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【地方創生】人口というパイの奪い合いに地方都市の未来はあるの?

こんにちは。やまけん(@yama_architect)です^ ^
YamakenBlogでは、建築や都市計画、不動産に関して業務に役立つ豆知識を発信しています♪

近年、まちづくりの中で良く耳にするようになった『パイの奪い合い』という言葉について考えてみたので、興味のある方は一緒に考えてみてくださいませ。




市街地の人口は増加を続けている

都市計画のみならず全ての経済活動で人口や人口密度は基本になりますよね。

つまり、「人口」が都市にとって重要なファクターです。そのため、人口を増加させるために注力しているのが現在の地方創生です。地方創生=人口増加 のようなものです。

このことが『人口というパイの奪い合い』に発展していると言われているのです。出生率が改善すればいいのですが、経済が発展すると晩婚化するのが都市の宿命のようです・・・ですから、国内のある地域から異なる地域への移住によって人口を増加せざるを得ない状況です。

移民はというと、日本が移住政策に力を入れていないことと、日本に多い排他・閉鎖的な思考が海外の受け入れを難しくしていることと、近年は諸外国の中で日本の賃金の低さが目立ちはじめているので、移住を積極的に行ってもわざわざマイノリティの言語を習得しながら移住したい人は少ないのではないでしょうか。

今後、日本の総人口は減少する一方です。ですから、総量が減っていく中で各自治体が生き残りをかけて人口を増やす(移住)取り組みに力を入れている状況にあります。

国土交通省が公表している都市計画現況調査によると、2005年の市街化区域内の人口は85,763千人だったところが2020年には、89,365千人に増加しています。

つまり、15年間で市街地の人口は約360万人も増加していることになります。
なお、2019年と2020年を比較すると約200千人増加、一方で都市計画区域全体としては約4.5万人減少しています。

国内の市街化区域人口
(千人)
国内の都市計画区域人口
(千人)
2005年85,763118,273
2012年87,654119,798
2019年89,161119,988
2020年89,365119,943
出典:都市計画現況調査(国土交通省)

日本の総人口が減少する中においても利便性の高い市街地(都市部)に人が移住していくことは明白です。

そのことを示すように、東京都市計画区域(東京都23区)の場合には、市街化区域人口が2015年の9,273千人から2020年には9,591千人と5年間で32万人も増加しています。*出典:都市計画現況調査(国土交通省)

人口32万人といえば、中野区や高崎市、旭川市などと同規模なので、この規模の都市が23区内で一個分増加したと考えるとすごいことですよね・・・?

それだけ東京都には移住したくなるメリットがあるわけです。実際、わたしも思いますが、都内は地方に比べて最先端を進んでいるため、衣食住全てにおいて都内を選択するメリットが非常に高いです。そのことが東京の魅力ですよね。

パイの奪い合いは本当に意味がないの?

このような状況下においても地方の各都市では少しでも人口を増やすため定住促進策に積極的に投資を行っています。とはいえ、結果としては国内の人口自体は増加しないことから、パイの奪い合いをやっても意味がないと思ってしまうのも当然です。

ですが、ミクロ的にな視点で見ると地方都市では、将来にわたり存続するために人材の確保は必要不可欠であることから、人口増加策は意味があることになります。それに、移住することにより新たな経済活動が展開される可能性が高いため、現状のままで何もしないよりは経済的メリットは高いと思います。

そもそもパイの奪い合いになるからと各地方都市が行う移住施策を否定する理由にはならないです。

その上、日本人の場合には国というよりは生まれ故郷である市町村や都市(市町村の集合体で都市計画区域)にアイデンティティを有している方が多いのではないでしょうか。

これから人口減少が急速に進み、消滅する町や村が生じるのは避けられない事実ですから、そのような状況下においては、人口増加策を行うこと自体は否定されるものではなく、税金を従来の住民のみだけでなく、移住する方に投資することで、新たなビジネスが創出される可能性に期待することも必要ではないかと思います。(新たなビジネスが生まれて、雇用・人が増える可能性に期待することも必要)

一方で、マクロ的にみれば人口自体は増加しないことから限るある貴重な人材のパイの奪い合いになっているのは事実ですし、都内の場合には長過密都市になっているので、こうした課題を是正する必要はあると思います。

ではどうしたらいいかと言うと、「移住してもいいかな」と思ったり「その都市と関わりを持ちたい」と思ってもらえるような取り組みが必要になります。

「そんなことはわかってるわ!!」というお叱りを受けそうですが、実際、抜本的な解決方法はないため、地道にPRしていく努力の積み重ねが大切です。

更に言うと正しい方向で正しいPRを地道に行うですかね。狙っていないターゲット層やPR方法が根本的にズレている場合は、いくら地道に努力しても振り向いてもくれません。(好きな人との会話で、自分の事ばかり話していて振り向いてもらえると思います?絶対に無理ですよね。ただのイタイ人です。好きな人の”話を聞いたり””興味を持つ”ことが大切ですよね〜〜♪)

ということで記事は以上となります。それではまた〜〜






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YamaKen都市計画(まちづくり)を通じて都市を美しくしたい人
【資格】1級建築士、建築基準適合判定資格者、宅建士など 【実績・現在】元役人:建築・都市計画・公共交通行政などを10年以上経験 / 現在は、まちづくり会社を運営:建築法規・都市計画コンサル,事業所の立地検討,住宅設計など