敷地内通路の幅員の解説と平成30年改正に伴う幅員の緩和

今回は、法第35条(特殊建築物等の避難及び消化に関する技術的基準)が規定される建築物において適用される令第128条の「敷地内通路の幅員」についての解説です。

こんにちは。やまけんです!

特殊建築物等の敷地内通路の幅は1.5m以上という制限があったわけですが、なんと、この規定が緩和されるようです。
そもそも、1.5mもない敷地内通路ってどないやねんって思うかもしれませんが、少々お付き合いください・・・笑

ちなみ写真は熊本城内の敷地内通路です。笑

はじめに(敷地内通路とは)

敷地内通路の規定は、施行令第128条に規定されています。

(建築基準法施行令第128条:敷地内の通路)
 敷地内には、第123条第2項の屋外に設ける避難階段及び第125条第1項の出口から道又は公園、広場その他の空地に通ずる幅員が1.5m以上の通路を設けなければならない。

簡単にいうと、「建築物の出口から道等までの経路幅を1.5m以上確保しないさい」というものです。

ちなみにここでいう「道」とは、令第20条第2項第一号に規定されていますが、この「道」については、この規定自体が都市計画区域外においても適用されるため、「道路」としていないだけで、実務的には、建築基準法上の道路と覚えておいて問題はないと思います。

なお、ちょっと専門的な扱いになりますが、通路の幅の取り方や、ピロティなどにおける通路幅の考え方などは、「防火避難規定の解説」を確認することをお勧めします。

建築物の防火避難規定の解説2016

通路幅を確保しなければならない建築物は?

法第35条が適用される建築物が対象です。
一般的には、特殊建築物ですね。

法第35条及び特殊建築物については、こちらの記事をご覧ください。
▶︎建築基準法第35条の適用を受ける建築物を分かりやすく解説(ブログ内リンク)▶︎  建築基準法第35条の適用を受ける建築物を分かりやすく解説

平成30年改正による緩和の内容

以下の建築物は、在館者が少なく、敷地内通路における滞留のおそれが少ないという理由で、敷地内通路の幅員を90㎝以上とすることができるになるようです。

国によると、改正の背景として、説明会資料では次のように記載されています。

○敷地内通路については、建築物から在館者が一斉に避難した場合に、通路の途中で滞留が生じ、安全な空地に至るまでの避難に支障を来すことがないようにするため、幅員を1.5mとすることとしている。

○したがって、小規模な建築物であれば在館者数が少ないことから、滞留が発生しにくく、必ずしも敷地内通路の幅員を1.5m以上のとしなくても本規則の目的を達成可能することができる。

○これまでの歩行実験等から得られた知見を踏まえると、具体的には、階数3以下で延べ面積を200m²未満の建築物であれ ば、敷地内通路の幅員を90cm以上確保することで、避難中に通路での滞留が発生しないことがわかっている。

そのため、次の建築物については、敷地内通路の幅員を90㎝以上に緩和することになったようです。

・階数:3階以下
・延べ面積:200㎡未満


※出典:「平成30年建築基準法改正に関する説明会(第2弾) 国土交通省」

小規模建築物が多いと想定される民泊関連の緩和と捉えるべきだと思いますが、実際、小規模建築物であれば、在館者数が少ないのは確かですので、敷地内通路に1.5m以上の幅員を求めなくても良いのかなと思いますので、柔軟な規定の緩和と考えていいのかもしれません。

施行日は?

現在のところ未定です。
しかしながら、平成30年6月27日に公布された法律に基づくものですので、法律の施行が公布の日から1年以内とされていますから、もう少ししたら判明するはずです。

当ブログでも、施行日が分かりましたら、お知らせします!

☑️施行日が2019年6月25日に決定しました!!
▶️改正建築基準法の施行日が決定![令和元年6月25日に施行]

まとめ

「敷地内通路」の規定を解説しました。
基本的には、特殊建築物であれば、敷地内通路として1.5m以上の幅の確保が必要と認識しておく程度で良いと思います。

最後まで、お読み頂きありがとうございました٩( ‘ω’ )و