【スタバの立地戦略】1店舗あたりの都市圏人口と今後、立地可能性のある都市ランキング

この記事では、Starbucks Coffee Japanさんの立地状況(記事執筆時点)から、今後スタバが立地する可能性の高い都市を分かりやすく解説しています。
YouTube動画(外部リンク)の詳細版となりますので、動画を先に視聴してからご覧いただくとより理解が深まります。

こんにちは〜。YamakenBlogです!
(こちらの記事は、Katayamaが書いています。)

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前提条件:行政区域と都市圏は異なる

まず、みなさんに知って得する知識としては、「行政区域」と「都市圏=都市」は異なるエリアとなります。

行政区域は、例えば、道路や水道、公園といったインフラや、福祉サービスなど、あらゆる日常生活に必要不可欠なサービスを提供するための基礎的な区域となります。

一方で、都市とは、簡単に言うと、複数の市町村で構成される圏域・グループのことです。

*複数市町村による都市計画区域(都市圏)の構成例

この記事をご覧頂いてる方も、日常での買い物や通勤・通学などで他市町村へ移動しているのではないでしょうか。隣の自治体だけど、生活圏は一体となってはいませんか。

半世紀以上も前であれば、行政区域と都市圏が同一のところもありましたが、現代は、交通網の発達によって、行政区域をこえて生活圏が形成されており、複数市町村の集合体によって都市圏(都市計画区域)が構成されているのが実態なのです。

一方で、逆のケースもあり、広域合併を行っている市の場合には、市の中に複数の都市圏を有する場合もあったりします。

*1市単独で都市計画区域(都市圏)が構成されている例

ここまでの話でも少し分かり難いと思いますので、一緒にイメージしてみてもらうと嬉しいです。

2市町で構成される人口10万人の都市があるとします
(市の人口は8万人、町の人口は2万人)
この場合、人口8万人が居住するエリアにスタバが1店舗立地すれば1店舗あたりの人口規模は8万人となりますが、同一都市圏であることから人口2万人の町にも立地する可能性も高いです。
仮に、人口2万人の町にスタバが立地すると1店舗あたりの人口規模は2万人となってしまいます。
ところが、本来は隣接する人口8万人の市も商圏に含めて立地しているため本来であれば1店舗あたりの人口規模は10万人が正しい値なのです。
つまり、都市圏が同じであれば行政単体で判断してしまうと、適正な値を得ることができないことを意味しています。

まとめると、スタバの立地条件(立地戦略)に限らず、店舗・飲食店の立地特性を見るときには、行政単位ではなく、都市圏でみる必要があります。特にこの傾向は商圏人口が大きい店舗・飲食店では必須の知識です。
*街中の食堂やコンビニは行政単位で見てもなんら問題はないですが、スタバさんのように高いブランド力があると特に地方圏で広域集客となるため都市圏で判断するのが分かりやすいです。

スタバの立地市町村の人口規模と店舗数の関係

こちらのデータは、スターバックスコーヒーが立地している市区町村の269都市圏における1店舗あたりの人口を示すグラフと、都市圏の人口規模と店舗数との関係性をプロットしたものです。

都市圏人口とは、都市計画を行う都市計画区域の人口を示しています。

その都市計画区域に何店舗立地しているのか調査し、高速道路のサービスエリアや新幹線の駅構内、空港内である特定目的(立地都市圏の居住者以外を対象としているサービス店舗)の店舗を除きます。

都市圏人口÷店舗数=1店舗あたりの人口規模

調べてみると、1店舗あたりの平均都市圏人口規模は約8.5万人、中央値は約7.5万人でした。

最大値は人口30万人程度の都市に1ヶ所ということもあれば、長野県白馬村のように観光地に特化しているようなところでは都市圏人口規模が8千人程度のところもありました。

ある都市に1店舗立地すると、その地域のコーヒーシェアを獲得するために複数店舗立地させる傾向にあるため、中央値が約7.5万人だからと言って、この人口以上の都市圏であれば、100%立地するわけではありません

しかしながら、少なくとも以前のスタバさんの存在確率(人口約18〜28万人で存在確率が50%/80%(内部リンク))よりは必要人口規模が落ちている印象にあります。

平均値が約8.5万人であることも見ても、都市圏人口として約10万人程度を有することで立地でてきている可能性が高いです。現に、今年の11月には都市圏人口が約10万人ちょっとの西条市(愛媛県)で初オープンするようです。

また、中小規模の都市にも多く立地するようになっている理由の一つにスタバさんが約1年前(2021年6月21日)に発表したプレスリリースがあります。

このプレスリリースでは、「地域とのつながりの一層強化に向けた店舗増へ。年間 100店の新規出店ペースを継続し、2024年末までに2,000店舗を目指す」と書かれています。

現在の店舗数(2022年9月時点)が約1700店舗ですから、現時点としては、かなり出店を急いでいる可能性があります。(目標として掲げているので、おそらくは2023年から更に出店を加速させていくのではないかと思慮されるところ。)

