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【容積率緩和】容積率の算定の床面積から除くことができる蓄電池の緩和

この記事では「容積率の緩和」のうち「蓄電池」の緩和に関しての解説です。

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蓄電池の緩和(容積率緩和)

2012年(平成24年)9月20日から施行された容積率緩和規定の一つです。

この際の改正により備蓄倉庫、蓄電池、自家発電設備、貯水槽が容積率緩和の対象となっています。今回解説する蓄電池については、1/50を限度として容積率算定の床面積から除くことができるようになっています。

建築基準法施行令第2条第1項第四号に次のように記載されています。

 延べ面積 建築物の各階の床面積の合計による。ただし、法第52条第1項に規定する延べ面積(建築物の容積率の最低限度に関する規制に係る当該容積率の算定の基礎となる延べ面積を除く。)には、次に掲げる建築物の部分の床面積を算入しない。
ハ 蓄電池(床に据え付けるものに限る。)を設ける部分(第3項第三号及び第137条の8において「蓄電池設置部分」という。)

建築基準法施行令第2条第1項第四号ハ

緩和適用にあたっての留意点

容積率を緩和することができる蓄電池とは床に据え付けるものとされています。

では、”床に据え付けるとはどういうことか”詳しい解説は平成24年の政令改正に伴い国住宅局から発出された「技術的助言」に次のように記載されています。

「蓄電池」とは、蓄電池本体のほか、その蓄電機能を全うするために必要的に設けられる付加的な設備は対象に含める。 なお、「床に据え付ける」とは、床に据えて動かないように置くことをいい、いわゆる据置型、定置型の蓄電池を想定している。

出典:国住指第2315号 国住街第113号 平成24年9月27日「建築基準法施行令の一部を改正する政令等の施行について(技術的助言)」

ですので、ポータブル型の簡単に移動できるような簡易的な蓄電池ではなく、規模の大きい業務用サイズで大規模停電時に対応する蓄電池室を容積率緩和の対象として考えてルール化されたのかなと思うところ。

もちろんテスラ社のような家庭用についてもその蓄電池設置部分等については容積率緩和の対象となりますので、低層住宅地で容積率を多く使いたい・加えて蓄電池を床面積が生じる部分に設置したいという際に活用できるのかなと思います。

また、適用範囲についても技術的助言において留意事項が示されています。

本規定を適用させる部分については、壁で囲われた専用室であることを原則とする。ただし、蓄電池設置部分、自家発電設備設置部分及び貯水槽設置部分にあっては、壁で囲われた専用室でなくとも、当該設備を設けるために必要な範囲において、他の部分と明確に区画されていれば、当該部分の床面積を不算入として差し支えない

出典:国住指第2315号 国住街第113号 平成24年9月27日「建築基準法施行令の一部を改正する政令等の施行について(技術的助言)」

つまり、蓄電池用途部分と蓄電池以外の用途とを明確に区画されていなければならないとしています。一般的には専用室を設けることとなりますが、専用室以外の方法(物理的な壁ではなくパーテーションなどで仕切る場合など)を用いる場合には建築確認申請前に特定行政庁と協議するのが良いと思います。

まだまだ蓄電池の技術が遅れている状況のため、もう少し価格が抑えられるようになって、かつ容量が大きくなっていけば災害時における企業の生産活動の継続や一般家庭での防災意識が向上して普及していく可能性がありますので、あと10年くらい経過すれば、自動車車庫のように一般的に使われる容積率緩和となるように考えられます。

とはいえ、1/50ですから、例えば、事務所の延べ面積が500㎡(→500*1/50=10)、蓄電池設置部分が20㎡ですと、この場合は蓄電池設置部分20㎡から10㎡を除ける程度となります。

ということで以上となります。こちらの記事が参考となりましたら幸いです。

ちなみに、蓄電池つながりでAmazonではポータブル蓄電池も販売されています。

数年前と比べると大幅に性能が向上されており、バッテリーメーカー大手のAnkerグループが開発されている小型の蓄電池などは価格も低く抑えられておりコスパが良いので災害時の対策として1台以上は所有してみてもいいのかなと思います。特に家庭用に限らず業務用としても事業所の1台あれば安心のように思います。