第一種住居地域の用途制限(何が建築できるのか)

今回は、第一種住居地域内の用途制限についての解説です。
住居系用途地域としては、第一種低層住居専用地域→第二種低層住居専用地域→田園住居地域→第一種中高層住居専用地域→第二種中高層住居専用地域に次いで制限が厳しい地域となっています。
なお、日本国内で1番指定されている※1用途地域です。

こんにちは!!建築士のやまけんと申します^ ^

第一種住居地域内の用途制限については、”建築してはならない建築物”が列挙されており、列挙されている以外の用途に供する建築物を建築することが可能です。

なお、建築基準法第48条において、”建築してはならない建築物”に列挙されている用途でも、特定行政庁による例外許可規定が設けられており、特定行政庁による裁量のもと建築することが可能です。ただし、よほどの理由が無い限り、例外許可はありえませんからご注意ください。

ではでは、「第一種住居地域」において何が建築できるのか、分かるように書いていきます(自己満足だったらごめんなさい。笑)

※1 423,528ha/1,864,092ha=22.7%  出典:都市計画現況調査(平成29年3月)国土交通省




第一種住居地域とは

都市計画法第9条第5項において、次のように規定されています。

住居の環境を保護するため定める地域

第一種低層住居専用地域から第二種中高層住居専用地域までの用途地域の趣旨と異なる点は、住居の前に”良好な”という文言が無いことです。
つまり、住居環境は保護するけど、単純に良好では無いよということです。
用途制限の内容を確認すると分かりますが、比較的集客性の高い用途の立地が可能なので、自動車交通による騒音等の問題が生じる可能性が高いからだと思われます。
とはいえ、準工業や工業地域よりも住居環境は圧倒的に上位です。比べる必要もないですね。

具体的な制限については、建築基準法第48条第5項に規定されています。

第一種住居地域内の建築物の制限

建築物の用途制限については、建築基準法第48条第5項ー法別表第2(ほ)項に規定されています。
繰り返しですが、法律では、”建築してはならない建築物”として整理されています。

[第一種住居地域内で建築してはならない建築物

*出典:国土交通省

以下は、建築してはならない建築物を列挙しています。

(へ)項第一号〜第五号

◾️(へ)項第一号〜第五号・・・(へ項とは、第二種住居地域です)
▶️住居の環境を害する恐れがない工場、危険物の貯蔵又は処理、近隣商業・商業地域に建築不可のもの
関連記事商業・近隣商業用途地域の建築制限(用途制限、日影制限・容積率・建蔽率)

▶️工場(作業場の床面積の合計が50㎡超)
▶️劇場、映画館、演芸場、観覧場、ナイトクラブ等
▶️単独車庫(床面積300㎡超、3階以上)
▶️倉庫業を営む倉庫
関連記事倉庫業を営む倉庫とは?どの用途地域で建築することができるのか、解説します。

②マージャン屋、ぱちんこ屋、射的場、勝馬投票券発売所、場外券売場等

③カラオケボックス等

④(は)項に掲げる建築物以外の用途が3,000㎡を超えるもの
※(は)項とは、第一種中高層住居専用地域内に建築することができる建築物

▶️第一種中高層住居専用地域内で建築できない用途(は項において、”建築することができる建築物”とされる以外のもの)に供するものは、その用途に供する部分の床面積合計は3,000㎡を超えてはならないということ。第一種中高層住居専用地域内の用途制限については下記の関連記事をご覧ください。

(ちょっと補足)
※よくある誤解として、店舗ですが、店舗は第一種中高層住居専用地域内に建築することができるため、第一種住居地域では床面積制限がないのでは?と思ってしまうことがあります。
しかしながら、法律上は、「(は)項に掲げる建築物以外の建築物の用途に供するもの」とあり、つまり、店舗であれば、床面積が500㎡を超えれば、この”(は)項に掲げる建築物以外の建築物の用途”に該当します。よって、3,000㎡を超える店舗は建築不可となります。

関連記事
☑️第一種中高層住居専用地域内の用途制限(何が建築できるのか)

 

補足

第一種住居地域と第二種住居地域の用途制限はほぼ同じですが、一点だけ異なるのが、店舗等の床面積制限です。第一種住居は3,000㎡以下ですが、第二種住居では10,000㎡以下まで建築可能です。

また、何度も繰り返しとなりますが、あくまでも”建築してはならない建築物”なので、別表第(ほ)に掲げられている建築物以外は建築することが可能です。

ご覧いただきましてありがとうございます。皆さまの参考になれば幸いです。