【令和3年改正】長期優良住宅法の改正_土砂災害特別警戒区域等での認定が不可。

こんにちは!やまけん(@yama_architect)です。
YamakenBlogでは、建築基準や都市計画、宅建などに関して業務に役立つ豆知識を発信しています。

令和4年2月に長期優良住宅の認定基準が改正されるのは知っていますか?
▷法改正の全体概要>>令和3年長期優良住宅法の改正(令和3年2月5日に閣議決定され、今国会で可決予定)

その中で、災害リスクへの配慮基準が新たに創設(長期優良住宅法第6条第1項第四号)されています。(法律の公布は令和3年5月、施行は令和4年2月20日

建築をしようとする住宅が自然災害による被害の発生の防止又は軽減に配慮されたものであること。
※長期優良住宅法第6条第1項第四号

「住宅が自然災害による被害の発生の防止または軽減に配慮」となっているので、どういった配慮措置が設けられるのか気になっている方もいるかと思います。

これについては、現在、国の検討会(長期優良住宅認定基準の見直しに関する検討会)において基準制定に向けた検討が進められており、ある程度の方向性が見えてきたので、わたしのサイトで解説したいと思います。

近年、激甚化している災害に対するリスクヘッジかと思いますので、当然の流れといえば当然の流れになりますが、”所管行政庁毎に判断が異なる”ことが想定されるので建築士の皆様は注意が必要です。

では、現時点ではありますが少し詳しく解説します。

国においては、災害配慮にかかる方針(告示:平成 21 年国土交通省告示第 208 号)について、パブリックコメントを実施しているので概要がある程度わかるようになっています。

○土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律第9条第1項に規定する土砂災害特別警戒区域等、災害の危険性が特に高い区域にある場合には、認定を行わないことを基本とすること。

○建築基準法第 39 条第1項に規定する災害危険区域 等、災害のリスクに応じて建築の禁止から制限まで建築規制の内容に幅がある区域にある場合には、自然災害のリスクに応じ、所管行政庁の判断で認定を行わないこと。認定にあたって、各法に基づく建築物の建築に関する制限に加えて、必要な措置を定めることが考えられること。


○水防法第14条第1項に規定する洪水浸水想定区域等、一定の自然災害のリスクが想定される区域内にある場合には、認定にあた って、必要な措置を定めることが考えられること。

https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=155210727&Mode=0

上記をまとめると、次のようになります。

つまり、、、

  1. 現行の建築基準法等でも建築することが困難な地域(地すべり、急傾斜地、土砂災害特別警戒)については認定不可。
  2. 災害危険区域や津波災害特別警戒区域については、所管行政庁の判断。
  3. これらの区域以外(浸水想定区域等)については、認定はするが”必要な措置”が所管行政庁により定められる。

ということになります。

災害リスク認定の可否理由等
地すべり防止区域、急傾斜地崩壊危険区域、土砂災害特別警戒区域等認定を行わない自然災害のリスクが特に高い区域については、長期にわたり良好な状態で使用することに適しているとは言えない
災害危険区域等、津波災害特別警戒区域等所管行政庁の判断建築禁止から建築制限まで、建築規制の内容が様々である区域については、所管行政庁の判断により建築制限の内容を、認定除外も含めて強化
浸水想定区域、土砂災害警戒区域、津波災害警戒区域等認定(所管行政庁による必要な措置)一定の自然災害のリスクはあるものの、建築制限はなく一律に居住を避けるべきとまではいえない区域については、地域の実情を踏まえ、長期にわたり良好な状態で使用するために必要な措置を定める
*浸水ハザードマップにおいて、一定以上の災害リスクがある区域を対象に対策を求めることが考えられる。
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=155210727&Mode=0

下記が国が検討段階の資料として公表している「災害配慮基準体系のイメージ」となります。

出典:https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000190.html

令和4年2月の施行まで残りわずかですので、所管行政庁ごとに考え方の整理(方針等の策定)が始まると思いますので、地元自治体の動向にはご注意ください。

特に、浸水想定区域については、河川流域沿いであればどこでも指定されていますので注意が必要となります。おそらく所管行政庁によって取扱いが異なることが想定されます。

また、情報が分かれば発信したいと思います♪






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