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【浸水被害軽減地区とは?】不動産取引における重要事項説明の解説

こんにちは!やまけん(@yama_architect)です。

建築や都市計画に関する情報を発信しているブロガーです。

今回、この記事で解説する水防法第15条の8は、不動産取引における重要事項説明事項(その他の法令上の制限)として調査する内容となっており、宅建業法施行令第3条第1項第18の5号に規定されています。

では、重要事項説明において何が対象となるのか。その概要について説明します。




重要事項説明:水防法第15条の8

※出典:国土交通省

 

水防法は、この法律の目的にも書いていますが、水害被害の軽減などを目的に定められた法律です。

取引する物件が洪水浸水想定区域に指定されているかどうかなどを説明する省令の改正が令和元年の8月に義務付けられましたが、今回説明する内容と関係する法律がこの水防法です。

【水防法第1条(目的)】
この法律は、洪水、雨水出水、津波又は高潮に際し、水災を警戒し、防御し、及びこれによる被害を軽減し、もって公共の安全を保持することを目的とする。

でもってですね、宅建業法第35条から規定される施行令第3条第1項第18の5号に規定されています。

この第18の5号に、「水防法第15条の8」が明記されているのです。

 

この水防法第15条の8ですが、簡単に要約すると、浸水被害軽減地区内の土地において、土地の掘削や盛土、切土などを行おうとする者は、着工する30日前までに水防管理者に届出をしなければならないとするものです。
水防管理団体である市町村の長 又は 水防事務組合の管理者若しくは長若しくは水害予防組合の管理者

【水防法第15条の8(行為の届出等)】
浸水被害軽減地区内の土地
において土地の掘削、盛土又は切土その他土地の形状を変更する行為をしようとする者は、当該行為に着手する日の30日前までに、国土交通省令で定めるところにより、行為の種類、場所、設計又は施行方法、着手予定日その他国土交通省令で定める事項を水防管理者に届け出なければならない。ただし、通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で政令で定めるもの及び非常災害のため必要な応急措置として行う行為については、この限りでない。

この法律に記載されているように、重要事項説明の対象となるかどうかは、取引する土地が、『浸水被害軽減地区』に該当するかどうかが大切なポイントとなってきます。

この「浸水被害軽減地区」ですが、水防法第15条の6に規定されています。

浸水被害軽減地区とは

『浸水被害軽減地区』については水防法第15条の6に規定されています。

イメージとしては、次のようなものです(ちょっと汚くてすみません・・・www)。現時点(このブログの更新日)において、岐阜県輪之内町にのみ指定(平成30年3月)されています。→「福束輪中堤」

なお、今後は流域治水の名のもとや水害対策として整備されたり新たに指定される可能性は十分にありえるものです。ちなみに、平成29年の水防法改正により新たに規定されているものです。

【水防法第15条の6】
洪水浸水想定区域(当該区域に隣接し、又は近接する区域を含み、河川区域(河川法第6条第1項に規定する河川区域をいう。)を除く。)輪中堤防その他の帯状の盛土構造物が存する土地(その状況がこれに類するものとして国土交通省令で定める土地を含む。)の区域であって浸水の拡大を抑制する効用があると認められるもの
省令第19条の2(抜粋):河川の氾濫により流路沿いに繰り返し土砂が堆積し、周囲の土地より高くなった帯状の土地(自然堤防)

重要事項において説明する内容

現在のところ、岐阜県輪之内町以外は指定されていませんが、指定されている土地の取引を行う場合には、その土地の掘削や盛土、切土などを行う場合には、行為に着手する30日前までに水防管理者に設置しなければならない旨を説明します。なお、水防法施行令第1条に規定されている維持管理に関する内容については届出不要です。

 

重要事項で説明する内容

浸水被害軽減地区内の土地において土地の掘削、盛土又は切土その他土地の形状を変更する行為(形状変更行為)をしようとする者は、当該行為に着手する日の30日前までに水防管理者に届け出なければならない旨を買主に説明します。ただし、通常の管理行為、軽易な行為等を除く。
※政令第1条
・浸水被害軽減地区内の土地の維持管理のために行う行為
・仮設の建築物の建築その他の浸水被害軽減地区内の土地を一時的な利用に供する目的で行う行為(当該利用に供された後に当該浸水被害軽減地区が有する浸水の拡大を抑制する効用が当該行為前の状態に回復されることが確実な場合に限る。)

まとめ

この記事では、洪水浸水想定区域内に指定される『浸水被害軽減地区』内の取引における重要事項説明について説明しました。

現時点においては、指定されている地区が全国一箇所のみですのであまり注意する必要はありませんが、これから水害が増えてきて、その対策の一環として指定されたり整備される可能性は十分にありますので、河川に近いところで土地取引が行われる場合は一応留意するくらいでいいのかなと思います。

『〇〇市町村 浸水被害軽減地区』でGoogle検索を行えば、指定される可能性がある場合にはその動向は分かるかなと思われます。

ということで以上です。参考になれば幸いです。






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ABOUT US
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YamaKen都市計画(まちづくり)を通じて都市を美しくしたい人
【資格】一級建築士、一級建築基準適合判定資格者、宅建士など 【実績・現在】元国と地方自治の役人:建築行政・都市計画行政・公共交通行政・まちづくりなどを10年以上経験 / 現在は、地元でまちづくり会社を運営し、都市に関わるコンサルタントや住宅設計、執筆活動を行っています。