用途地域13種類の一覧|建築できる建物と用途制限の確認方法

用途地域は、住居・商業・工業など、市街地の土地利用の大枠を定める制度です。この記事では、13種類の用途地域と、計画する建築物が建築できるかを確認する実務上の順序をまとめます。

用途地域ごとの詳細解説と、建物用途から確認できる一覧記事にもリンクしています。設計、不動産調査、重要事項説明の入口としてご利用ください。


用途地域と建築物の用途制限の関係

用途地域は都市計画法に基づいて都市計画決定され、その区分に応じて建築基準法第48条・別表第2による建築物の用途制限が適用されます。

用途地域による建築物の用途制限の概要
用途地域による建築物の用途制限の概要(国土交通省資料)

早見表だけで最終判断はできません。早見表は代表的な用途を整理したものです。用途の該当性、床面積、階数、原動機の出力、危険物の種類・数量、作業内容などによって判断が分かれるため、最終的には法第48条・別表第2と関係条例を確認します。

用途地域13種類の一覧

用途地域は、住居系8種類、商業系2種類、工業系3種類の合計13種類です。各行の「詳細解説」から、用途地域ごとの建築制限を確認できます。

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13用途地域一覧

建築できるかを確認する順序

1
敷地の都市計画情報を確認

用途地域、指定容積率・建蔽率、特別用途地区、地区計画、臨港地区などを都市計画図・窓口で確認します。

2
計画建物の用途を整理

確認申請書の用途区分だけでなく、実際の使い方、各用途の床面積、設備・作業内容を整理します。複合用途は用途ごとに確認します。

3
法第48条・別表第2に照合

「建築することができる建築物」と「建築してはならない建築物」の、どちらの書き方で規定されている地域かにも注意します。

4
上乗せ・別制度を確認

特別用途地区の条例、地区計画、建築協定、港湾の分区条例などにより、全国一律の用途制限が修正・追加されることがあります。

5
判断が難しい用途は事前相談

複合用途、新しい業態、工場・倉庫、集客施設などは、資料をそろえて所管する特定行政庁へ確認します。

「建築することができる建築物」と「建築してはならない建築物」の読み分けも、用途制限を判断するうえで重要です。

建物用途から用途地域を調べる場合

「この用途地域で何が建てられるか」ではなく、「この建物はどの用途地域なら建てられるか」を調べたい場合は、建物用途別の一覧が便利です。

用途制限を調べる前提として、計画建物の用途を適切に整理する必要があります。確認申請書に記載する用途区分や、複合建物の記載方法は、建物用途区分一覧表(確認申請書第三面・第四面)で解説しています。

複合建物では、単に「主要用途」だけで用途地域上の立地可否を判断するのではなく、原則として建物に含まれるそれぞれの用途を法第48条・別表第2に照合します。附属用途として扱えるかは、主用途との機能上の関係や規模などから個別に判断します。

用途判断で迷いやすい具体例

用途地域以外の制限も確認

  • 特別用途地区:条例により、用途地域の制限を強化または緩和する場合があります。
  • 地区計画:地区単位で建築物の用途、壁面位置、高さなどを定める場合があります。
  • 特定用途制限地域:用途地域が定められていない区域で、良好な環境を守るため用途を制限します。
  • 臨港地区・分区:港湾法に基づく分区条例等の制限を確認します。「臨港地区なら一律に法第48条が適用されない」という整理ではありません。
  • 建築協定・自主条例など:法令とは別に、地域独自のルールが設けられている場合があります。

用途地域以外の用途制限を横断的に確認する場合は、用途地域以外の地域地区・都市計画による建物用途制限もあわせてご覧ください。

個別解説:特別用途地区とは都市計画と地区計画の違い臨港地区・分区と用途地域の関係

既存建物の使い方を変える場合

既存建物の用途を変える場合も、変更後の用途がその敷地の用途地域に適合する必要があります。一方、用途地域上の立地可否と、建築基準法第87条による用途変更の確認申請や既存部分への規定適用は別の判断です。

類似の用途相互間の用途変更と適用規定で、用途変更時の考え方を解説しています。

まとめ

  • 用途地域は住居系8・商業系2・工業系3の合計13種類
  • 建築物の用途制限は建築基準法第48条・別表第2で確認
  • 複合建物は含まれる用途をそれぞれ確認
  • 特別用途地区、地区計画、臨港地区の分区条例なども重ねて確認
  • 既存建物では、用途地域への適合と用途変更手続を分けて確認
  • 用途の該当性が難しい場合は、使い方と規模を整理して特定行政庁へ事前相談

参考:国土交通省「用途地域」建築基準法「建築確認のための基準総則・集団規定の適用事例 2022年度版」


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cat_yamaken
YamaKen都市と建築が好きな人
【資格】一級建築士、建築主事、宅建士、省エネ適合性判定員など /【実績・現在】元役人:土木行政・建築行政・都市計画行政・公共交通行政・まちづくりなどを10年以上経験 / 都市づくりコンサル、建築設計、執筆、エンジニア/