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【合格率9.9%】2022年一級建築士試験結果(合格者)が発表されました!

この記事では、令和4年12月26日(月)に発表が行われた令和4年一級建築士試験の結果について、簡単かつ分かりやすく独断と偏見で考察しています。

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最終合格率は9.9%

最終合格率は前回の令和3年度と同じく9.9%、製図試験に限って見てみると、前回は35.9%だったのが、2.9%マイナスで33.0%という結果となっています。

表には掲載していませんが、年々最終合格率が下がっていて、令和3年より前は10〜12%と前後でしたが、前回に続き2年連続10%未満ですから、今後も10%未満に抑えるようにしていくんでしょうか。これに関しては来年度(令和5年度)の傾向が気になります。

学科試験の合格率が前回よりも高く、合格者数も約1,500人ほど多かった(R3:4,832人→R4:6,289人)というのもあって、通常よりも製図試験の合格ラインが高くなったのかなと思われます。

ちなみにランク別割合ですが、令和3年と令和4年を比較すると次のようになります。

試験年度ランクⅠランクⅡランクⅢランクⅣ最終合格率
令和3年度35.96.326.930.99.9
令和4年度(今回)33.06.132.428.59.9
令和3年度・令和4年度のランク割合の比較

*ランクの区分(ランクⅠのみ合格)
ランクⅠ:知識及び技能を有するもの
ランクⅡ:知識及び技能が不足しているもの
ランクⅢ:知識及び技能が著しく不足しているもの
ランクⅣ:設計条件及び要求図書に対する重大な不適合に該当するもの

今回の試験では、前回よりもランクⅢの割合が増加していると考えられますが、不適合の例示として「地盤条件や経済性を踏まえた基礎の構造不適格」が掲げられているので、杭基礎を描くことができなかった方が不合格となっているのかなと考えられるところです。

なお、上記の地盤条件以外にも、「要求している主要な室等の床面積の不適合」「階段の不成立」、「道路高さ制限」、「避難経路」が記載されてました。床面積の不適合と道路高さ制限は毎年度記載されますが、階段の不成立に関しては初めての記載でしたので、ちょっとしたミスが多かったのかもですね。

新制度受験者の割合が上昇

2020年度試験から開始された新制度による受験者の割合と人数が増加しています。

新制度では建築系大学卒であれば2年の実務経験不要で受験(資格登録には2年以上の実務経験が必要)することができるため、会社員や公務員よりも勉強時間が確保できる学生の割合が増加しているのかなと想定されるところです。

合格者の3割が新制度で、そのうち、22・23歳が300名近く(合格者の1割)の状況となっています(下図の棒グラフ参照)。

令和2年度令和3年度令和4年度
合格者数・合格者割合672人
17.7%
930人
24.7%
1,003人
28.9%
新制度受験者の合格者割合と合格者数の推移

この新制度のうち学生については、勉強時間の確保で大学生の方が有利と考えられますから、従来制度の受験者は以前よりも勉強量を増やさないと、製図試験にすら到達できない可能性が高くなっているので、いかに効率よく勉強することが今後も重要になりそうです。

来年は3割以上を新制度受験者が占めるかもです。

なお、新制度による合格者の平均年齢は25.9歳となっているのは、30歳以上の方でも実務経験なしで試験に挑戦され合格されている方が一定数いるからのようです。(下図参照)

出典:https://www.mlit.go.jp/report/press/house05_hh_000950.html

まとめ

ということで令和4年度一級建築士結果を簡単にまとめました。合格された3,473名の方、おめでとうございます。

>>>大学別合格者数ランキング(過去7年間)






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YamaKen都市計画(まちづくり)を通じて都市を美しくしたい人
【資格】一級建築士、一級建築基準適合判定資格者、宅建士など 【実績・現在】元国と地方自治の役人:建築行政・都市計画行政・公共交通行政・まちづくりなどを10年以上経験 / 現在は、地元でまちづくり会社を運営し、都市に関わるコンサルタントや住宅設計、執筆活動を行っています。