倉庫業を営む倉庫とは?どの用途地域で建築することができるのか、解説します。

・倉庫業を営む倉庫とは何か。
・倉庫を賃借する場合は、倉庫業を営む倉庫に該当するのか。
・用途地域の中では、どこの用途地域で建築することが可能なのか。
 今回は、この3点について、解説したいと思います。

こんにちは。山好き建築士です!

倉庫といっても一概には括れないのが、この”倉庫”です。

コンテナを利用して貸し倉庫をやりたい、自己の敷地内にトランクルームを設置したいなど、、、倉庫を設置する目的は様々かと思いますが、今回は、この倉庫について、大規模な物流倉庫ではなく、一般的な小規模な倉庫を対象にして、上記3点について解説します。

倉庫業を営む倉庫とは何か

倉庫業を営む倉庫とは、まず、原則として、倉庫業とあるように基本的には、倉庫業法に該当するものが建築基準法でいう倉庫業を営む倉庫にあたるという考えで良いと思われます。
※”思われます”としたのは、後述する部分で注意点があるからです。

倉庫業法では、倉庫業の定義を以下のように定めています。
端的にいうと、他人の物品を保管する営業倉庫のことです。

(定義)
第2条 この法律で「倉庫」とは、物品の滅失若しくは損傷を防止するための工作物又は物品の滅失若しくは損傷を防止するための工作を施した土地若しくは水面であつて、物品の保管の用に供するものをいう。
2 この法律で倉庫業」とは、寄託を受けた物品の倉庫における保管(保護預りその他の他の営業に付随して行われる保管又は携帯品の一時預りその他の比較的短期間に限り行われる保管であつて、保管する物品の種類、保管の態様、保管期間等からみて第6条第1項第四号の基準に適合する施設又は設備を有する倉庫において行うことが必要でないと認められるものとして政令で定めるものを除く。)を行う営業をいう。
3 この法律で「トランクルーム」とは、その全部又は一部を寄託を受けた個人(事業として又は事業のために寄託契約の当事者となる場合におけるものを除く。以下「消費者」という。)の物品の保管の用に供する倉庫をいう。

なお、倉庫業は、国土交通大臣登録となっているので、登録を受けたいと考えている方は、倉庫業の登録申請などの業務を行なっている行政書士さんなどに相談しましょう。

ここで注意点があります。

建築基準法における倉庫業を営む倉庫=倉庫業法に規定する倉庫 という明確な定義は、法律には記載されていません、そのため、倉庫業法の適用を受けない場合でも、建築基準法でいう倉庫業を営む倉庫に該当する可能性を完全には排除できないので、最終的な判断は、必ず特定行政庁に確認しましょう。

(補足)
日本建築行政会議における倉庫業営む倉庫の考え方ですが、他人の物品を保管、貯蔵することを業としている場合には、倉庫業を営む倉庫に該当するという見解です。

まとめると、他人の物品を預かることを業としている倉庫が、倉庫業を営む倉庫に該当すると考えてよいと思われます。
なお、説明が無いように、倉庫の所有等(自己所有、他人物を賃借)は、建築基準法には関係ないため、倉庫業でない限りは、所有権等は関係ありません。

それで、次に気になるのが、自身が所有する倉庫を賃貸する場合ですよね。

倉庫を賃借する場合は、倉庫業を営む倉庫に該当するのか

上記の説明にあるとおり、賃借した者が倉庫業を営まなければ倉庫業を営む倉庫には該当しないです。
そのため、貸す時は、用途地域が倉庫業を営む倉庫が規制される地域であれば、重要事項説明時にしっかりと説明する必要があります。

用途地域の中では、どこの用途地域で建築することが可能なのか

倉庫業を営む倉庫が建築することができる用途地域は以下のとおり

建築することができる地域 建築することができない地域
準住居地域、近隣商業地域、商業地域、準工業地域、工業地域、工業専用地域 第一種・第二種低層住居専用地域、第一種・第二種中高層専用地域、第一種・第二種住居地域、田園住居地域

注)市町村によっては、用途地域の制限以外に、地区計画や特別用途地区等により、倉庫業を営む倉庫を規制している場合ある。
注)準住居、近隣商業、商業地域では、原動機を使用する工場用途にも供する場合には床面積制限あり。
注)保管する物品が危険物である場合は、別途規制あり(工業・工業専用地域を除く)

コンテナ倉庫を設置する際には建築確認申請が必要?

コンテナ倉庫の取り扱いについては、過去に国からの通知(平成16年12月6日国住指第2174号)により、建築基準法第二条第一号に規定する建築物に該当するという見解がなされています。

そのため、コンテナ倉庫であっても、建築確認申請が必要ですし、建築物のため、当然、用途制限も適用されます。倉庫単独の建築が認められない地域があるので注意してください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
倉庫業を営む倉庫と倉庫の違い、また、倉庫業を営む倉庫はどの用途地域で建築することが可能なのかを解説しました!!

しっかり、法律を守って建築しましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。٩( ‘ω’ )و