こんにちは!やまけんです。
建築や都市計画、不動産に関して普段の業務に役立つ情報を発信している元行政人です。
先日、相談案件がありました。ちょっとないんじゃないと思ったので書きます。
セットバックの問題
以前にも同じような記事を書いたこと(この記事の最後にリンクを貼っておきます)があるのですが、ちょっと大袈裟に聞こえるかもしれません。
けれど、不動産関係者や建築士、土地持ちの方にはぜひ伝えたいことです。
街区入り口の土地を所有する方は、その街区に住む方の生命と財産を握っていると言っても過言ではないと思うのです。
先日、こんな相談メールがありました。
「道幅が狭い道沿いに暮らしているだけど、家まで救急車が入ってこれなくて、大通りまでの数百m父を運んで大変な思いをした。街区の入り口に住む方がセットバックしない所為で救急車が入って来れない。」
「街区の入り口の方に、セットバックするように言えないものなの?」
どのような状況かというとこんな感じ。
建築基準法第42条第2項の規定では、幅員が4m未満の道路に面して建築するときに道路中心から2mのセットバック(セットバック部分は道路用地となり工作物の建築は不可)が義務付けられています。
この義務が課せられるのは再建築する場合です。つまり、建築以外の行為(住宅のリフォーム)やそもそも建築しない場合には、義務が課せられることはなく、そのため永久にセットバックされることはなく、道路が広がることはありません。
また、グレーなケースとしては、セットバック部分に塀がある場合にその解体を逃れるために、敷地を分筆して建築確認申請上の敷地はセットバックが発生しないようにする方もいます。(←こんなことされたら二度と4m以上の道路は実現不可です)
確かに、街区の入口の方であれば、なんで自分だけ?と思う気持ちは分からないことはないです。けど、セットバックを逃れる理由にはならないよね。
何が問題なの?
セットバックの有無が問題ではなくて、セットバックされないことで緊急車両が通行ができないために、人命救助が遅れる可能性が高まることが一番の問題です。
先祖伝来の土地とか自分だけデメリットとか言っている場合じゃないと思うのですが、理由抜きしてさっさとセットバックしなよ!!と思うのですがわたしがおかしいのかな・・・笑
セットバック逃れ人の特徴
元行政人だったので、セットバックに関してはいろんな考えを持った人と遭遇していますw
セットバックしなくて良い方法を教えて!と言ってくる方やセットバックは正義ではないと自分が正しいと恫喝してくる方など、サイコパス?!みたいな人がめっちゃ多いです。なんなら建築基準法をまもるべき建築士がタックを組むことさえあります。笑
- 自分だけ損することが嫌い
- 他者貢献なんて絶対にしない
- 言い訳ばかり言っている
という偏見の塊みたいな伝え方ですが、つまり、自分が正しいと思っている。たまに一定数のカバートアグレッションもいます。
てか、長期的にみてもデメリットしかないです。わたしだったら、仮に消防車が入って来れなくて延焼に巻き込まれたら確実に街区の入り口の方を訴えます。
緊急車両が入って来れないのはマズい・・・
こうしたケースでは、旧市街地と呼ばれる江戸時代からの土地であることもあり、木造密集市街地であることから、火災が起きると短い時間で延焼する恐れがあります。消防車入れなくて延焼したら洒落にならなくない・・・?
たった一人の非協力者がいるために人命や財産に影響を及ぼすって合理的じゃないと思うのです。
とはいっても、やらない・できない人にいくらお願い・義務化してもやりませんよね〜社会のルールを守っている人だけではないのが社会です。
どうやってそうした非善良系の思考になってしまうのか理解する気もないし付き合う気もないのでどうでもいいのですが、それに対して、行政さんが「地域住民でなんとかしないさい」とか、「民民の問題です」とか言ってる場合じゃないと思う。
行政支援の必要性
こういう事案の解決のために税金を使った方が投資効果が高いと思います。
道路が広がれば土地の評価も変わるし結果的に税収増になる可能性だってあるじゃんか・・・
どんなことでもそうですけど、人って長期的にみて結果的に自分のプラスになる可能性があることが見えておらず目先の金に走ってしまうことが多いので、一市民としてはこうした小さな解決策でも地域経済がプラスになる取り組みを進めてほしいなと思います。
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