そういった理由もあって、スタバさんは、従来の必要な都市圏人口を下げにきているのかなと思います。今年末にはもうすぐ1800店舗に近づくような勢いです。

加えて、理由の一つとして、これまで以上に店舗数の増加によって原価率は多少なりとも下がっているはずですから、人口の少ない地域でも採算が合うようになっているのも中小都市に出店できているのかもしれないです。

では、先ほどお伝えした、1店舗あたりの平均値や中央値、都市圏の人口等から、今後、立地する可能性の高い都市を紹介したいと思います。

今後、立地する可能性の高い都市一覧

動画では地方圏のみ取り上げましたが、三大都市圏でも立地しない都市がありましたので、そちらも含めて都市紹介します。(注)動画とは異なり、都市圏人口が多い順に一覧にしています。

都市圏名構成市町村都市圏人口
(万人)
都市圏人口密度
(人/ha)
(福岡県)
筑後中央広域
久留米市の一部
柳川市の全域
八女市の一部
筑後市の全域
大川市の全域
みやま市の一部
広川町の全域
*久留米市としては立地済
26.58.2
(茨城県)
下館・結城
筑西市の全域
結城市の全域
桜川市の全域
18.94.2
(北海道)
室蘭圏
室蘭市の一部
登別市の一部
伊達市の一部
16.05.2
(埼玉県)
狭山
*三大都市圏
狭山市の全域15.030.5
(宮城県)
仙南広域
白石市の一部
角田市の一部
蔵王町の一部
大河原町の全域
村田町の一部
柴田町の一部
川崎町の一部
丸森町の一部
14.43.9
(茨城県)
古河
古河市の全域14.211.5
(千葉県)
我孫子
*三大都市圏
我孫子市の全域13.230.4
(埼玉県)
幸手
*三大都市圏
幸手市の全域
宮代町の全域
杉戸町の全域
12.816.1
(福島県)
県南(白河)
白河市の一部
西郷村の一部
泉崎村の全域
中島村の全域
矢吹町の全域
棚倉町の一部
塙町の一部
12.42.6
(埼玉県)
深谷
*三大都市圏
深谷市の一部12.211.2
(埼玉県)
鴻巣
*三大都市圏
鴻巣市の全域11.817.5
(埼玉県)
蓮田
*三大都市圏
蓮田市の全域11.417.5
(北海道)
小樽
小樽市の一部11.28.6
(愛媛県)
西条
*2022.11OP
西条市の一部10.36.0
(神奈川県)
伊勢原
*三大都市圏
伊勢原市の全域10.218.4
(埼玉県)
加須
*三大都市圏
加須市の全域9.98.9
(福島県)
相馬地方
南相馬市の一部
相馬市の一部
新地町の全域
9.32.6
(山口県)
岩国
岩国市の一部
和木町の全域
9.310.9
(静岡県)
遠賀広域
芦屋町の全域
水巻町の全域
岡垣町の全域
遠賀町の全域
9.210.0
(群馬県)
桐生
桐生市の一部9.07.0
(長野県)
飯田
飯田市の一部
*別記事(内部リンク)
8.911.0
(岩手県)
花巻
花巻市の一部8.92.9
(静岡県)
島田
島田市の一部8.815.2
(茨城県)
岩井・境
*三大都市圏
坂東市の全域
五霞町の全域
境町の全域
8.74.5
(新潟県)
燕弥彦
燕市の一部
弥彦村の全域
8.67.4
(静岡県)
田方広域
伊豆の国市の全域
函南町の全域
8.55.4
(神奈川県)
綾瀬
*三大都市圏
綾瀬市の全域8.438.2
(埼玉県)
行田
*三大都市圏
行田市の全域8.012.2
(鹿児島県)
薩摩川内
薩摩川内市の一部8.05.1
(北海道)
岩見沢
岩見沢市の一部8.05.8
(兵庫県)
豊岡
豊岡市の全域7.91.2
(京都府)
舞鶴
舞鶴市の一部7.93.2
*出典:都市圏人口は令和3年都市計画現況調査(国土交通省)

まとめ

ということでいかがでしたでしょうか。

2024年末の約2,000店舗に向けて、ますます地方圏での出店が加速していくものと考えられます。

ですので、これまでスタバが立地していなく、数十km以上離れた都市まで車を利用していた人口7~10万人の都市でも立地していくものと考えられます。

余談ですが、東京23区でも立地しない区があるの知ってました?
それは、荒川区(人口:約21万人)です。

理由は若い人が少ないとか、スタバのコンセプトに街のイメージがあっていないだとか、いろいろと噂では囁かれているようですが、今後、2000店舗を目指す中では人口20万人は欲しいところでしょうし、地方圏では既に高齢者の利用も当たり前のようにありますから、今後、出店するのではないのかなと考えられます。

それでは以上となります。こちらの記事が勉強・業務の参考になりましたら幸いです。