この記事では建築士法に基づく建築物の設計・監理において「誰でも建築設計・監理可能な規模」と、参考までに、自力で建築する方法(参考書籍の紹介)を簡単に解説しています。
なお、この記事は、勉強好きで努力家の方が対象ですので、自分には無理だな〜と思う方は、悩まずに建築士に相談してみてください。
こんにちは。やまけん(@yama_architect)です^ ^
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それでは、はじめに誰も建築設計可能な建築物の範囲(規模)について解説します。
誰でも設計・監理することができる範囲
建築士法では、建築物を新築する場合において、建築士ではないと設計・監理をしてはならない建築物の範囲が定められています(下表参照)
また、建築物を増築・改築・建築物の大規模の修繕・大規模の模様替をする場合は、当該増築・改築・修繕・模様替に係る部分を新築するものとみなされます。
木造建築物の場合には、高さが13m以下かつ軒高が9m以下で2階以下、さらに延べ面積が100㎡以下であれば建築士の資格は不要です。一方で木造以外の場合には、延べ面積が30㎡以下と規定されています。
*条例により延べ面積を引き下げている自治体もありますので、最終的な確認は、特定行政庁にご相談ください。
構造 | 規模等 |
---|---|
木造 | ①建築物高さ:13m以下、かつ軒高さ:9m以下 ②2階以下 ③延べ面積:100㎡以下* |
木造以外 (鉄骨造、鉄筋コンクリート造など) | ①建築物高さ:13m以下、かつ軒高さ:9m以下 ②2階以下 ③延べ面積:30㎡以下 |
*条例により50㎡以下に引き下げている自治体もあり(兵庫県)
参考:自力で設計し建築確認申請まで行う方法
建築士の資格を有していない場合、建築確認申請時における特例を使うことができないため、手続きが非常に大変(基礎図や構造図等を作成し、申請する必要があり、申請側・チェック側ともに大変)です。
それでもなお、建築設計から確認申請まで自分で行いたいと考えている方向けに必要な書籍をお伝えします。
あとは、勉強あるのみです。
ちなみにですが、自分で勉強しながら設計する時間と建築士に依頼する時間を比べてみて、なおも自分で行った方がベネフィットが高いと思う場合にのみ考えてください。
*例えば、車庫や倉庫を建築するのに自分で設計し建築確認申請を出していたら時間がもったいないです(建築士に依頼すれば速やかに手続きしてくれるはずです。)
ですので、木造構造と仮定して必要な書籍をお伝えします。
なお、以下に掲載する書籍はあくまでも参考程度に掲載しておりますので、購入後における建築確認申請はおのおの頑張ってみてください。(無責任ですみません)
まずは、木造構造の基礎となるRC基礎です。
RC基礎については、建築基準法の告示で定められており、誰も容易にイメージすることが可能ですが、次のような書籍を読むことでさらにイメージが深まるのと、RC基礎配筋等の知識が必要となりますので、こうした基礎設計図書は必ず必要です。
続いて、木構造とは何かを知ります。木造と言っても単純に組み上げれば良いというわけではなく、壁量等の計算や金物の設計など、構造計算までは不要なものの、建築基準法に基づく簡易的な設計を必ず実施します。
壁量等の計算については、こちらの書籍が便利です。その名のとおり一人でも理解しやすい形で演習ノートとなっています。
設計図作成においては、JWCAD(フリー)が必要となります。こちらの書籍などが便利です。
最後に建築確認申請に必要な書籍をご覧ください。