけど、いろんなやり方がありそう)。

まずは、土地利用に関することじゃないけど、結婚制度廃止かなwwwそれにより、紙切れの繋がりによる古い考えの親族からいつでも逃げられるようにする。(なんてね。)

補足

現行の第二次国土形成計画は2015年から概ね10 年間を目標とする計画ですが、10年を待たずして見直すべきという考え方も示されているので、今後、第三次国土形成計画の策定が進むことが想定されます。つまり、都市計画も最終とりまとめに沿って法令の改正も考えられるかな?と思うところ。

しかしながら、現在の都市計画は今回の長期展望最終とりまとめと方向性はズレていないので、大々的な修正にはならないと思っています。

ということで余談を含めて以上です。それではまた〜〜〜。






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